電話番号の中には「090」や「070」など、様々な種類が存在しています。
中でも、050から始まる電話番号は一体なにか？といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
そこで本記事では、050から始まる番号の正体や利用する方法について解説していきます。
目次
050～始まる番号の正体とは？
まずは、050〜始まる番号の正体について解説していきます。
平成14年から始まったIP電話番号のことを指す
050から始まる番号は、平成14年（2002年）にサービスが開始されたIP電話番号です。
IP電話番号とは、インターネット回線を用いた電話のことで、050から始まり合計11桁の番号で構成されています。
また、通常の電話回線を用いた番号は「市外局番＋市内局番＋加入者番号」で電話番号が構成されているため、電話番号を見ただけで市外局番や発信地を確認できます。
しかし、IP電話は050から始まることで、市外局番や発信地の特定ができない点が特徴です。
全てのIP電話に番号を割り振られているだけではなく、SNSやLINEなどで用いられているIP電話は番号不要で利用できます。
050～始まる番号の最大のメリットは通信コストが非常に安い
050～始まる番号は、固定電話に比べて通信コストが非常に安いです。
固定電話の通信コストは通話料金以外にも、初期費用2,000〜3,000円前後・月額基本料は1,000円前後必要です。
しかし、050から始まる電話番号は通話料金・初期費用は必要なく、月額数百円前後で利用できます。
固定電話よりもある程度利用に制限はかかりますが、通信コストを大きく抑えられます。
そのため、専用アプリをダウンロードだけで利用できるため、企業が従業員のスマホを新たに用意する必要がありません。
050～始まる電話番号を利用するには？
続いては、050から始まる電話番号を利用する方法を3つ紹介していきます。
スマホの場合：IP電話のアプリをダウンロードする
スマホで050から始める電話番号を利用するためには、IP電話専用のアプリをダウンロードする必要があります。
専用アプリをダウンロードした後、利用契約の締結と通信費を支払うことで、すぐに利用可能です。
スマートフォンに050以外の電話番号が登録されていても利用できるため、従業員に携帯電話支給のコストを抑えたい場合には有効な手段と言えるでしょう。
アプリの登録を行うだけで従業員は日常的に使用しているスマートフォンで連絡が取れるため、新たに端末を登録する手間を省けます。
しかし、IP電話はインターネット回線を利用して電話を行うため、電話料金がかからない分、通信容量を大きく使用します。
電話専用に回線を開通しているわけではないため、音質も悪い可能性があるため、あらかじめ注意が必要です。
電話を多用するビジネス現場であれば、音質の悪さによって取引先との関係が悪化する可能性もあるため、業種に合わせて利用を検討しましょう。
固定電話の場合：VoIPゲートウェイを介したIP電話の導入
固定電話で050から始まる番号を利用する場合、VoIPゲートウェイを介したIP電話の導入が必要です。
VoIPゲートウェイとは、固定電話機とインターネット回線を同期する装置のことで、固定電話に電話回線を開通することなくインターネット回線を利用して通話が可能になります。
また、VoIPゲートウェイを用いてインターネット回線と同期した電話機は、音声の受信も同時に可能です。
スマートフォンやタブレットでIP電話を利用するよりも音声環境が整っている点がメリットで、安定した音質で通話ができます。
しかし、インターネット回線が混み合うと音質が悪化し、停電などが発生してしまうと電話機能自体が利用できなくなります。
そのため、VoIPゲートウェイを介したIP電話の導入する際は、インターネット環境が安定した立地が最適と言えるでしょう。
ミックス：クラウドPBXの導入
スマートフォンと固定電話のどちらでも050から始まる電話番号を利用したい場合は、クラウドPBXを導入しましょう。
クラウドPBXとは「Private Branch eXchange」の略で、日本語訳すると構内交換機です。
従来までのPBXは固定電話の内線と外線を接続する際に利用していましたが、
クラウド上にサービスを移行することで、内線はインターネット回線、外線は固定電話回線を利用して通話できます。
専用アプリをダウンロードしたスマートフォンやタブレット・PCでIP電話が利用できるだけではなく、固定電話からは050以外の番号も併用して利用可能です。
また、通常のIP電話にない、保留機能や留守番電話機能も合わせて利用可能です。
そのため、安定した音質はもちろんのこと、緊急事も外部と電話できるため、災害発生時の対策としては有効と言えるでしょう。
しかし、スマホ・固定電話単体よりも利用料金が高い傾向にあるため、導入時はあらかじめ注意が必要です。
まとめ
以上、050から始まる番号の正体や利用する方法について解説していきました。
IP電話をスマホで利用する場合、専用アプリをダウンロードして利用料金を支払うだけで利用できるため、
新たに従業員専用の携帯電話を支給する必要がありません。
しかし、通常の電話回線よりも音質が悪い傾向にあり、災害時は利用できませんので、自社に合わせて導入を見極めましょう。
