「検索順位1位を取ったのに、問い合わせが増えない」
SEOを続けてきた法人担当者から、こうした声が聞こえ始めています。
原因のひとつが、Googleの検索結果に表示される「AI Overview」です。AIが要約を示すことで、ユーザーがクリックせずに満足してしまう場面が増えています。SEOはもう意味がなくなったのでしょうか。
AI Overviewの表示範囲
AI Overviewは、検索結果の上部にAIが生成した要約を表示する機能です。
Advanced Web Rankingの調査によると、AI Overviewが表示される検索キーワードは全体の約12%です(※1)。
一方、MOZの調査では、情報収集を目的としたキーワードに絞ると、表示率は25%以上に上がるとされています(※1)。単純な事実確認や調べもの系の検索ほど、AI Overviewに答えを奪われやすい構造です。
クリック率への影響


影響がより深刻なのは、クリック率のデータです。
Ahrefsの2025年12月の調査では、AI Overviewが表示される検索において、検索結果1位のページへの自然検索クリック率が最大58%低下したと報告されています(※1)。
同じ調査元による2025年3月時点の数値は34.5%の低下で、9か月でさらに23.5ポイント悪化した計算です。1位を獲得しても、クリックされる前提が崩れつつあります。
Google側の説明
一方でGoogleの説明は異なります。
Alphabetの2026年第2四半期決算では、検索とその他の収益が前年同期比17%増の632.7億ドルになったと発表されました(※2)。
この数値にはGoogleマップやGmailの広告収益も含まれるため、検索広告単体の伸び率とは言えませんが、Google側は「AIの導入によって検索回数や広告の関連性が押し上げられている」と主張しています。
現場のクリック率低下と、Googleが示す収益成長。両者は矛盾しているように見えて、実際にはユーザーの検索行動の変化を異なる角度から映し出しているといえます。
クリック数減と収益増が両立する理由
この2つのデータが両立する理由は、クリックの「質」が変わったことにあります。
AI Overviewが答えを出してしまう検索では、そもそも詳しく調べる意欲が低いユーザーがクリックしなくなります。逆に、AI Overviewで満足できず、比較・検討のために自らクリックするユーザーは、購入や問い合わせに近い、より濃い見込み客である可能性が高くなります。
Googleの収益が伸びている一方でサイト側のクリック数が減っているのは、検索全体の「量」は保たれつつ、その中身が「軽い調べもの」と「本気の比較検討」に二極化している結果だと考えられます。
評価される場所が「順位」から「引用のされ方」に移りつつある


この変化に対応する動きとして、広告・マーケティング業界では「LLMO(大規模言語モデル最適化)」という考え方が広がり始めています(※3)。
AIは、公式情報や根拠が明確な比較情報、Q&A形式で整理された記事を優先して参照する傾向があるとされています。
従来のSEOが「検索結果で何位に表示されるか」を競っていたのに対し、LLMOは「AIの回答の中でどう引用されるか」を意識した情報設計です。検索順位だけを追いかけていると、この変化には気づきにくい点に注意が必要です。
SEOだけに頼らない集客の仕組みをつくる
クリックされる前提が崩れつつある今、検索対策の考え方も変える必要があります。
1位を取ることだけを目的にするのではなく、AI Overviewに引用されやすい構成にする、検索以外の流入経路を増やすといった対応が求められます。
『SEOとは?抑えておきたいSEO対策から注意点を紹介!』(https://mitsu-moru.com/websns-seo-measures/)では、検索エンジンから評価されるための基本的な考え方を紹介しています。店舗や地域密着型のビジネスであれば、[MEO対策ツールの比較記事](https://mitsu-moru.com/websns-meomeasures-meotool/)を組み合わせ、地図検索からの流入を増やす方法も有効です。
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クリックされない前提で、集客の仕組みの見直しを
AI Overviewの拡大によって、検索順位とクリック数の関係は以前と同じではなくなりました。
SEOが無意味になったわけではありませんが、クリックされることを前提にしない集客の仕組みづくりが、これからの法人サイト運営には欠かせません。
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※出典※
- ※1 株式会社メディアグロース「AI Overviewとは?【2026年7月最新】SGEとの違いや使い方、SEOへの影響はどうなる?」(Advanced Web Ranking、MOZ、Ahrefsの各調査を引用)
https://media-growth.co.jp/ai-overview/ (孫引きにあたるため、公開前に可能であれば一次情報側も確認することを推奨します)
- ※2 鈴木謙一氏ブログ「AIでGoogle検索はどう変わった? Alphabet 2026年Q2決算を読み解く」
https://www.suzukikenichi.com/blog/how-ai-is-reshaping-google-search-insights-from-alphabets-q2-2026-earnings/
- ※3 株式会社マーケティングワン「【2026年7月最新】WEB運用広告・主要媒体別アップデート情報まとめ」
https://marketingone.co.jp/d2c-ad-media-updates-2026-07/
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