「配車システムを導入したいけど、どの配車システムがよいかわからない」と悩んでいる人もいるでしょう。おすすめの配車システムをズバリ知りたいですよね。
そこでこの記事では、おすすめの配車システム8選を紹介します。また、運送・運輸におけるメリットも詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
配車システムとは?
配車システムとはGPSや地図ソフトを活用し、配車・運行管理、配送ルートの作成などの業務効率化を目的としたシステムのことです。
- 配車システムの主要な機能は下記の通りです。
- 車両の管理
- 配車計画・運行計画などの作成や管理
- 積載率・実車率の管理
- 配送ルートの作成
これらの機能により、運行管理者とドライバー双方の業務効率化、コストの削減などを考慮した配車計画が実現できます。
配車システムの基本機能
配車システムの2つの基本機能を紹介します。
- 機能①:配車・運行管理
- 機能②:配送ルートの作成
それぞれ解説します。
機能①:配車・運行管理
配車・運行管理とは、事業所の車両運行をシステム管理することです。配車・運行管理の機能は、「自動配車機能」と「動態管理機能」の2つに分けられます。
自動配車機能とは、車両のサイズや積載量、渋滞予測や交通規制などの様々な条件を考慮して、車両を自動で割り振りできる機能のことです。これにより、効率よく配車計画を立てることができます。
動態管理機能とは、GPSを使って現在位置の把握や走行距離の管理、車両の稼働率を把握できる機能のことです。様々な条件を考慮した自動割り振りやデータの記録・管理ができるため、業務効率の向上を目指せます。
機能②:配送ルートの作成
配送ルートの作成とは、道路事情や交通ルール、積載量、稼働時間を考慮して、無駄のないルートを算出できるシステムのことです。主に「ルート最適化機能」と「シミュレーション機能」があります。
ルート最適化機能とは、配送情報から自動で配送ルートを計画し、無駄なルートを減らした最適な配送順で配送業務を効率化できる機能のことです。
一方シミュレーション機能では、必要車両数や運行時間、運賃・コストを計算し、事前にシミュレーションできます。このように配送ルートを事前にシミュレーションし、配送計画を立てることで、運賃・コストを削減できるのです。
配車システムのタイプ
配車システムは、「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類のタイプがあります。それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
タイプ①:クラウド型
クラウド型とは、インターネット環境とパソコンなどがあれば導入できるタイプのことです。
パソコンなどにアプリやソフトをインストールする必要がなく、インターネット環境があればスマホでも利用できるので、運行管理者だけではなくドライバーの使用にも適しています。インターネット環境とパソコンなどがあれば、外出先でも事業所と直接やりとりせずに情報共有できるのがクラウド型です。
タイプ②:オンプレミス型
オンプレミス型とは、パソコンにアプリやソフトをインストールして使用するタイプのことです。運行管理者が事業所などで利用するもので、配車指示書の作成、配車計画やドライバーの勤怠などを管理するのに特化しています。
また、ドライバーが事業所に戻ってきてメモリーカードを差し込むだけで走行記録が保存され、日報作成ができるものもあります。事業所内の作業効率を上げたいのであれば、オンプレミス型を導入するといいでしょう。
配車システムを導入するメリット
- 配車システムを導入するメリットを3つ紹介します。
- メリット①:業務を効率化できる
- メリット②:コストを削減できる
- メリット③:柔軟に配送計画が行える
それぞれ解説していきます。
メリット①:業務を効率化できる
最初に挙げられるメリットは、運行管理者とドライバーの双方の業務を効率化できることです。配車計画の作成、車両の積載量や道路事情などを考慮した上で最適な配送計画の提案などを配車システムで効率化できるので、運行管理者の業務負担を軽減できます。
また、ネット環境下であれば、配送先でもリアルタイムで動態状況などの確認がスムーズにできます。さらに最適な配送ルートを提案してもらえるので、効率の良い配送業務が可能です。
メリット②:コストを削減できる
2つ目のメリットは、車両や人材などのリソースや業務・時間などのコストを削減できることです。
配車システムを導入すると短時間で最適な配送ルートを設定できるので、少ない車両で多くの配送先を回れます。また、配車システムの導入で燃費効率が良くなり残業による人件費も抑えられるので、コスト削減ができ利益の最大化も目指せるでしょう。
メリット③:柔軟に配送計画が行える
3つ目のメリットは、トラブルなどが発生しても柔軟に配送計画の変更・指示ができることです。
配車システムを導入している車両は、配達ルートや現在位置などの情報をリアルタイムで把握できます。そのため、車両の不具合や渋滞、道路工事で通行止めなどのトラブルの発生にもスムーズかつ柔軟に対応できるのです。
ルートの変更などドライバーへの指示を速やかに行えるのが、配車システムの大きなメリットです。
配車システムの選び方・比較のポイント
配車システムを選ぶのに困っている人のために、配車システムの選び方・比較のポイントを3つ紹介します。ぜひ参考にしてください。
- ポイント①:自社の課題を解決してくれるかどうか
- ポイント②:導入しやすいかどうか
- ポイント③:運行管理者やドライバーにとって使いやすいかどうか
ポイント①:自社の課題を解決してくれるかどうか
自社の課題を解決してくれるかどうかは、配車システムを比較検討する際の重要なポイントです。
なぜなら、自社が抱える課題や優先的に効率化したい業務の内容によって導入すべきシステムが異なるからです。
例えば、配車業務の属人化をなくしたい、AIにより配送ルートをより効率化したい、新人でも最適なルート作成できるようにしたいなら「自動配車システム」を導入するといいでしょう。
配車担当者の車両の配車や運航の計画を効率化したいなら「配車管理システム」、営業用車両も含めた社用車を効率化に運用したいなら「車両管理システム」の導入が効果的です。
このように、自社の課題を優先的に解決するシステムを導入するのがポイントです。
ポイント②:導入しやすいかどうか
導入のしやすさも、配車システムを賢く選ぶポイントです。
配車システム導入の際には、車両に運行記録の計測、通信機能、GPS機能などを搭載した配車システム機器を取り付ける必要があります。車両によって簡単に取り付けられるものもありますが、業者による設置工事が必要になるものもあり、初期費用や手間がかかる可能性があるのです。
配車システム機器は、次の5つのタイプがあります。
- OBD−II(自己診断装置)のサポートに差し込むだけの簡単設置タイプ
- カーナビタイプ
- シガーソケットに差し込むタイプ
- ドライブレコーダータイプ
- スマホアプリタイプ
配車システム機器は購入やリースなど様々ですので、自社に合うものをよく検討しましょう。
ポイント③:運行管理者やドライバーにとって使いやすいかどうか
配車システムの使いやすさも、比較する上で重要なポイントです。
運行管理者はある程度時間をかけて操作に慣れられますが、ドライバーにはその時間がありません。ドライバーが簡単に日報を作成できるかどうか、エコ運転かどうか、燃費が見やすいかといった細やかなポイントが、システムの浸透のためには重要です。
配車システムを導入しても、運行管理者やドライバーが使いこなせなければ、逆に業務の効率が下がる可能性があります。配車システムを選ぶ際は、使いやすさを必ず確認しましょう。
おすすめ配車システム8選!
ここでは、おすすめの配車システム7選を紹介します。
- ①SmartDrive(株式会社スマートドライブ)
- ②配車管理システム(日立物流ソフトウェア株式会社)
- ③使えるくらうど配車管理(アサクラソフト株式会社)
- ④LYNA自動車クラウド(株式会社ライナロジクス)
- ⑤Loogia(株式会社オプティマインド)
- ⑥Cariot(株式会社フレクト)
- ⑦VehicleManager(NTTコミュニケーションズ株式会社)
- ⑧ロジこんぱすLite(株式会社システック)
上から順に解説していきます。
①Smart Drive(株式会社スマートドライブ)
こちらは車両管理システムとして提供されていますが、配車システムとして必要なほとんどの機能を有しています。
導入デバイスも多岐に渡り、シガーソケット型、ドライブレコーダー型、そして様々な他社製デバイスとの連携が可能です。特徴としては、以下の5つが挙げられます。
- 走行履歴、安全運転診断、リアルタイム車両位置、車両予約、業務記録、日報作成など10の機能を搭載
- クラウド型車両サービス導入実績No1
- 車両管理システムによくある「位置が実際と異なる」や「記録されていなかった」などのトラブルを未然に防ぐ仕組み
- シンプルなデザインで圧倒的な使いやすさ
- お客様のデバイスで最適なものと連携
- 安心のサポート体制
- 無料のスマホアプリでドライバーもサポート
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②配車管理システム(日立物流ソフトウェア株式会社)
主要な機能
- 複数配車計画
- 運行計画
- 過去の結果にもとづいて計画・分析
配車管理システムは、日立物流ソフトウェア株式会社が提供する配車システムで、配車・運行計画などの配車業務を支援するシステムです。積載率や伝票明細などが表示できるので、積載率や実車率の高い配車組みが可能です。
過去の配車の結果に基づいて走行ルートの提案や配車計画、運行時間をチャートにして視覚的に分かりやすい配車計画ができます。さらに実車両への配車割り付けはドラッグ&ドロップでできるため、誰でも簡単に計画できます。
③使えるくらうど配車管理(アサクラソフト株式会社)
主要な機能
- リアルタイムで配車状況の確認
- Excel出力による自動集計
- 配車計画の管理・共有
使えるくらうど配車管理は、アサクラソフト株式会社が提供するクラウド型の配車システムです。リアルタイムで配車状況などが更新できるので、運行管理者とドライバー間の情報を簡単に共有できます。
使えるくらうど配車管理で受注したデータは、社号ごとなどに分類して集計・ Excel出力できるため集計作業も効率化できます。また、インターネット環境があれば導入可能という手軽さで導入コストも削減できるのが魅力です。
④LYNA自動配車クラウド(株式会社ライナロジクス)
主要な機能
- 日々の配車計画の作業を高速化
- 配送情報をもとに最適なルートを提供
- 正確な配車計画が誰でも組める
LYNA自動配車クラウドは、株式会社ライナロジクスが提供するクラウド型の配車システムです。企業ごとに異なる制約や条件を網羅し、配車計画に不可欠な距離や時間、人件費を最重要視した配送ルートをAIアルゴリズムが提案してくれます。
経験の浅い担当者でもAI技術がアシストしてくれるため、より正確な配車計画が組めます。
⑤Loogia(株式会社オプティマインド)
主要な機能
- AIで効率的な配送ルートを作成できる
- AIとGPSを活用した充実した機能
Loogiaは、株式会社オプティマインドが提供するクラウド型の配車システムです。
AIとGPSを活用した充実した機能により、位置情報や作業の進捗状況を素早く把握できます。また、配送ルートの可視化により、業務の改善や万が一のトラブルにも迅速に対応が可能です。
⑥Cariot(株式会社フレクト)
主要な機能
- 車両データを一元管理
- 車両の無駄を排除
- 運用までのサポート
Cariotは、株式会社フレクトが提供する配車システムです。走行のデータや車両の位置情報、配送計画などをパソコンやスマホからリアルタイムで確認できます。
車両データ確認・管理に特化した「Cariot Device」と、ドライバーの状況把握に最適な「Cariot Mobile」の2つがあります。
⑦VehicleManager(NTTコミュニケーションズ株式会社)
主要な機能
- Webアプリケーションで可視化・管理
- 急ブレーキ時・速度超過時などのアラートメール機能
VehicleManagerは、NTTコミュニケーションズ株式会社が提供している配車システムです。運転席の足元のポートに差し込むだけで簡単に設置できるのが特徴的な車両機器になります。
車両稼働実績などをWebアプリケーションで可視化・管理できます。また、車両の予約やエコ運転の可視化機能もできるので、保有数や燃費の削減にも役立ちます。
さらに急ブレーキ時や速度超過時などのアラート機能もあるので、交通事故防止にも役立つでしょう。Webアプリケーションで運転成績表や安全運転ランキング、ヒヤリハットマップ作成などの機能もあり、安全運転指導に活用できます。
⑧ロジこんぱすLite(株式会社システック)
主要な機能
- ルート追跡
- 位置管理
- 安全運転管理
- レポート出力
ロジこんぱすLiteは、株式会社システックが提供するクラウド型の車両管理システムです。OBD−Ⅱタイプまたはシガーソケットタイプの端末を車両に接続するだけで、簡単に車両の運航状況を見える化ができます。
車両の位置情報をリアルタイムで確認するのはもちろん、走行ルートを追跡したり、スピードの出しすぎや急ブレーキを検知したりするなどの管理ができます。シガーソケットタイプは、初期費用0円のレンタルプランの契約も可能です。
まとめ
今回は、「おすすめの配車システム」や「運送・運輸におけるメリット」、「配車システムの選び方・比較のポイント」について解説しました。
配車システムのメリット、選び方・比較のポイントをおさらいしてみましょう。
配車システムのメリット
- メリット①:業務を効率化できる
- メリット②:コストを削減できる
- メリット③:柔軟に配送計画が行える
配車システムの選び方・比較のポイント
- ポイント①:自社の課題を解決してくれるかどうか
- ポイント②:導入しやすいかどうか
- ポイント③:運行管理者やドライバーにとって使いやすいかどうか
これらの配車システムのメリットや選び方・比較のポイントを参考にしながら、自社に合った配車システムを選んでください。