物流倉庫の電気代を抑えるには?削減方法と対策を徹底解説!

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工場や、物流倉庫において、電気代は毎月のランニングコストの中でも特に大きな割合を占めています。
照明、空調、冷却設備、搬送機器などのあらゆる設備が大量の電力を消費しており、その負担は年々増してきています。
さらに、エネルギー価格の上昇を背景に、今後も電気代の値上がりが続くことが予想されます。
そのため、いかに電気代を削減できるかは物流倉庫を経営していくうえで重要な課題です。
本記事では、物流倉庫における電気代が高くなる原因や、現状の課題を整理しながら、削減のメリットや具体的な削減方法、おすすめの電力会社を紹介していきます。
電気代を少しでも減らしたい方、まずは何から始めればいいか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください!

物流倉庫における電気代の現状分析

物流倉庫では、日々さまざまな機器や設備が稼働しており、電気代は運営にかかるコストとして無視できないものとなっています。特に、24時間稼働や温度管理が必要な倉庫、照明や空調設備などの使用が多い倉庫では、電力の使用量も自然と増えてしまいます。

「電気代を何とか抑えたい」と考えても、どこにどれぐらい電気が使われているのかをきちんと把握できていなケースも少なくありません。

まずは、物流倉庫における電力の使われ方や、コストが膨らみやすいポイントを整理して、現状をきちんと分析することが重要です。

倉庫の電気代が高い理由

物流倉庫では、たくさんの設備が日々稼働しており、それらが電力消費の大きな原因となっています。

特に、電気代を大きく消費する設備は以下の5つです。

  • 照明設備
  • 空調設備
  • 冷蔵・冷凍設備
  • フォークリフト
  • コンベア

これらの設備が同時に稼働することで、倉庫全体の電力の使用量は非常に高くなり、電気代の増加につながります。

5つの設備以外にも、24時間稼働の現場や温度管理が厳しい商品(食品・医薬品など)を扱う倉庫では、常に機器がフル稼働しているため、電気代が高くなりやすい傾向があります。また、古い設備を使い続けている場合、エネルギー効率が悪く、無駄な電力消費が増える原因にもなります。

季節や時間帯で変わる電力使用

物流倉庫の電気使用量は、使う季節や時間帯によっても大きく変わってきます。

たとえば、夏場や冬場は空調の使用量が一気に増えるため、年間を通して電気代が最も高くなる時期です。

また、夜間も稼働している倉庫では、照明の使用時間が長くなるため、昼間よりも電気の消費量が増えがちになります。

電気代の経費全体に占める割合

倉庫を運営していくうえで、電気代は固定費として毎月発生する項目のひとつです。

人件費や輸送費と並び、電気代は年間コストの10%近くを占めるケースもあり、最近では電気料金の値上がりにより、その割合が20%近くにまで上昇している事例も見られます。

このように電気代は無視できないレベルで経費を圧迫しており、放置すれば会社の利益に直結するリスクがあるため、早めの見直しや対策が大切でしょう。

物流倉庫における電気代削減のメリット

ここでは、物流倉庫における電気代を削減することで得られる具体的なメリットについて、わかりやすく紹介していきます。

物流倉庫における電気代削減のメリット
  • コスト改善につながる
    物流倉庫では、照明や空調、冷房設備など、多くの電力を日常的に使っています。こうした電気代を見直し、効率よく使うことができれば、毎月の固定費を少しずつ抑えることができます。小さな節電でも、1円単位で見れば大きな金額になることも少なくありません。
    電気代を削減することは、会社の経営全体にプラスの効果が期待されます。
  • 設備の劣化を防げる
    電力の無駄な使用を減らすことは、節電だけではなく、設備自体の寿命を延ばすことにもつながります。たとえば、空調や冷蔵機器を適切な温度で使用したり、定期的な点検を行ったりすることで、機器への負荷を抑えられ、故障などの予防にもなります。
    結果として、修理や交換にかかるコストの削減にもつながり、長期的に見ればメリットとなります。
  • 企業価値が上がる
    最近では、電気代削減や省エネの取組が企業の社会的責任として注目されています。電力消費を抑え、環境にやさしい経営を行うことは、取引先からの信頼向上にもつながります。
    また、脱炭素やSDGsといった時代の流れに合わせた取り組みを行うことは、企業のイメージ向上にコスト改善につながる役立ちます。

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物流倉庫の電気代削減方法

物流倉庫の電気代を削減するためには、やみくもに節電するのではなく、まずは電力がどこでどれだけ使われているのかを正しく把握することが大切です。最近では「スマートメーター」などのツールを使って、設備ごとの電力消費を可視化し、無駄を発見しやすくなりました。

とはいえ、見える化だけで電気代が自然に下がるわけではありません。電気代を削減するためには、具体的な対策を実行することが必要です。

ここからは、照明・空調設備の見直しや、電力会社の切り替え、物流倉庫で実践しやすい削減方法を紹介していきます。

LED照明への切り替え

物流倉庫内で長時間稼働する照明をLEDに変えることで、元の蛍光灯に比べて大幅に消費電力を抑えることができます。

下の表のように蛍光灯とLEDを比較してみると、LEDは初期費用が高く見えるものの、消費電力が少なく寿命が長いため、長期的にコスト削減につながります。また、電気代と電球代を合わせた10年間の総コストは、LEDの方が約40%も安く、長期的な節電効果が期待できるでしょう。

項目電球型蛍光灯(10年間使用時)LED電球(10年間使用時)
消費電力10W(=0.01kW)7W(=0.007kW)
寿命約6,000時間約40,000時間
合計電球代約4,000円(※1個1,000円×4回)約2,000円(※交換不要)
電気代約5,400円(0.01kW×20,000h×27円)約3,780円(0.007kW×20,000h×27円)
合計コスト約9,400円約5,780円
さらに、エリアによっては常時点灯が不要な場所もあります。人感センサー付きLEDを導入すれば、従業員の動きに合わせて自動で点灯・消灯するため、無駄な電力消費を防ぎ、さらなる節電効果が期待できます。

空調や冷却設備の使用方法を見直す

物流倉庫では、エアコン、暖房、冷蔵庫、冷凍庫などの設備も大量に電力を使います。これらの設備を適切に使い設定温度の調整や使用時間の見直しをすることで、電気代を削減することができます。

 

エアコンの適切な使用例
  • 設定温度を適正に保つ(夏は28℃前後、冬は20℃前後が目安)
  • こまめなフィルター掃除を行う
  • ドアやシャッターを開けっぱなしにしない
  • サーキュレーターや扇風機を併用する

 

冷蔵庫の適切な使用例
  • 冷蔵庫内の詰め込みすぎを避ける
  • 扉の開閉回数・時間をできるだけ減らす
  • 定期的に霜取りやフィルター掃除を行う

 

このように、設定温度の調整や使用時間の見直し、フィルターの定期清掃などを行うことで、無駄な消費を防ぐことが可能です。また、設備の機器を新しい省エネ型に入れ替えることも効果があります。

太陽光発電の導入

電気代を削減する方法の一つとして、太陽光発電の導入があります。

物流倉庫の屋根のスペースや空いている敷地を活用して、太陽光パネルを設置すれば、昼間の電気を自家発電でまかなうことができます。

 

太陽光発電の導入は電気代を削減できる反面、初期費用の高ハードルとなる場合があります。しかし、国や自治体はカーボンニュートラル(排出する温室効果ガスの量と吸収・削減する量を実質的にプラスマイナスゼロにすること)実現に向けて、再生可能エネルギーの導入を積極的に支援しており、補助金制度が充実しています。

これらを活用することで、導入時のコスト負担を大きく軽減できるでしょう。

電力会社の見直し

意外と見落としがちなのが、契約している電力会社や料金プランの見直しです。
最近では、電力自由化により「新電力」と呼ばれるさまざまな事業者が登場しており、今までの大手電力会社よりも割安なプランが用意されているケースが多くあります。
物流倉庫内での電力の使用状況に合ったプランを選ぶことで、電気代の削減につなげることができます。
ただし、切り替える際には以下のような点に注意が必要です。

  • 解約違約金の有無や契約期間の縛り
  • 停電リスクやサポート体制
  • 使用量に応じた料金体系の変動内容
  • 電力会社の信頼性

 

特に「電力会社の信頼性」は、新電力への切り替えを検討する上で非常に重要です。中には、過去に倒産や事業撤退した新電力会社もあるため、安さだけで選ばず、経営状況や実績を確認しておくことが大切です。

物流倉庫におすすめの高圧電力会社

ここからは、物流倉庫におすすめの高圧電力会社をご紹介します。

物流倉庫のように広い敷地と多くの電力を使う施設では、「高圧契約」を結んでいるケースが多く、使用状況に応じて電力会社を見直すことで、電気代を大きく抑えられる可能性があります。

近年では、新電力会社の中にも高圧契約向けに特化したサービスを提供する企業が増えており、料金の安さだけでなく、さまざまな特徴を持つ電力会社が登場しています。

ここでは、物流倉庫との相性が良く、実績もあるおすすめの電力会社を4選ご紹介します。

電力会社供給エリア(離島除く)料金プラン
ハルエネでんき全国市場連動型

エコログでんき

全国市場連動型

エネット

全国固定単価型

U-POWER

全国市場連動型

 

ハルエネでんき

引用元:ハルエネでんき

供給エリア全国(離島を除く)
プラン

市場連動型

ハルエネでんきは、株式会社ハルエネが提供する、中小企業や工場向けに特化した新電力サービスです。
市場価格に応じて料金が変動する市場連動型プランを採用しており、「高圧ダイレクトプランS」や「高圧フラットプランS」など、使用量や施設の規模に応じた柔軟なプラン設計が可能です。
導入サポートも手厚く、初めての電力切り替えでも安心して進められる点が評価されています。また、工場や事業所への導入実績も多く、「電気代が下がった」といった成功事例も多数あります。

エコログでんき

引用元:エコログdenki

供給エリア全国(離島を除く)
プラン

市場連動型

エコログでんきは株式会社エコログが提供する新電力サービスです。
法人向けの「エコログDenki高圧プラン」は、30分ごとの市場取引価格に基づいて電力量料金が決まる市場連動型プランを採用しているため、価格が安い時間帯に電気代を抑えることができます。
さらに、夏や冬など電力価格が高騰した場合でも、一定の基準を超えた料金については3ヶ月後に支払いをスキップできる「スキップ払い」が用意されており、月ごとの支払いを安定させることができます。
SDGsへの積極的な取り組みも行っており、環境意識の高い企業からも注目を集めている新電力会社の一つです。

エネット

引用元:エネット

供給エリア全国(離島を除く)
プラン

固定単価型

エネットは、株式会社エネットが提供する新電力サービスです。
全国に対応した高圧電力供給ネットワークを持っており、複数の拠点をもつ企業でも一括での電力契約が行える点が強みです。
さらに、再生可能エネルギーの導入にも積極的で、環境負荷の少ない電力を提供していることから、環境配慮を重視する企業にも適しています。
全国展開している倉庫や工場におすすめの電力会社です。

U-POWER

引用元:U-POWER

供給エリア全国(離島を除く)
プラン

市場連動型

U-POWERは、株式会社U-POWERが提供している市場連動型の新電力会社です。
料金プランは市場連動型で、昼間に電気を使うことが多く、使った分だけ支払いたい企業におすすめです。
中小企業向けに分かりやすい料金体系になっており、物流倉庫のように24時間稼働する施設にも柔軟に対応できるプラン構成になっているため、電力コストの見直しを検討している企業にとっては選択肢の一つとして注目したい新電力会社です。

まとめ

いかがでしょうか?本記事では、物流倉庫の電気代を抑えるにはどうしたらよいか、削減方法と対策を徹底解説してきました。

物流倉庫では、照明・空調・冷却設備・搬送機器などの電力消費が大きく、電気代は運営コストの中でも重要な要素となっています。

上記のように、主な削減方法として、LED照明や設備の使い方の改善といった「今すぐ始められること」から、太陽光発電や電力会社の見直しといった「中長期的な戦略」まで、段階的に取り組むことで、大きな効果が得られるでしょう。

特に電気代は毎月発生する固定費用であるため、一度の改善で大きなコストダウンにつながります
この記事を参考に、自社の物流倉庫に合った最適な対策をしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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