DWH(データウェアハウス)とは何か?特徴や活用事例を徹底解説!
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昨今、データドリブン経営が注目されるようになり、データを活用する企業が増えています。

ツールを導入してDX化を叶えたりビッグデータ解析やAIを導入したりするシーンも多くなり、効率のよい業務フロー構築ができるようになりました。

一方で、データが多すぎて活用しきれなかったり、乱雑なデータ管理になっていて、いざというときに使いづらかったりするケースも散見されます。

今回は、DWH(データウェアハウス)の概要を紹介します。

DWH(データウェアハウス)ならではの特徴や活用事例にも触れますので、ぜひ参考にしてみてください。

DWH(データウェアハウス)とは

DWH(データウェアハウス)とは、社内で活用しているデータを1箇所に保管する手法です。

過去に収集・分析したデータを一元管理するために生まれたシステムであり、「データの倉庫」のようなイメージをするのがよいでしょう。

いつでもどこでもDWH(データウェアハウス)にアクセスすれば欲しい情報をピックアップできるため、利便性とデータ分析クオリティの向上に貢献しています。

DWH(データウェアハウス)の特徴

ここでは、DWH(データウェアハウス)の特徴を紹介します。

メリットの理解にも役立ちますので、まずは全体の概要をチェックしていきましょう。

ナレッジの蓄積に活用しやすい

DWH(データウェアハウス)を活用することで、会社が保有するデータ・情報を1ヶ所に集約できます。

そのため、ナレッジの蓄積やノウハウの一元管理に役立てやすくなるでしょう。

具体的には、下記のような悩みを払拭できます。

  • 部署・役職・地域ごとに保有しているデータに差がある
  • バージョン更新が多く、最新データがどれか分からない
  • パソコンのデスクトップなど外部からアクセスできないところにデータが保存されている

全てのデータを照らし合わせながら必要なものだけDWH(データウェアハウス)上に保存したり、グルーピングして最新データのみをピックアップしたりすることもできるため、利便性が高いシステムだと言えるでしょう。

データが特定の部署・社員のみに集中することを避けるためにも、DWH(データウェアハウス)の導入がおすすめです。

データ分析機能がある

DWH(データウェアハウス)は倉庫としてデータの保存をする場としても活用できますが、それに加えてデータ分析機能も搭載されています。

時系列別にデータを並び替えたり、自動でグルーピングしたりする機能があるため、詳細な分析をしたいときに役立つでしょう。

また、関連性の高いデータを自動でピックアップしたり、二重保存されているデータにアラートを出したりする機能もあります。

クラウド上にデータ保存するだけでは分析機能は使えないため、DWH(データウェアハウス)ならではの特徴だと言えるでしょう。

また、データ保存・検索だけに特化したデータベースとも異なるシステムだと分かります。

目的別のデータ検索機能がある

DWH(データウェアハウス)には、目的別のデータ検索機能があります。

そのため、「売上に関するデータだけ抽出したい」「過去の人事異動情報だけ時系列順にピックアップしたい」ということも可能です。

その他、在庫データ・顧客データ・海外取引データなど、さまざまなシーンで使えるでしょう。

そのため、社内資料やプレゼンテーション資料の作成にかける時間を短縮しやすくなります。

また、必要なデータを必要なタイミングで素早く取り出せるため、経営に関わる意思決定もスピード化できます。

時代のニーズやトレンドを読み取って即決断することが求められている昨今、市場から求められる会社として成長するために必須の項目になっています。

DWH(データウェアハウス)の活用事例

ここからは、DWH(データウェアハウス)の活用事例を見ていきましょう。

どんなシーンで使われているのか具体的な例を知ることで、自社へ導入したときのイメージも抱きやすくなります。

1.マーケティングに活用する

自社を利用した顧客のデータを細かく分析し、マーケティングに活用する手法です。

誰が・何を・いつ・何個・どのルートから購入したのかデータとして蓄積しておけば、新商品開発や既存商品のマーケティングに役立てやすくなるでしょう。

また、過去に店舗を訪れた回数・カスタマーサポートへの問い合わせ頻度・リピート購入のリズム・キャンペーンへの参加歴なども丁寧に拾い上げていくことで、より詳細な分析が可能です。

自社サービスの強み・弱みを可視化するうえでも便利であり、さまざまな業種で導入が進んでいます。

2.広報戦略に活用する

マーケティングから派生し、広報戦略に活用する手法もあります。

どのルートからどんな顧客が購買行動に至ったかを分析することで、自社に合った広報戦略を立てやすくなるでしょう。

SNSマーケティングにするかテレビCMにするか、曜日・時間帯をどうするか、どんな写真・画像・イラスト・音楽が目を惹くか、狙いを定めやすくなります。

また、自社イメージに合わせた広報がしやすくなるため、ブランドとしての価値を育成しやすくなることもメリットです。

「売る」ための宣伝はもちろん、イメージアップのため、知ってもらうための広報もしやすくなるのです。

3.カスタマーサポートに活用する

CRM(=Customer Relationship Management・顧客関係管理)ツールとDWH(データウェアハウス)を連携し、カスタマーサポートに活用する手法です。

過去に何回接触した顧客なのか、前回どんなセールストークをしたのか瞬間的に表示できれば、より効果的なサポートがしやすくなるでしょう。

コールセンターなどに導入すると、相手を待たせて情報検索したり再ヒアリングを1から実行したりする手間もなくなり、お互いにとって効率がよくなります。

結果としてサポート体制に価値を見出してもらいやすくなり、顧客満足度が上がりやすくなる効果が期待できます。

いい口コミ・評判が出回って人が人を呼ぶ会社になる可能性もあるため、イメージ戦略の一環としても効果的です。

4.在庫管理に活用する

いつどれくらいの売上になるか、過去の事例から計算することで在庫管理に活用する方法があります。

そのため、ニーズが増えそうなタイミングに合わせて十分な在庫を確保し、ビジネスチャンスを逃さない取り組みができるようになるでしょう。

反対にあまり購買が見込めなさそうなタイミングではあまり入荷しないよう在庫量を調整し、保管コストを削減することも可能です。

実際にこうした取り組みはファッションブランドなどアパレル業界で多く取り入れられており、仕入れロスの多い企業を多数救ってきました。

会社として最大のパフォーマンスを発揮するために、DWH(データウェアハウス)を活用することができると分かります。

5.予約システムに活用する

前述したような在庫管理へのDWH(データウェアハウス)活用をアレンジし、予約システムに導入している企業も多いです。

例えば、ホテル・旅館・レストラン・コンサートチケットなどの予約に際し、どれくらいの枠を確保しておけば十分か、時期ごとに分析することが可能です。

また、キャンセルの傾向や時期ごとのニーズ差などを分析し、最も高いパフォーマンスが期待できるよう事前準備することもできるでしょう。

それに伴い、対応スタッフの増減など直接DWH(データウェアハウス)と関係ない部分も改善できる材料が整います。

こちらもロスを最小限に抑えるための取り組みであり、企業収益向上に貢献すると分かります。

6.人的資本経営に活用する

人的資本経営とは、自社社員を資本だと捉え、人への投資をおこなう経営手法です。

DWH(データウェアハウス)に社員情報を蓄積しておけば、勤続年数・昇給歴・昇進歴・異動歴・人事評価歴などをまとめて管理できます。

次の人事異動案作成時の資料としたり、プロジェクトチーム構成に役立てたりすることで、最適なチームビルディングが叶いやすくなるでしょう。

また、ストレスチェックや組織サーベイデータと合わせ、退職・休職リスクのある社員を早期の段階でピックアップすることも可能です。

早めの段階で個別に対策できれば、会社への信頼度も上がるでしょう。

従業員エンゲージメントを上げ、社員ひとりひとりが高いパフォーマンスを発揮できるよう、DWH(データウェアハウス)を役立てることもできるのです。

7.人材採用に活用する

人材採用に活用し、コストを下げながらミスマッチのない人材確保に役立てることもできます。

例えば、DWH(データウェアハウス)上に過去の応募者情報を蓄積しておけば、詳細な分析がしやすくなるでしょう。

出身大学・性別・地域・年齢・過去の職歴などの個人情報はもちろん、どの選考段階で漏れたのか、内定辞退率はどれくらいか、年度ごとに見直すことも可能です。

また、少し踏み込んで求人掲載媒体ごとに母集団形成の成否を分析したり、採用手法ごとの定着率を図ったり、入社後のこともデータに組み込みながら実行することもおすすめです。

より高い精度で自社の人材を見つめ直せば、健康経営への後押しとなるかもしれません。

DWH(データウェアハウス)導入時のポイント

最後に、DWH(データウェアハウス)導入時のポイントを解説します。

メリットの多いDWH(データウェアハウス)運用ですが、ポイントを抑えておかないと期待通りの効果が得られないかもしれません。

自社に導入する前に下記の項目をチェックし、対策していきましょう。

BIと併用する

BI(ビジネスインテリジェンス)とは、DWH(データウェアハウス)やデータマート上に蓄積されたデータを分析するためのツールです。

DWH(データウェアハウス)にも分析機能は搭載されていますが、より専門性の高い分析をするときや長期的にランニングさせたいときは、BI(ビジネスインテリジェンス)と併用するのがよいでしょう。

特に、専門知識のない担当者でも直感的に操作できるUI/UXになっているBI(ビジネスインテリジェンス)であれば、利便性も高まります。

データ活用の範囲を広げるためにも、検討しておくことをおすすめします。

処理スピードを高めておく

DWH(データウェアハウス)に限らず、分析するデータ量が多くなければなるほど、高い処理スピードを要します。

万が一処理スピードが十分でない場合、分析に時間がかかり、都度業務の手を止めなければならないようなシーンが出てくるでしょう。

業務効率化のために導入したシステムのはずが、いつの間にか業務を阻害することになりかねません。

まずはサンプルデータを活用してパフォーマンスを検証するなど、処理スピードへの配慮も不可欠です。

データの正確性を高める

当然ながら、DWH(データウェアハウス)上に保管されているデータに正確性がないと、正確な分析はできません。

ETL(=「Extract ・抽出」「Transform ・変換、加工」「Load ・書き出し」)の観点から正確性をチェックできるよう、随時見直していきましょう、

特に注意が必要な項目は、下記の通りです。

  • 日付の有効性(初期設定ミスで「9999年9月9日」のようなあり得ない日付になっている可能性がある)
  • 郵便番号と住所の整合性
  • 破損データチェック
  • 重複データチェック
  • 単位の統一(華氏/摂氏・メートル/ヤード・オンス/グラムなど)

郵便番号などは常に最新の情報になるようアップデートし、海外取引の多いグローバル企業では単位換算もしておくなど、対策を練っておきましょう。

まとめ

DWH(データウェアハウス)は、データベースやデータマートとは一線を画すシステムです。

データを1ヶ所に管理してナレッジを一元管理できるだけでなく、データ分析や目的別データ検索機能も搭載されているため、データトリブン経営に大いに貢献してくれることでしょう。

実際にマーケティング・広報戦略・カスタマーサポート・予約管理など対外的な取り組みはもちろん、在庫管理・人的資本経営・人材採用など社内向けの取り組みに導入している企業も多く、活用の幅も人がっています。

気になる方は自社に合ったDWH(データウェアハウス)を選定し、経営の意思決定に役立てていきましょう。

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