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食品工場でかかる電気代の内訳は?
食品工場ではさまざまな設備が稼働しており、それぞれに電力を必要とします。どの設備にどれぐらいかかっているのかを知ることで、効率よく節電できます。
工場の電気代は規模によって大きく異なり、中小規模で月10万~50万、大規模では100万以上かかることもあります。使用電力量は、小規模で約1,000kWh、大規模で100万kWhに達する場合もあります。また、契約している電力会社やプランによって料金は変動します。
主な電気代の内訳を見ていきましょう。
- 生産設備(約80%)
もっとも大きな割合を占めるのが、生産ラインに関わる機会です。原材料の加工や加熱、包装といった各工程では、コンベアやミキサー、オーブン、真空パックなどが連続して動いています。これらの設備だけで、工場全体の電力消費のおよそ8割を占めています。 - 空調設備(約10%)
温度や湿度の管理も、食品工場では大切です。特に製粉やパンなどの工程では、品質を保つために空調の細かい調整が必要になります。そのた換気システムに使われる電力は約1割と、意外と無視できない項目になっています。 - 照明(約8%)
工場内の作業エリアや共有スペースでは、照明が一日中ついていることもあります。使用量が多ければ多いほど、電気代もかさみます。照明にかかる電気代はおよそ8%ほどですが、長時間点灯する現場では見直しが必要となるでしょう。 - その他
上記以外にも、事務所エリアの冷暖房、職員用の冷蔵庫や電子レンジ、自動販売機など、さまざまな設備で電力が使われています。個人個人の消費は小さくても、積み重なると大きな負担になります。
工場の電気代を削減するポイント
食品工場の電気代を抑えるために大切なのは、「どこで、どれだけ使っているのか」を把握することです。電力消費の「見える化」をすることで、削減するべき場所を把握できます。
ここでは、具体的になにに気を付ければ電気代を抑えらえられるのか、4つのポイントをご紹介します。
設備の省エネ化
食品工場では、生産設備が電気代の大半を占めています。特に、加熱機器、冷却機器、包装ラインなどは常にフル稼働しているため、老朽化や効率の悪い運用が続いていると、それだけで大きなロスになります。
省エネ診断
社内での取り組みだけでは限界を感じる場合、省エネの専門家による「省エネ診断」を活用するのもおすすめです。
専門家は設備の使い方や運用方法をチェックしながら、効率的に節電できるポイントをアドバイスしてくれます。
中小企業を対象に、国や自治体が無料で実施している制度もあるで、うまく活用しましょう。
再生エネルギーの活用
工場の屋根や使っていない敷地を利用して、太陽光発電を導入したり、バイオマスエネルギーなどの自然エネルギーを取り入れたりすることも、長期的な電気代削減につながります。
初期費用はかかりますが、補助金制度などもあるため、負担を抑えながら電気代削減の効果を得られるでしょう。
電力会社の見直し
意外と見落としがちなのが、契約している電力会社やプランのチェックです。
特に最近は「新電力」と呼ばれる自由化されたさまざまな電力会社があり、既存の電力会社よりも安いプランが多くあります。使用状況に合ったプランを選ぶことで、電気代を抑えることが可能です。
ただし、切り替える際には以下のような注意が必要です。
- 契約期間の縛りや解約違約金の有無
- 停電リスクやサポート体制
- 使用量による料金変動の確認
- 会社の信頼性
特に、「会社の信頼性」は新電力に切り替えるうえで、注意しておきたいポイントです。新電力会社の中には、倒産や撤退例もあるため、安さだけで選ばず経営状況などの信頼性を確認しておくことが大切です。
食品工場におすすめの高圧電力会社
ここからは、食品工場におすすめの高圧電力会社をご紹介していきます。
食品工場のように電力使用量が多い施設では、「高圧契約」を結んでいるケースが多く、使用状況に合わせて電力会社を見直すことで電気代を大きく節約できることがあります。
最近では、新電力会社の中でも高圧向けの展開している企業が増えており、料金の安さだけでなく、サポート体制や再生可能エネルギーなどさまざまな特徴を持っています。
ここでは、食品工場におすすめの実績のある5社を紹介していきます。
電力会社 | 供給エリア(離島除く) | 料金プラン |
---|---|---|
ハルエネでんき | 全国 | 市場連動型 |
リミックスでんき | 全国 | 市場連動型・固定単価型 |
Looopでんき | 全国 | 市場連動型 |
丸紅新電力 | 全国 | 固定単価型 |
ENEOSでんき | 全国 | 固定単価型 |
ハルエネでんき
引用元:ハルエネでんき
供給エリア | 全国(離島を除く) |
プラン | 市場連動型 |
リミックスでんき
引用元:リミックスでんき
供給エリア | 全国(離島を除く) |
プラン | 固定単価型・市場連動型 |
Looopでんき
引用元:Looopでんき
供給エリア | 全国(離島を除く) |
プラン | 市場連動型 |
丸紅新電力
引用元:丸紅新電力
供給エリア | 全国(離島を除く) |
プラン | 固定単価型 |
ENEOSでんき
引用元:ENEOSでんき
供給エリア | 全国(離島を除く) |
プラン | 固定単価型 |
「切り替え手続き」や「電気料金等の請求書・支払い先」などの一本化により、「業務効率化」のサポート体制も充実しています。
さらに、電気だけでなく、ガス・太陽光・蓄電池といったエネルギー全般の提案も受けられるため、将来的なコスト見直しや脱炭素経営を考えている企業にはおすすめの新電力会社です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?本記事では、「食品工場における電気代平均と削減ポイント」をご紹介してきました。
食品工場では、日々たくさんの設備や機械が稼働するため、どうしても電気代がかさんでしまいます。中でも、生産ラインなどの設備で使う電力がとても多く、電気代の大半を占めることがわかっています。
電気代を無駄なく抑えていくには、「どれぐらい電気を使っているか」をしっかり見える化することが大切です。そのうえで省エネ診断を受けたり、古い機械を省エネタイプに買い替えたりと、少しずつ見直していくことで、無理なく節電につなげることができます。
また、太陽光発電などの再生可能エネルギーを取り入れることで、電気を買う量そのものを減らすこともできます。さらに、電力会社や料金プランを見直すだけでも、コストダウンにつながる可能性があります。
多くの電力を使用する食品工場でも、こうした工夫を取り入れていけば、電気代をしっかり抑え、安心して工場の経営を続けていけるでしょう。ぜひ、電気代を抑えるための参考にしてみてください。