営業や広告に関係する仕事をするビジネスパーソンの中には、「WebサイトとSNSの役割ってなに?」といった疑問をもっている方も多いのではないでしょうか。
いずれも、オンライン環境を使うアプローチツールであり、その違いがわかりにくいと感じている方も少なくありません。
今回はそんな方々に向けて、WebとSNSの役割をわかりやすく解説していきます。
それぞれの特徴を理解することで、解決したい課題に合わせた適切な手段を講じることができるでしょう。
目次
WebサイトとSNSの役割とは?
WebサイトとSNSの役割は、それぞれにユーザーを満足させる働きかけを行うことです。
Webサイトでは、ユーザーが吟味をし、”購入”又は”問い合わせ”といったアクションを引き出すこと。
SNSでは、ユーザーが認知をし、自社のサービスや製品を知ってもらうことが、企業がマーケティングにWebサイトやSNSを用いる狙いといえます。
そして、それぞれの手段を使い分けるためには、次の消費者の心理プロセスを理解することが重要です。
マーケティングの世界ではAIDMA(アイドマ)の法則など、さまざまな呼称がありますが、実際に消費が問い合わせや購入といったアクションを起こすまでに、認知や関心といったステップを経ているのです。
そして、こういったユーザー心理を理解することで、Webサイトを用いる場面、SNSを用いる場面といった使い分けを行うことが可能になるのです。
Webサイトをマーケティングに用いる目的とは?メリットとデメリットを解説
ここからはWebサイトをマーケティングに用いる目的と、利用することで生じるメリットとデメリットを紹介していきます。
ただ立ち上げるわけではなく、確かな狙いのある運用が大切です。
売上やロイヤリティを向上させる
当たり前と感じられる方も多いと思いますが、Webサイトをマーケティングに用いる目的は、売上やロイヤリティを向上させることです。
マーケティングにおけるWebサイトは、現実世界の店舗や会社と同じ役割を果たし、ユーザーがホームページを訪れることで売上やロイヤリティを高めることができます。
もちろん、クオリティの高いホームページであることが大前提となりますが、テレビCMや SNSで製品や企業に関心をもち、Webを訪れる段階のユーザーは、製品の購入や企業への問い合わせといった実際の行動を伴わせようとしてます。
そのため、Webサイトが最後の関門となり、ニーズに合っていると判断されることで、製品の売上や企業に対するロイヤリティを獲得できるのです。
Webサイトをマーケティングに用いるメリットとデメリット
Webサイトをマーケティングに用いることで得られるメリットは、コストを抑えた情報発信を行えることです。
言わずもがなではありますが、Webサイトは多くの場合で企業が運営を行い、第三者を挟まずに直接ユーザーへ働きかけを行うことができます。
またユーザーの多くが、さまざまな情報を確認し終えた状態でWebサイトを訪れるため、共通したニーズや属性をもっていることも大きなポイントです。
ニーズや属性が共通しているため、ターゲティングが容易となり、コストを抑えた情報発信を行いやすくなるのです。
一方でWebサイトには、発信を行える範囲が限られるというデメリットも存在します。
先程も触れたように、ホームページを訪れるユーザーには、ニーズや属性が似通っているという共通点があります。
しかし、Webサイト自体が訪れられるものであるため、発信を行えるユーザー数が限られ、認知を目的とした手段には不適切といえます。
SNSをマーケティングに用いる目的とは?メリットとデメリットを解説
次にSNSをマーケティングに用いる理由と、手にできるメリットとデメリットを解説していきます。
SNSをマーケティングに利用する目的は、認知の獲得とホームページへの誘致です。
SNSの運用方法も、Webサイトを使ったマーケティングと同様に企業によって異なります。
ただし、SNSマーケティングはアプローチを行うハードルが低く、多くの企業がすぐに着手できるツールといえます。
また、Webサイトとの違いは、実際の行動を伴わせようとはしていない点にあります。
この記事をチェックしている方も、InstagramやTwitter、LINE、Facebookをチェックし、そのページ上でアイテムを選ぶことはないでしょう。
そもそもInstagramをはじめとしたSNSには、ECサイトのような機能が付与されていないため、企業が運営している別のサイトを訪れなければ、購入や問い合わせといった具体的なアクションを起こすことができません。
多くの企業がユーザーへの第一のアプローチである認知を目的とし、良いイメージや問題提起を行うことで、実際の行動を伴わせるWebサイトへの誘致を狙っているのです。
SNSをマーケティングに用いるメリットとデメリット
SNSをマーケティングに用いるメリットは、それぞれのサービスの特性を把握することで、多くのユーザーに情報発信を行えることです。
多くのサービスがひとまとめにされ、SNSという言葉が用いられますが、次に紹介するようにそれぞれに異なる特性があります。
- Instagram:全世界で、10億超の月間アクティブユーザーに利用されているSNSサービス。写真や動画、ストーリーといった機能が搭載されており、視覚的なアプローチが可能。特に若い女性からの指示を集めるSNS
- Twitter:Instagramとは対照的に、言葉によるコミュニケーションに特化したサービス。日本国内では、LINEに次ぐ2番目のシェアを獲得しており、月間では4,500万人ほどのユーザーに利用されている。新たなサービスが開発されている昨今でも、ユーザー数に変動がない根強いサービス
- LINE:コミュニケーションツールとして普及し、月間アクティブユーザー数が8,000万人を超えるSNSサービス。個人同士を繋ぐツールとして用いられている一方で、LINE@という機能によるマーケティングも可能。企業が作成した公式アカウントと友だちになることで、クーポン発行や情報発信を行うことができる
- Facebook:草分け的存在とされるSNS。利用者数は減少傾向にあるものの、新たな交流関係が生まれる仕組みではないことで、50代以上のユーザーからの支持を集める。
一方で、SNSをマーケティングに用いることで、ネガティブな情報が広まるリスクがあることも理解しておきましょう。
繰り返しとはなりますが、InstagramやTwitterといったサービスはユーザー同士が新たな交友関係を作り出せるツールです。
そして、マーケティングを行う企業は、新たなネットワークを利用することで効率的に認知促進を行うことができます。
ただし、企業が発信する情報が、ネガティブに広まる可能性がある点には注意が必要です。
適切な情報発信だけを行えていれば問題になることはありませんが、不祥事やスキャンダルといった情報も一瞬のうちに広まってしまうわけです。
WebサイトとSNSは併用する必要がある?
結論をお伝えすると、昨今のマーケティングではWebサイトとSNSの併用がおすすめです。
それぞれの特長については先程も紹介した通りですが、WebサイトとSNSにはそれぞれの狙いがあります。
ただし、1つの施策だけでは、ユーザーへのアプローチが後手後手に回ってしまうリスクがつきまとう点にも注意が必要です。
WEBサイトでのマーケティングの肝といわれる、検索エンジンのアルゴリズムのアップデート。SNSでの顧客アプローチでは、競合他社に負けないコンテンツにしなければならないという難しさがあり、これらの課題を解決してくれる方法がWebサイトとSNSの併用なのです。
WebサイトとSNSを併用するメリットとデメリット
WebサイトとSNSを併用するメリットは、それぞれの手段の強みと弱みを補完できる点にあります。
WebサイトとSNSはいずれも、企業の情報発信を促進してくれる便利なツールです。
ただし、Webサイトはユーザーが訪れてくるものであり広まりにくい、SNSはユーザー同士のネットワークを活用するものでありネガティブな情報も広まるという弱点があります。
そして、WebサイトとSNSを併用することが、それぞれの弱みを補完するベストな方法なのです。
ただし、WebサイトとSNSを用意すれば良いわけではなく、管理運用にそれなりの費用がかかるというデメリットがあることも理解しておきましょう。
Webサイトには、ユーザーを飽きさせない取り組み。
SNSにはトレンドを加味した情報発信をするといったように、それぞれに違った対策が求められます。
ノウハウがまったくない状態の運用は、効果検証の仕方がわからず、発信する情報が適切かどうかを推測できない状態に陥ってしまいがちです。
これからWebマーケティングを取り入れる企業には、管理運用の実績があるプロからのアドバイスを得ながらの、管理運用をおすすめします。
まとめ
効率的なマーケティングが可能になり、多くの企業に取り入れられる手段がWebサイトとSNSです。
ただし、確かな効果を得るためには、それぞれの特徴を把握した運用が必要不可欠です。
Webサイトは確かな情報をユーザーに直接提供できる反面、ユーザーが自分の意思で訪れる必要があるため拡散力は高くありません。
一方ですでにコミュニティが確立されているSNSは、拡散力が高いもののネガティブな情報が広がってしまうリスクが伴います。
そして、これらの特徴をうまく利用する方法が、WebサイトとSNSの併用です。
もちろん企業が持ち合わせているノウハウにもよりますが、これから管理運用を始める場合には専門家からのアドバイスを受けながら、着実にスキルアップしていくという段取りをおすすめします。