効率的に、マーケティングを行うために「DMP」の導入を検討している企業は多いのではないでしょうか。
インターネットの発展とともにインターネット上には、様々な情報が飛び交いそのデータは蓄積されています。
これらのデータから必要なデータを集めて、今後に活かしていくことが重要となっています。
この記事では、DMPの意味と活用方法、また基礎知識などを詳しく説明していきます。
目次
DMPとは
DMPとは「Data Management Platform」の略であり、ネット上にある様々なデータや自社サイトのお問い合わせデータなどを一元管理する事が出来るプラットフォームです。
プラットフォームに管理されたデータを分析して抽出しマーケティング施策に活用することが可能です。
例えば、サービスの退会をしたユーザーの履歴をたどりその行動履歴を分析してお得なキャンペーン内容の広告を表示させたり
特定のサービスページを閲覧・経由したユーザーだけにポップアップ広告を配信するなど
Web上にある閲覧者の行動履歴や購入履歴、さらに広告配信データなど様々なデータを使ってマーケティングに活用していくツールです。
DMPをネット広告に生かすことによって、よりコンバージョンに繋がりやすいようなアプローチをすることができるのです。
DMP導入のメリットとは
それでは実際にDMP導入のメリットを詳しく説明していきます。
様々なメリットが考えられるのですが主に以下の4点があげられるでしょう。
- ターゲット像を明確にする
- 見込み顧客にアプローチしやすくなる
- さまざまな形式で保管しているデータを一元管理できる
- 広告配信ができる
ターゲット像を可視化できる
それぞれの企業のサービスや商品をマーケティングする際、ターゲットを間違えていれば良い結果にはつながらないでしょう。
しかし、Webページの閲覧状況や購入履歴のデータを集める事によってどのようなターゲットに絞ればいいかを明確に可視化することができるのです。
ターゲット像を明確にすることにより、これまで以上に効率的なマーケティング施策を導入することができ売上につなげることができるのです。
中にはこれまでアプローチをしなかったようなターゲットを見つけられる可能性もあります。
極端な例をいえば、若者向けのサービスとして始めたサービスが気がつかないうちに高齢者が多く利用していた。なんてことも可視化する事ができ状況に応じた適切な施策を行う事が出来ます。
見込み顧客にアプローチしやすくなる
自社のWebページにアクセスをした人が、他にどんなページを見ているかどうかを確認することができます。
そのため見込み顧客が「どのようなものを求めているか」が明確に分かるようになるので、DMPを導入することにより見込み顧客に対してこれまで以上に効率的なアプローチをしやすくなります。
さまざまな形式で保管しているデータを一元管理できる
一口にデータと言っても、企業によっては、ExcelやWordで管理しているデータ、専用のシステムで管理しているデータ、紙媒体で保管しているデータなど
様々な方法で様々な形式でデータを保管していることもあります。
形式がバラバラだといざという時に全てのデータを手動で連結させて必要なセグメントに分けて、、、、などかなりの工数がかかります。
しかし、DMPを導入することにより様々な形式で保管してあるデータを一元管理する事が可能で、さらにセグメント分けなど分析をしやすい環境を作ります。
企業が持っている様々なデータを一元管理することで、これまで可視化されなかったターゲット層が見つかる可能性もありマーケティング活動をさらに効率的にすることができるようになります。
またPDCAサイクルにも十分に役立てることができます。
広告配信ができる
DMPでできるのは必要なデータを集めて分析をするだけではありません。
ビッグデータを分析することによりニーズごとや年齢ごとなどに求められているデータをまとめて広告配信やメルマガの作成などを行うことができます。
効率的にクーポンなどを利用して顧客を集めることができるのです。
2種類のDMPとは
DMPには以下のように2種類あります。
パブリックDMPはオープンDMPと呼ばれることもあります。
- パブリックDMP
- プライベートDMP
パブリックDMP
まずパブリックDMPですが主に外部からのデータを管理することができます。
例えばWebページを閲覧している人のデータを集めたり、ページを閲覧している人のデータを集めたりこれまでの販売した人のデータを集めるなどのことを言います。
またユーザーの性別や年齢層などもパブリックDMPに含まれます。
そのため今後新しくマーケティングしていく上で必要なデータであり、新規顧客開拓に向いているといえるでしょう。
プライベートDMP
パブリックDMPとは反対に社内にあるデータを一元的に管理するのがプライベートDMPです。
そのため、すでに顧客のサービス向上や単価向上などに活用されるデータとなっています。
以上のように2種類のDMPを活用して、より良い商品やサービスを提供していくことができるのです。
DMPで集められるデータは上記の2点だけではなく、他の企業や団体などが公表しているデータや、政府や自治体などが公開しているデータなども全て集めて効率的に運営していけるような分析をしていくのです。
DMPを導入前に注意したい点
ここまでDMPの特徴やメリットを説明してきましたが、導入時には注意してほしいこともあります。
それは、自社に必要なデータは何なのか、そしてどのように活用するのかを考える必要があります。
インターネット上のデータは、星の数ほどあり目的がはっきりしないと、どのようなデータが必要かを選ぶことができません。
例えば、新規開拓をしていく営業であれば外部のデータが必要になり、既存顧客の満足度向上には自社内のデータが必要になります。
もともと、DMPは山のようにあるデータの中から必要なデータを集めるためにあるものです。
また、DMPを導入するには導入にかかる費用と運用する人的コストがかかります。
大事な事は、コストパフォーマンスが良いかどうか、本当にDMPが自社にとって必要かどうかを十分に検討する必要があります。
また導入した後も定期的に効果測定をしていくことが大事です。
DMPの導入によって、データの管理は容易になったと感じますが
マーケティング施策で結果を出すには中長期的な目線でいる事が重要です。
その瞬間だけ、結果が出たとしても意味がなく安定した結果を生み出すことが目標になるので
DMPのデータを元に行ったマーケティング施策で結果が伴わない場合には、別のセグメントを抽出して行う→効果測定この繰り返しになります。
その為、短期的にデータが必要で単発のキャンペーン施策に使いたい!などの場合はコスト高になる可能性があります。
中長期的に利用しないと、結果も可視化されにくいので注意しましょう。
まとめ
DMPに関して説明をしてきました。
近年Webを使って様々なデータを集めることができ、ビッグデータを持っている企業は多いのではないでしょうか。
しかしそれらのビッグデータを完全にいかしている企業は決して多いとは言えないでしょう。
そこでDMPを導入することにより必要なデータを一括で管理をして、さらに詳しく分析をすることにより新しいターゲットを見つけるなど効率的なマーケティングにつなげていくことができます。
問い合わせにおいても、電話だけではなく、メールやチャット、AIサービスなど様々な方法で顧客とつながる機会が増えています。
しかし、それらのデータ保存形式がバラバラだと効率的なマーケティングは難しいです。
DMPを使う事で、多くのデータを一元管理し、必要なデータだけを必要な時に活かしていくことができるのです。
これを機会に是非DMPの導入を考えてみてはいかがでしょうか。