SNSが大流行したことによって登場した言葉の一つに、インフルエンサーがあります。
近年では企業が起用してマーケティングとしても活用しているなど、幅広く話題を集めています。
実際にこれから起用について考えている企業も多いかと思いますが、そもそもインフルエンサーにはどのような意味があるのでしょうか。
今回は、企業から注目されている理由や起用するメリットについても紹介します。
また、うまく活用するために知っておきたい注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそもインフルエンサーとは?
インフルエンサーとは、SNSを中心に情報を発信することで、それを閲覧したユーザーに対して大きな影響を与える存在の人を言います。
従来では主に芸能人がその役割をしていましたが、今ではメディアなどの露出がない個人でも多くのフォロワーを抱えている方が増えているのです。
SNSにおける影響力を与える人に関しては、主にフォロワーが基準の一つになります。
多くのフォロワーを抱えている方は、それだけ影響力が高いと言えるため、企業が宣伝のために依頼するケースも多くなっています。
また、最近では芸能人になるためではなく、インフルエンサーとして活躍するためにSNSを中心に活動している方も増えているため、時代の流れは大きく変わりつつあることがわかります。
インフルエンサーが企業から注目されている理由
近年では企業からも注目されており、起用するケースも多く見受けられるようになりました。
そもそも注目されている理由はどのような点があげられるのでしょうか。
大きく分けるとその理由は2つあります。
SNSの情報を参考にしているユーザーが増えていること
近年ではスマートフォンの普及により、誰でも気軽に情報を手に入れられる時代となりました。
情報を入手する方法はさまざまですが、その中でもSNSを活用するユーザーが多いと言われています。
実際にSNSで情報を調べ、それを参考に商品を購入する方も多いのです。
SNSで発信される内容はインフルエンサーをはじめ、個人が行っています。
特にインフルエンサーなら信憑性の高い情報を流してくれることから、それを参考に行動に移してくれるユーザーが多いと言われています。
情報収集を行っているユーザーに正しい内容をお届けできる方法の一つとも言えるため、必要不可欠な存在となっているのです。
拡散されること
一度投稿した内容がユーザーからユーザーに拡散されることが、企業から注目されている理由の一つとも言えます。
特にフォロワーが1万人、10万人、100万人を超えるユーザーは、高い拡散能力があります。
特に人気の高いユーザーなら宣伝効果も絶大となり、広告よりも売上アップを目指せることもあるのです。
それだけ拡散力が強く影響を与えることができるため、企業のマーケティングにも欠かすことができない存在でしょう。
インフルエンサー種類別の特徴
インフルエンサーにはいくつか種類が存在しています。
一般的な呼ばれ方は、大きく分けて4種類です。
ここではそれぞれの特徴について紹介するので参考にしてみてください。
メガインフルエンサー
フォロワーが100万人を超えるような人気ユーザーのことを呼びます。
日本でも限られた人しかおらず、他のユーザーと比べても圧倒的なフォロワーを抱えているため、その影響力は絶大です。
日本では主に芸能人など、メディアへの露出が多い方がこのカテゴリーに該当しています。
特徴としては、フォロワーへ情報を届ける力が強い一方で、リアクションと呼ばれるエンゲージメントは低いです。
そのため、一回の投稿で商品やサービスを注目させたいならマッチする方法と言えるでしょう。
ミドルインフルエンサー
フォロワー数が10万人〜100万人までを一般的にミドルインフルエンサーと呼んでいます。
メガインフルエンサーとの違いとしては、特定のジャンルにおいて活躍されている方が多いことです。
例えばテレビなどで露出するとあまり名は知られていないものの、料理の分野では名が知らない人がいないほど有名で影響力のある人などを言います。
また、起用する際に費用対効果も高い傾向にあることから、企業マーケティングとして採用されている方が多いのです。
マイクロインフルエンサー
マイクロインフルエンサーは、抱えるフォロワーが1万人〜10万人ほどのユーザーを言います。
ここ最近では数も増えており、その理由の一つとしては有名人だけではなく個人が数万人のフォロワーを集めるケースが多くなっているからです。
地道にフォロワーを増やしている方が多いため、特徴としてはフォロワーとの関係性が近いことです。
交流なども頻繁に行われている傾向にあるため、エンゲージメント率は高いことも特徴の一つとしてあげられます。
ジャンルとしては、ファッションや美容系を取り扱っている方に多いとされています。
ライトインフルエンサー
ナノまたはライトインフルエンサーと呼ばれている人たちです。
フォロワーは1,000人〜1万人ほどとなっており、学生や主婦などに多く見られます。
一般ユーザーと比べると影響力も高くなっており、起用する際には料金が安い、もしくは商品提供だけで商品を宣伝してくれる方も数多くいます。
そのため、うまく起用することができれば費用対効果が一番高いとも言われているのです。
しかし、影響力の面で言うと期待値は薄いため、その点はよく考えて検討する必要があるでしょう。
インフルエンサーが活躍するSNSの種類と特徴
インフルエンサーの活動場所と言われるSNSですが、主に活用されているのが下記の4つです。
- YouTube
- TikTok
マーケティングに活用するにあたって、それぞれの特徴は理解しておくことが大切です。
ここでは4つの特徴について具体的にまとめてみましたので、どのSNSを活用するのか悩んでいる企業は参考にしてみてください。
Instagramは、写真投稿を中心としたSNSです。
従来までは女性の割合が多く、若い世代に人気のあるサービスとして人気がありました。
しかし、現在では男性の割合も増えており、年齢層に関しても40代以上が利用するケースが増えています。
そんな大人気となったInstagramですが、実はTwitterのような拡散機能は基本機能として存在していません。
そのため、どのように情報が広がっていくのかと疑問に思われる方も多いかと思いますが、どのSNSよりもインフルエンサーが多いことが特徴の一つです。
有名人から個人ユーザーまで幅広いアカウントがあるため、起用することで効率よくPRすることができます。
Twitterは、140文字以内の文章で手軽に自分の考え方などをつぶやくことができるソーシャルメディアです。
拡散性に優れており、フォロワーや投稿を見てくれたユーザーが「いいね」や「リツイート」によるアクションを行うことで拡散されます。
特に話題性の高い内容であれば一瞬のうちに拡散されるので、宣伝効果としては最も高い方法と言えるでしょう。
しかし、注意点が多いのもTwitterの特徴の一つです。
気軽につぶやけることから、万が一誤解を招くような発信をしてしまうと炎上につながる危険性もあります。
そのため、企業が人気ユーザーに依頼する際には、文章なども含めて徹底した管理が必要になるでしょう。
YouTube
YouTubeは、性別や年齢層関係なく幅広く活用されている動画投稿サイトです。
投稿する動画にはある一定の制限などもありますが、時間などの制限はなく、長編動画として商品やサービスの魅力をふんだんに伝えることができます。
また、YouTubeの特徴はテーマに特化した投稿を行う人たちが多いことです。
例えばゲームや料理、美容など、一つのジャンルに特化したチャンネルが多くなります。
そのため、特定のジャンルのユーザーへピンポイントでアプローチできるのは大きなメリットと言えるでしょう。
InstagramやTwitterも人気が高いですが、YouTubeはそれらとは違った魅力があることから、企業のマーケティングとしても活用されています。
TikTok
TikTokは、簡単に説明するとショートムービーを投稿できる動画系のSNSです。
10代を中心に人気を集めていますが、ここで紹介している中では最も利用率が低いSNSになります。
しかし、最近では徐々に浸透しつつあり、中高年の人たちが利用するケースも見受けられます。
実際に若者以外の投稿で、いわゆるバズったと言われる動画はいくつも存在しているのです。
TikTokはYouTubeとは違い15秒の短い動画となるため、商品やサービスの内容をわかりやすく簡潔に伝えられるメリットがあります。
また、話題性や注目も集めやすいことから、バズれば一気に拡散される特徴も持っています。
そのため以前までは企業のマーケティングには向かないとされていましたが、最近では活用されるケースが徐々に増えているのです。
インフルエンサーに依頼するメリットとは?
インフルエンサーに依頼する企業が増加傾向となっていますが、そもそも依頼するメリットはどのような点があげられるのでしょうか。
特定のジャンルにピンポイントでアピールできる
SNSの中でも、特にYouTubeやInstagramは特定のジャンルに絞って活動をしている方がほとんどです。
例えばファッションならコーディネートを中心に投稿している方がほとんどでしょう。
基本的に幅広いジャンルを取り扱っている方はよっぽど有名人でない限りいません。
そのため、企業としても自社商品やサービスにマッチするYouTuberやインスタグラマーを見つけ出すことができれば、求めているターゲットに直接アピールできるメリットがあります。
方法によっては広告よりもターゲット層に直接届く特徴を持っているため、効果の高い宣伝効果が期待できるのです。
宣伝だと思われにくい
フォロワーや投稿を見たユーザーに宣伝だと思われにくいのもメリットの一つと言えるでしょう。
近年ではネット広告を見る機会が増え、宣伝に対して不快感を示すユーザーも多くなっています。
しかし、インフルエンサーであればユーザーが自らフォローしている人となり、親しみを感じているため、不快感を与えにくいのが特徴の一つです。
ネガティブな印象を与えることなく商品やサービスを宣伝できるのは他にはない大きなメリットなので、起用するケースが増えています。
費用対効果の高さ
費用対効果が高いのも魅力の一つとしてあげられます。
例えばテレビCMで有名な芸能人などを起用するケースでは、膨大な費用がかかります。
SNSでも100万人を超えるようなフォロワーを抱えている方はそれなりに費用がかかりますが、ミドルクラスの方に依頼をすればそれほど大きなコストはかかりません。
そして、ファンに向けて情報を発信し、拡散までしてくれるので大きな効果を得られる可能性が高いのです。
現在では最も費用対効果が高い方法とも言われているため、あらゆる企業で活用されています。
拡散される可能性が高い
商品やサービスをPRしたい場合、ネット広告などはよっぽどの話題性がない限り拡散されることはありません。
基本的にはユーザーの目に留まる程度です。
しかし、多くのフォロワーを抱えているユーザーからの投稿であれば、高い確率でフォロワーが拡散してくれます。
一人が拡散することでそのフォロワーにも情報を伝えることが可能なので、影響力があればあるほど幅広い層に伝えることができるのです。
多くの人たちに情報を知らせることができれば、トレンドにも上がるなど話題性も高くなります。
特に今までにはない新しい商品やサービスを知ってもらいたいときに役立つ方法と言えるでしょう。
インフルエンサーの起用で注意したいポイント
起用して商品やサービスを紹介する際には、いくつか注意しておきたいポイントもあります。
効果が高い反面、リスクが高いポイントもあるので、ここでは具体的に注意点を紹介します。
ステマと疑われるケースもある
SNSで影響力のある人を活用してPRする場合、それを見たユーザーからステマと疑われるリスクもあるので注意しましょう。
先程も紹介しましたが、宣伝であることがわかりにくいのが特徴の一つでありメリットとも言えるのですが、PRであることを明記しなければ信頼を失うケースもあるのです。
実際に企業のPRであることが全くわからず、投稿者が炎上してしまったケースは多々あります。
ニュースにも取り上げられる可能性もあるなど、今は特に規制なども厳しいです。
こういった知識を身に着けていないと、最悪のケースでは企業の信頼を失ってしまう可能性もあるので注意しなければなりません。
フォロワーが多ければ効果が出るわけではない
キャスティングをする際、フォロワーだけを見て決めている企業も多いのではないでしょうか。
しかし、その方法では思っていた効果が出ないケースもあるのです。
例えばフォロワーをたくさん獲得していても、そのフォロワーが機能していなければ情報が拡散される可能性も低いでしょう。
例えば知名度だけでフォロワーを獲得しており、ほとんど投稿もしていない人を起用したとしても与える影響は低く、案件であることが丸わかりの状態となります。
最も大切なのは消費行動に促す能力を持つインフルエンサーであるため、企業はしっかりと見極めてから選ぶ必要があるのです。
効果を出すためには誰を起用するかがポイント!
自社でPRする商品やサービスを多くの人たちに知ってもらいたい場合、インフルエンサーの選び方が最も大切です。
ここでは選ぶ際のポイントについて詳しく紹介するので、誰を起用しようか迷っている企業は参考にしてみてください。
フォロワーとの距離感が近い人が好ましい
全く関わりのない人からの宣伝よりも、深く関わりのある人から情報を教えてもらったほうがアクションを起こす可能性は高いと言われています。
そのため、できる限りフォロワーとの距離が近いインフルエンサーを起用しましょう。
1万人から10万人ほどのフォロワーを獲得している方は、比較的距離が近いとされており、コメントの対応などもしっかりと行っています。
また、費用対効果も高いと言われているので、多くの企業から起用されています。
100万人以上でなくても与える影響は大きいので、積極的に活用することをおすすめします。
インフルエンサーのイメージも大切
近年よく耳にするタレントイメージなどは、宣伝の際に重要な部分と言われています。
イメージがあまりよくないとされる方に依頼をしてしまうと、その矛先が企業に向くこともあるのです。
企業イメージ、ブランドイメージなどすべてを壊してしまうリスクもあるので、その点は慎重に考えて選ばなくてはなりません。
ただ単にフォロワーだけで選んでしまうと後々大変なことになる可能性もあるため、イメージも確認しながら信頼できる人に依頼しましょう。
平均エンゲージメント率を確認する
閲覧数やシェア、コメントなど投稿に対してどのくらいの人たちが反応してくれたか確認することも大切です。
例えば多くのフォロワーを抱えていても、あまり反応をしてもらえないアカウントなども存在します。
このようなケースでは費用対効果が高くならないことも考えられるので注意が必要です。
平均エンゲージメント率は、SNS分析ツールなどを活用することで確認することができます。
キャスティングを行う際には必ずチェックしておきたい項目になるため、事前に調べておくことが大切です。
過去のPR投稿を確認する
有名なインフルエンサーともなると、幅広い商品の宣伝を行っています。
トップページにアクセスすることで過去の投稿を確認できますが、その投稿内容は事前に確認しておくことが大切でしょう。
その理由としては、自社ブランドとの世界観がマッチしているか、丁寧にPRがされているかなどをチェックすることができるからです。
また、重要であるステマをしていないかなどを確認することができるため、リスク回避のためにも確認することが大切になります。
企画力の高いPRができるか
起用する際には企画力の高い投稿をしてくれる人を選びましょう。
PR投稿は、普段の投稿に比べてもフォロワーからの反応が鈍くなる特徴があります。
これらを回避するため、インフルエンサーによっては宣伝のための企画をしっかりと考えている人もいます。
話題性があればそれだけ反応される確率も高くなりますので、選ぶ際にはこのような点も考えながら選定することが重要です。
まとめ
今回はSNSで注目されているインフルエンサーについて紹介しました。
近年ではWEB広告よりも話題性があり、拡散される確率も高いことから多くの企業で活用されています。
また、日本ではSNSを活用するユーザーも以前より増えているため、インフルエンサーを活用したマーケティングは今後さらに需要が高まる可能性が高いと言われています。
しかし、起用する際にはいくつか注意点もあり、ただ単にフォロワーの数だけで選ぶことは危険なので、慎重に考えて自社とマッチした人を選定しましょう。