アウトソーシングとは?委託のメリット・デメリットを解説!

※この記事には一部PRが含まれます。

「アウトソーシングってなに?」

「アウトソーシングを積極的に取り入れたいけど、どの業務を依頼すればいいのかわからない!

そのようなお悩みを抱えている方に、この記事を読んでいただければ幸いです。

少子高齢化社会がすすみ、人員不足の問題を抱えている会社が増えています。

日々業務を効率良く回したいけれど、社員の残業時間が大幅に増えてしまっては本末転倒・・・。

そんな状況を脱却しようと、近年多くの会社が活用しているアウトソーシングを利用しようと考える方もいるのではないでしょうか?

この記事ではアウトソーシングについて解説します。

メリット・デメリットはもちろん、業務を内製・外注どちらにするべきか見極めるポイントも紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

アウトソーシングってなに?

アウトソーシングとは、「一部の業務を外部の人に発注する」ことです。

外部(アウト)から調達(ソーシング)することで、円滑に業務を進めることが可能。

数年前のアウトソーシングは、主に事務業務でした。

昨今は給与計算・人事関連など幅広い業務を取り扱っています。

したがって、多くの企業がアウトソーシングを利用しています。

ちなみに、アウトソーサーは業務を代行してくれる人のことを指します。

アウトソーシングと派遣会社を通す「人材派遣」の違いって?

「アウトソーシングって人材派遣と似てない?何が違うの?」と感じた方もいるのではないでしょうか?

どちらも、外部の人を活用して業務を代わりに担ってくれる点は同じ。

しかしアウトソーシングは、「業務そのものを会社に代行・依頼する」のに対し、人材派遣は「業務を代行してくれる人のみ」とやり取りする形です。

したがって、違いの1つとして業務を代行する相手の規模が、団体(会社)か人かという点が挙げられます。

詳しい違いは、下記の表をご覧ください。

人材派遣アウトソーシング
ビジネス内容派遣会社が人を派遣アウトソーシング会社が業務を成し遂げる
業務の指示派遣会社が指示を出すアウトソーシング会社が指示を出す
対価派遣先企業の労働成果物の提供
雇用契約派遣会社アウトソーシング会社

 

アウトソーシングの種類

アウトソーシングの種類は大きく分けて4つあります。

  • クラウドソーシング
  • マルチソーシング
  • コ・ソーシング
  • オフショアアウトソーシング

一つ一つの特徴を見てみましょう。

1.クラウドソーシング

クラウドソーシングは、アウトソーシング会社のような企業ではなく、

フリーランスの方や主婦などの多種多様な人材をインターネット上で集めて業務を依頼することを指します。

企業を通さず、直接依頼することができるのでコストを抑えられる点がメリットとして挙げられます。

しかし人によって能力・スキルの差が生まれてしまうので、自社が満足する成果物が必ずしも納入される訳ではありません。

「とにかくコストを抑えたい!」という方は、クラウドソーシングがおすすめです。

2.マルチソーシング

マルチソーシングは、業務の分野ごとにアウトソーシング会社を選んで依頼することを指します。

限定のアウトソーシング会社に業務を依頼するのではなく、多種多様なアウトソーシング会社とやり取りする必要があります。

マルチソーシングのメリットは、「それぞれの分野に対して専門性の高い企業に依頼することができる」点です。

常に同じアウトソーシング会社に依頼してしまうと、どうしても専門性が乏しく満足のいく成果物が納入されないことも・・・。

マルチソーシングなら、そういった心配もなく常にクオリティの高い成果物に期待できます。

3.コ・ソーシング

コ・ソーシングは、自社とアウトソーサー両者が共同で業務を遂行することを指します。

「アウトソーシング会社を利用しすぎて、社内のノウハウが集まらない・・・」と悩んでいる方は、コ・ソーシングを活用しましょう。

共同で業務ができるので、アウトソーサーならではの知識やノウハウを共有することができます。

4.オフショアアウトソーシング

オフショアアウトソーシングは、インド・ベトナムなどの海外企業に業務を代行してもらうことを指します。

IT関連の業務が多いのが特徴。

IT関連は専門性が高いのでコストが高くなる印象がありますが、オフショアアウトソーシングなら人件費も安くコストを抑えることができますよ。

なぜアウトソーシングのニーズが高まったの?

なぜアウトソーシングのニーズが高まったのでしょうか?その理由や背景が気になっている方もいますよね。

ここでは大きな要因と言われている2つの理由を解説します。

理由その1.人材不足

アウトソーシングのニーズが高まった大きな一つの要因は、「慢性的な人材難」が挙げられています。

現在日本は、少子高齢化社会となっています。そのため、労働人口が徐々に減り続け業態・業種問わずに人手不足が問題になっているのが現状です。

また会社ごとに採用できる人員が限られているので、社員一人一人の業務量が膨大になっている会社も・・・。

そういった背景から、

  • 人材不足の断ち切る
  • 社員の残業時間を短縮

主に2つの目的から、アウトソーシング会社を利用している方が増えてきました。

理由その2.間口を広げた経営の増加

もう一つの要因は、「間口を広げた経営の増加」です。

多くの会社は成長するために新たな技術やノウハウを求めたり、新たな収入源を入手したいと考えています。そのため、間口を広げた経営を目指している会社が増えてきました。

そうは言うものの、既存の業務の質も維持しなければいけません。

そこで社員は自分の業務に専念できるように、一部の業務はアウトソーシング会社に代行してもらうという形が盛んになりました。

アウトソーシングのメリット・デメリット

アウトソーシングのメリット・デメリットを解説します。

「業務を高品質で遂行してくれるなら、アウトソーシングを利用するのも良いなぁ」と考えている方もいるのではないでしょうか?

そのような方は、ちょっと待ってください!

物事にはデメリットも付き物。契約を検討する前に、下記のメリット・デメリットをご覧ください。

アウトソーシングのメリット

1.仕事の品質・処理の速度が高くなる

アウトソーシングのメリット1つめは、仕事の品質・処理の速度が高くなる点です。

アウトソーシングを利用すれば、仕事・業務が円滑に回り処理速度が高くなります。

さらに、アウトソーシングは高品質な成果物を納入してくれるので、品質も期待できるでしょう。

実際に代行するアウトソーサーは、分野によっては専門性が高く、多くの知識・技術・ノウハウを活かして業務を遂行してくれます。

したがって会社の従業員が数人で手をつけなければいけない業務がある場合、アウトソーシングに依頼すれば効率良く成果物が得られる可能性があります。

2.会社の巨大化を防げる

アウトソーシングのメリット2つめは、会社の巨大化を防げる点です。

会社が大きくなるにつれて、組織も大きくなりますよね。その分、人件費がかかってしまいます。

巨大化を防ぐために、企業活動の根幹であるコア業務以外をアウトソーシングに代行してもいます。

「すでに会社が大きくなっている・・・」という方は、アウトソーシングで補える業務を分社化、アウトソーシング会社とのやり取りがメインの会社を設立するのもありでしょう。

そうすることで、親会社の組織が身軽になり人件費などのコスト削減ができます。

3.無駄な人件費を抑えられる

アウトソーシングのメリット3つめは、無駄な人件費を抑えられる点です。

人を雇うと言うことは、もちろん人件費が発生します。

会社内で固定された人件費が発生するよりも、変動費としてアウトソーシングを利用した方が適している会社もあるでしょう。

限られた費用を有効活用できますよ。

4.コア・コンピタンスを強くできる

アウトソーシングのメリット4つめは、コア・コンピタンスを強くできる点です。

コア・コンピタンスとは、企業活動の中核となる強み・能力のことを指します。具体的な例を挙げると、独自開発した技術・ノウハウ・スキルのことを指します。

こういった強み・能力を会社全体で身につけるためには、多くの時間や費用がかかりますよね。

しかしアウトソーシングを利用すれば、様々な分野に対応できる専門性の高いアウトソーサーが業務を遂行。

アウトソーシングを上手に活かせば、どんな変化にも素早く、そして費用を抑えて対応することができるでしょう。

アウトソーシングのデメリット

1.タスク管理が難しくなる

アウトソーシングのデメリット1つめは、タスク管理が難しくなるという点です。

というのも、アウトソーシングを利用することで「どの業務がどこまで進んでいるのか」「あの業務は今アウトソーサーに渡っているのか」など、業務内容や進捗状況の把握が難しくなってきます。

アウトソーシングは業務を効率的に遂行することができますが、タスク管理・クオリティの管理が難しくなってしまうのが大きなデメリットとして挙げられます。

こうした管理面を強化するためには、発注している自社・代行しているアウトソーサー同士がしっかりコミュニケーションを取る必要があります。

2.情報漏洩する可能性がある

アウトソーシングのデメリット2つめは、情報漏洩する可能性があるという点です。

会社によっては、給与計算業務や経費計算をアウトソーシングに代行しています。

会社の極秘な情報・個人情報をアウトソーサーに渡さなければいけない機会も増えています。そのため、情報漏洩する可能性が十分にあります。

アウトソーシング会社との契約を検討している場合は、情報漏洩のリスクを考えた上で契約するべきです。

3.ノウハウが身に付かない

アウトソーシングのデメリット3つめは、会社にノウハウが身に付かないという点です。

業務をアウトソーシングに代行してもらうことで、時間・費用を削減することができます。しかし、利用しすぎてしまうと社内のノウハウ・経験が蓄積しません。

当たり前のように利用しているアウトソーシング会社も、いつか倒産したりサービスを終了する可能性もあります・・・。

もちろん社内で最低限の知識・技術を身につけているとは思いますが、万が一のために備える必要があります。

4.固定の人件費よりもコストが高くなる場合がある

アウトソーシングのデメリット4つめは、固定の人件費よりもコストが高くなる場合がある点です。

「時間と費用を削減できるのがアウトソーシングの良さじゃないの?」と疑問に思った方もいますよね。

これは「会社内で効率的に進んでた業務をアウトソーシング化した場合」のデメリットです。

業務によってはコストが高くなる場合があるので、アウトソーシングを導入する場合は時間をかけて検討しましょう。

この仕事は内製?外注?|見極める方法を解説!

デメリットを聞いた上で、「業務を内製するか外注するべきか、見極める方法を教えて欲しい」と感じた方もいるのではないでしょうか?

ここでは業務を内製(インソース)するか、外注(アウトソース)するべきか見極めるポイントを解説します。

くわえて、アウトソーシングに最適な業務内容も紹介します。

内製に向いている業務

内製に向いている業務は下記の通りです。

  • 資源を投下したいと考えている会社のコア業務
  • 戦略や作戦を考える必要がある経営判断の業務
  • 会社内で知識・知見を身につけるべき専門的な業務

外注に向いている業務

外注に向いている業務は下記の通りです。

  • マニュアルがあれば着手できる業務
  • 戦略や作戦を考える必要がない業務
  • 膨大な利益が生む見込みのない業務

まとめ

この記事ではアウトソーシングについて解説しました。

一部の業務をアウトソーシング化することで、仕事が円滑に回ったり、時間・費用を節約することができます。

またアウトソーサーには、その道を極めた専門性の高い知識・技術を身につけている人材も。

社内で煮詰まっていた業務がある場合、アウトソーシング化すること方が効率的になる可能性もあります。

そうは言うものの、タスク管理が難しくなったり、情報漏洩のリスク、ノウハウが身に付かないというデメリットも。

すでに社内に独自の技術・ノウハウがあるという方は、アウトソーシングを積極的に利用してもいいでしょう。

しかし、社内の技術・ノウハウ・スキルがまだ発展途上の場合は、無闇矢鱈にアウトソーシング化するべきではないと言えます。

「それでもアウトソーシング化して、効率的に業務を遂行したい」という場合は、業務の選定を慎重に行いましょう。

最後まで読んでくださりありがとうございました。アウトソーシングに悩んでいる方のお力になれたら幸いです。

おすすめの記事