給料明細は再発行してもらえる?給与明細の保管期間や方法について徹底調査!

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給与明細を紛失などでなくしてしまった場合に再発行して貰えるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

また、その際に企業側はどのように対応すれば良いのか悩むこともあるでしょう。

そこで本記事では、給与明細は再発行して貰えるのか、企業側はどのような対応をすれば良いのか、給与明細の保管期間や方法について解説していきます。

給与明細の再発行について疑問に思うことがある方や、保管しておく期間・方法を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

企業側に給与明細の再発行の義務はない

企業側に給与明細の再発行の義務はない

企業側は、給与明細を紛失してしまった従業員から再発行して欲しいと頼まれることがあります。しかし、結論から言うと企業側には給与明細を再発行する義務はありません。そのため、従業員に頼まれたとしても再発行しなくても良いということです。

給与明細に関する法律では、給与支払い日までに給与明細を交付するように定められています。また、給与の計算に必要になる出勤や扶養、保険配偶者控除などの書類やデータは一定期間保管しておかなくてはなりません。

企業は給与明細を給与支払い日までに交付する義務はあります。

ただ、給与明細の再発行を従業員に頼まれたとしても企業側に再発行する義務はないため、給与明細自体を保管しておく必要はありません。

給与明細を再発行するかは企業の方針によって変わります。

しかし、給与の計算に必要になった書類やデータを利用することで再発行が可能なため、従業員が給与明細を再発行して欲しいと頼んできた際はできる限り対応するようにしましょう。

給与明細を再発行する際の注意点 

給与明細の再発行の際の注意点

従業員に給与明細の再発行を頼まれ、再発行する場合には注意が必要です。

従業員が給与明細の再発行を頼む理由には、年金保険料の確認や確定申告、雇用保険の給付、与信審査の証明などが考えられます。

そのため、できる限り迅速に対応できるように書類やデータを分かりやすく保管しておいた方が良いでしょう。

また、給与明細を管理しておくのは従業員の役割です。

再発行をする手間などを減らすためにも、従業員に給与明細をしっかりと保管するように注意喚起をすることも重要です。

クラウドシステムなどを利用して給与明細を作成することで保管などが楽になります。

給与明細はどのくらい期間保管しておけばいい?

給与明細はどのくらい期間保管しておけばいい?

給与明細の再発行のことなどを考えると、給与明細をしっかりと保管しておくことが重要です。

しかし、”どのくらいの期間保管しておけば良いのか”難しいのではないでしょうか。

給与明細が必要になる年金保険料の確認や確定申告、雇用保険の給付、与信審査などの点を考慮して考えてみましょう。

勤務データは5年の保管期間が義務付けられている

給与明細の再発行を頼まれる企業側は、勤務データを5年間保管することが義務付けられています。以前は3年でしたが、2020年4月の労働基準法の改正により保管期間が5年に延長されました。

労働基準法に則った労働が行われているのかなどを確認したり、従業員が働きすぎたりしていないか企業側が確認したりする際に必要です。

そのため企業は、勤務データを5年間は保管しなければなりません。

もし、勤務データを保管しなかったり、改ざんしたりした場合には企業側が裁かれるため、注意が必要です。

また、勤務データの保管が大変な場合は、クラウドシステムなどを利用することで紙ではなくデータとして保管でき、管理も楽になるため、おすすめです

給与明細は2年間保管するのが一般的

年金保険料の確認や確定申告、雇用保険の給付、与信審査などを考えると約2年分の期間の給与明細を保管しておくことが一般的です。

また、未払給与の請求期限も2年間と定められています。

給与明細があれば、残業代などの基本給の支払いが間違っていた場合などに請求ができます。

そのため、給与明細の保管期間で悩んでいる方は、年金保険の確認などで必要なことや未払給与の請求期限であることを含め、最低でも2年間は保管しておくようにしましょう。

確定申告をするために5年間保管するのが理想的

先ほどは、給与明細の保管は2年間が一般的と解説しました。

しかし、医療費控除を受けるために確定申告をした場合には、関連する書類やデータを5年間保管しなければならないという義務があります。

これは、給与明細を5年間保管しなければならないということではありませんが、税務署からの確認がある場合に必要になるため、5年間は保管しておくことが理想的です。

紙などでの保管が大変な場合はクラウドシステムなどを利用することで楽に保管ができるでしょう。

税金関連の書類は7年の保管期間が義務付けられている

税金関連の書類は7年の保管期限が義務付けられていることも忘れてはいけません。国税通則法により7年の保管が義務付けられている書類は、以下の通りです。

  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書:所得税の扶養控除などを受けるために、従業員は提出しなければなりません。また、従業員にはアルバイトやパートも含まれます。
  • 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書:年末調整で保険料控除や配偶者控除を受ける際に必要です。そのため、従業員はこれらの申告書を提出しないといけません。
  • 源泉徴収簿:源泉徴収簿は、所得や控除額を記入します。所得税額を正しく換算するために使われます。

給与明細はどのような場合に必要になる?

給与明細はどのような場合に必要になる?

先ほどから年金保険料の確認や確定申告、雇用保険の給付、与信審査などで給与明細が必要になると解説してきましたが、具体的にどのような場面で必要になるのか解説していきます。

給与明細が必要になるタイミングは、大きく分けると以下の3つの場合です。

  1. 確定申告
  2. 退職後
  3. 給与額の確認

確定申告で必要になる

まずは、確定申告の際に必要になります。

確定申告とは、1年間に稼いだ所得額と納税額を計算して国に納めるべき税金を計算する一連の手続きのことです。この確定申告の手続きを行う際にどのくらいの収入があるのか確認する必要があるため、給与明細が必要です。

企業に勤める従業員は、経理の役員が従業員の収入を源泉徴収し年末調整を行うことで納税しています。

そのため、企業に勤める従業員の方にはあまり関係ないように思われますが、以下に当てはまる方は、確定申告をする必要があります。

    • 給与が2,000万円を超えている方
    • 副業などの収入が20万円以上ある
    • 2か所以上から給与を貰っている

また、医療費控除や寄付金控除、雑品控除などを行う場合にも確定申告が必要になるため、給与明細を保管しておくようにしましょう。

退職後に必要になる

次に、退職後に給与明細が必要になる場合があります。

退職後にハローワークで訓練を受けるために3か月分の給与明細が必要です。

そのため、退職したからといって働いていた企業からもらった給与明細を捨てないようにしましょう。

また、退職後に残業代の未払いや給与の間違いがあり、未払給与の請求をする場合にも給与明細が必要になります。

ハローワークの訓練を請けるため、給与明細が必要になった元従業員からの給与明細の再発行を頼まれる可能性もあるため、企業側も退職した従業員のデータを保管しておくようにしておきましょう。

給与額の確認で必要になる

給与額の確認の際にも給与明細が必要になります。

例えば、クレジットカードの申請や住宅ローンの申請などをする際に給与額の確認が必要です。

その際に、給与明細がなければ自分がどのくらいの給与をもらっているのか証明できません。

また、企業側も源泉徴収や年末調整などにミスがあった際などに給与明細が必要になる場合があります。

そのため、給与明細はしっかりと保管しておくようにしましょう。

その他に年金保険料の確認や、雇用保険の給付、与信審査などで給与明細が必要になります。

給与明細の保管方法

給与明細の保管方法

給与明細は5年間の保管が理想的と解説しましたが、5年間分の給与明細を保管することはとても大変です。

そこでここでは、給与明細の保管方法を解説していきます。

給与明細の保管方法は大きく分けると以下の3種類です。

  1. ファイリング
  2. 電子化
  3. エクセル

①ファイリングしておく

給与明細を保管しておく1つ目の方法は、ファイリングしておく方法です。

ファイリングをして保管しておく方法は、1番多くの方が知っているポピュラーな方法です。

方法としては、100円ショップなどでファイルやバインダーなどを購入して、その中に保管しておきましょう。

100円ショップで保管するためのファイルやバインダーを購入できるため、費用は安く抑えられます。

しかし、どのファイルにどの年の給与明細が保管されているのかしっかりと記載しておかなければ、分からなくなってしまいます。

そのため、ファイリングをする際には分かりやすくなるように何年のものなのか記載をするようにしましょう。

②電子化して保管しておく

給与明細を保管しておく2つ目の方法は、電子化して保管しておく方法です。

電子化して保管しておく方法は、先ほど解説したファイリングして保管する方法のように紙を保管するのではなく、給与明細をコピー機などでスキャンしてパソコンで保管したり、PDFファイルにする等して保管します。

そのため、5年などの長い年月でもかさばらずに楽に保管しておけるでしょう。

また、最近はクラウドシステムなどを利用することで、スマホから給与明細を保管することも可能です。

慣れてしまえばファイリングしておく方法よりも手軽にできるため、紙だとかさばるのが嫌な方などはぜひこの方法を試してみてください。

この方法の注意点は、電子化したデータをしっかりとしたセキュリティで保管しておくことです。

③エクセルで管理する

給与明細を保管しておく3つ目の方法は、エクセルで管理する方法です。

エクセルで管理する方法の特徴は、給与明細を分かりやすく保存することが可能なことです。

また、先ほど解説した電子化して保管しておく方法のように、パソコンやスマホにデータとして保管しておくことができるため、エクセルを利用できる方はこの方法がおすすめです。

給与明細の管理方法

給与明細の管理方法

給与明細の管理方法は従来、紙で管理する方法一択でした。

しかし、最近はクラウドシステムなどを利用して、電子化したデータとして管理する方法を多くの企業が利用するようになってきました。

多くの企業が電子化に移行した理由なども踏まえ、電子化することのメリットを解説します。

紙ベースの問題点

給与明細の管理方法の中で人気があり、多くの企業がいまだに利用している方法が紙ベースで管理する方法です。

しかし、紙ベースで管理する方法には多くの問題点が存在します。

例えば、紙なので保管する期間が長くなればなるほど量が多くなってしまい、かさばってしまうことで管理が大変なことが挙げられます。

また、紙ベースでの管理だと迅速にデータを出せないというのも問題点の1つです。

そのため、現在は多くの企業が電子化での管理に移行しています。

WEB給与明細システムの導入で業務を効率化することができる

WEB給与明細システムを導入すれば、業務をより効率的にすることができます。WEB給与明細システムのメリットは、3つあります。

1つ目は、コストを減らせることです。

WEBで管理できるようになると、紙ベースとは異なり印刷紙代やインク代、送料が必要ありません。また、郵送や封入作業などの事務コストも削減できます。

2つ目は、ミスの防止と業務効率化を図れることです。

人の手による作業が減るため、ミスの発生が少なくなるでしょう。また、切手を貼る手間が大幅に減るため、業務が効率化されます。

3つ目は、管理が楽になることです。

紙ベースではデータを探すのに時間がかかりますが、電子化によりデータとして管理ができるためデータを迅速に探せます。

以上のように、紙ベースでの給与明細の管理に比べ、電子化した給与明細の管理の方が業務を効率化することができ、管理も楽です。

また、ペーパーレス化にも繋がることから環境にも優しい保管方法だと言うことができます。

そのため、これから給与明細などを管理する際には電子化するのがおすすめです。

給与明細をなくしてしまったらどうすればいい?

給与明細をなくしてしまったらどうすればいい?

給与明細をなくしてしまった場合は、企業側に問い合わせてみて再発行できるか確認しましょう。

企業側は労働基準法によって賃金台帳を5年間は保管しておく義務があるため、ほとんどの場合は再発行してくれるでしょう。

まとめ

まとめ

本記事では、給与明細は再発行して貰えるのかや、企業側はどのような対応をすれば良いのかについて解説しました。

給与明細の再発行をすることは義務付けられてはいませんが、企業側は労働基準法により賃金台帳を5年間は保管しておく義務があるため、基本的には再発行して貰えるでしょう。

また、給与明細は5年間は管理しておくのが理想的です。

管理が大変な場合にはクラウドシステムなどを利用することで楽に管理ができます。ぜひ一度試してみてください。

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