「VPNを導入する予定だけど、どのルーターを使えばいいか分からない・・・」
「おすすめのVPNルーターが知りたい!」
「そもそもVPNルーターって何?」
上記のように、VPNルーター選びでお悩みではないでしょうか?
テレワークが盛んになった昨今、ネットワーク環境を整えたいと考える方が増えています。
その時に必要なのが、仮想的に専用線を構築できる「VPNルーター」です。
この記事では、VPNルーターのメリット・デメリット、選び方のポイント、設定方法を徹底解説します。
おすすめのVPNルーター5選も紹介しているので、VPNルーター選びの参考にしてください!
目次
VPNルーターとは
VPNルーターは、多種多様な拠点ネットワークの間でVPN接続機能を持つルーターを指します。
企業がもつ拠点ネットワークを構築する時に、安心・安全な接続を実現したいですよね。
そんな時に必要な機会がVPNルーター。このVPNルーターの設定次第で、外部からでも拠点ネットワークにアクセスすることが可能です。
そもそも「VPN」ってなに?
VPNとは、専用の回線を仮想的に構築・提供するサービスです。
「Virtual Private Network」の頭文字をとって、VPNと呼ばれています。VPNを日本語に訳すと「仮想専用線」になります。
物理的な専用線などに比べると、安く・安全な通信環境を作ることが可能です。
VPNは、VPNルーターを設置し、VPNサーバーと相互接続するだけで利用できます。
VPNルーターを導入すると何ができる?
VPNルーターを導入することで、以下のようなことができるようになります。
- 会社のネットワークを構築できる
- 遠隔オフィス間でLANを構築できる
- 無料Wi-Fiでも安全が仕事ができる
- 情報規制のある海外でも仕事ができる
- IP電話を安全に使える
VPNルーターを導入するメリット
VPNルーターを導入するメリットは、以下の3点です。
- 費用をあまりかけずに運用できる
- テレワーク環境を気軽に作れる
- 国内はもちろん、国外向けのサービスが使える
企業にVPNルーターを導入しようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
1.費用をあまりかけずに運用できる
VPNルーターを導入するメリットは、費用をあまりかけずに運用できることです。
VPNには様々な種類があります。
その中の一つが「インターネットVPN」です。
こちらはVPNルーターを準備しなければいけないので導入費用がかかりますが、月額料金がいらない点が魅力的です。
VPNの種類には「IP-VPN」もあります。
通信事業者が提供している閉域網を利用するタイプで、使った分だけ費用が発生します。
インターネットVPNと比較すると高い費用がかかってしまいますが、高い性能を持つ回線を利用できます。
2.テレワーク環境を気軽に作れる
VPNルーターを導入すれば、テレワーク環境を気軽に作ることができます。
外部から会社のネットワークにアクセスすることができるので、自宅にいてもオフィスでいるかのように仕事ができます。
費用をあまりかけずに導入することができるので、「テレワークを導入したい」と考えている方におすすめです。
3.国内はもちろん、国外向けのサービスが使える
VPNルーターを導入するメリットは、国外向けのサービスも使えることです。
勤めている企業によっては、海外に出張する機会が多い方もいるのではないでしょうか?
VPNルーターを導入しインターネットVPNを利用すれば、海外からも日本国内とほぼ同じようにインターネットを使えます。
ただし、情報規制が厳しい中国国内では、利用できないケースもあります。
海外出張する前には、VPNルーターを利用できるか確認しておきましょう。
VPNルーターを使う時は気をつけてほしい!3つの注意点
VVPNルーターを導入する際の注意点は、以下の3点です。
- セキュリティ体制が100%万全ではない
- PNルーターを導入する前の通信環境の方が良い場合もある
- 運用管理が少し大変
1.セキュリティ体制が100%万全ではない
VPNルーターを用いてインターネット環境を整えるVPNは、セキュリティ体制が100%万全ではありません。
暗号化・トンネリングによって通信内容が隠されているので、外部からの盗聴・改ざんは防止できます。
しかし、物理的な専用線・IP-VPNと比べるとセキュリティ面は弱いと言えます。
VPNルーターには色々な製品があります。
製品によってはセキュリティが万全ではない場合もあるので注意が必要です。
セキュリティ面を意識したい企業は、製品の特色を調べてから購入するべきと言えます。
「セキュリティ面を強化したい」といった方は、IP-VPNをおすすめします。
しかし導入する際に高額な費用がかかるので、金銭面・使い勝手をよく考えて選ぶ必要があります。
2.VPNルーターを導入する前の通信環境の方が良い場合もある
VPNは安価にセキュリティの高いネットワーク環境を構築できますが、絶対に満足のいく通信速度・通信量で利用できる訳ではありません。
安定した通信速度・通信量・社外からのアクセスが多い場合は、IP-VPNが適していると言えます。
また「通信速度よりもセキュリティ面を大事にしたい」という方は、通信事業者が提供する閉域網を使えるIP-VANがおすすめですよ。
3.運用管理が少し大変
VPNルーターを導入すれば様々なメリットを実感できます。
しかしVPNルーターを導入したあとは、自分たちで運用管理をする必要があります。
場合によっては難しい設定をしなければいけないので、機械に強い従業員が在籍していると心強いでしょう。
VPNルーターの選び方!3つのポイントを解説
VPNルーターを選ぶ際に意識するポイントは以下の3つです。
- 新しいプロトコルに対応できるか
- パススルー機能がついているか
- パススルー機能がついているか
ここでは3つのポイントをひとつひとつ解説します。
1.新しいプロトコルに対応できるか
VPNルーターを選ぶ際には、VPNルーターが新しいプロトコルに対応できるかを確認しましょう。
「プロトコルってなに?」と感じている方もいますよね。
プロトコルとは、パソコン同士が通信をする時の規格を指します。
プロトコルは5種類あり、VPNルーターによって対応できるプロトコルが異なります。
プロトコルの種類は下記の通りです。
- L2TP /IPsec→PPTPの上位互換。通信速度が遅い点がネック。
- PPTP→通信速度が速い。macOSやiOSには対応できず。
- IKEv2→セキュリティ・通信速度が良好。しかし対応製品・端末が少ない。
- SSTP→セキュリティが強い。一部の端末のみ対応。
- Open VPN→セキュリティ・通信速度が良好。サードパーティ製のアプリが必要な場合がある
プロトコルによって様々な特徴があります。
古いプロトコルだと性能面や安全面で劣ることがあるので、新しいプロトコルに対応したVPNルーターがおすすめです。
「このプロトコルに対応した製品が欲しい」と、ある程度決めておくと自社にあったVPNルーターを見つけることができるでしょう。
2.パススルー機能がついているか
VPNルーターを選ぶ時は、パススルー機能がついているかが重要です。
パススルー機能とは、IPsec・PPTPのVPN通信を通過させる機能を言います。
使うプロトコルに合ったものを選ぶ必要があるので、購入する前に必ず確認しましょう。
3.セキュリティ機能がついているか
VPNルーターを選ぶ時は、セキュリティ機能がついているかを確認しておきましょう。
具体的なセキュリティ機能は下記の通りです。
- ファイアウォール
- リモートアクセス
- アンチウイルス、アンチスパム
- プロキシ機能
- IDS、IPS(不正侵入検知・防止システム)
IDS・IPS、ファイアウォールは聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
セキュリティ機能は、既に会社のインターネット環境に構築されているケースもあります。
会社のインターネット環境を見直し、「今どんなセキュリティ機能が必要なのか」「なにがいらないのか」を考えながらVPNルーターを選びましょう。
【5選】おすすめのVPNルーターを紹介!
日本電気株式会社 WA2612-AP
日本電気株式会社のWA2612-APは、LTE通信機能を内臓したVPNルーターです。そのためSIMカードを挿入するだけでモバイル通信ができます。
WA2612-APはNTTドコモ・ソフトバンク・auとMVNO事業者が提供しているSIMに対応できるので、さまざまな人が利用できるでしょう。
また、高速通信規格のIEEE802.11acに対応しているので快適な無線LAN通信が可能。
回線工事をせず、短期間でネットワーク環境を構築できます。オフィス内に限らず、短期で出店している店・臨時店舗のネットワーク環境を整える際に最適と言えます。
おすすめポイント |
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価格 | 108,000円 |
ヤマハ株式会社 NVR700W
ヤマハ株式会社のNVR700Wは、小型ONC※を装着して1台で回線を接続できるルーターです。OCNの1台分がないので、省電力・省スペースでネットワーク環境を整えることができます。
※ONCとは、東日本電信電話株式会社が利用者に提供している光回線終端装置です。
NVR700Wは、無線WANモジュールが内蔵されています。そのため、USB接続ができるデータ通信端末を用意しなくても3G/LTE携帯電話通信網が利用可能です。LTEは4バンドに対応しているので、サービスエリアが広い上に高速通信ができますよ。
そしてNVR700Wの最大の特徴は、無線WAN機能・電話機能を新Web GUIで設定・管理できます。使いやすさにこだわっているので、画面がシンプル。プロバイダー接続履歴や通信履歴も見れます。
従来のVPNルーターの機能に限らず、アプリケーション制御(DPI)も対応可能。フィルタリング処理やアプリ管理をしたい方におすすめです。
おすすめポイント |
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価格 | 118,000円 |
富士通株式会社 Si-R GX500
富士通株式会社のSi-R GX500は、VPNネットワークで5Gbpsの通信ができるVPNルーターです。
仮想回線のデメリットの一つとして「通信速度が遅い」点が挙げられます。「仕事したいのに通信速度が遅いから生産性が低い」と悩んでいる方もいらっしゃると思います。しかしSi-R GX500は、最大通信速度が速いのストレスを感じる場面が少なくなるでしょう。
またSi-R GX500は、データコネクトにも対応しています。データコネクトとは、契約者同士が電話しながらファイル・写真などを共有できるデータ通信のこと。
テレワークが盛んになっているので、電話をしながらファイルを共有できるのは嬉しいポイントですね。
おすすめポイント |
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価格 | 1,495,000円 |
アライドテレシス株式会社 AT-AR1050V
アライドテレシス株式会社のAT-AR105Vは、小規模オフィス向けのVPNルーターです。
最大の魅力はコストパフォーマンスが優れている点です。他社のVPNルーターと比べて、価格が比較的安いのでコストをあまりかけたくない方におすすめです。
「安すぎるから少し不安・・・」と感じる方もいますよね。AT-AR105Vはファイアウォールが搭載されているので外部の脅威・情報漏洩のリスクを防ぐことができます。
コストを抑えながら安心安全なインターネット環境を構築できるのは、非常に魅力的と言えます。
また、自宅などから社内のPCにアクセスできる「リモートアクセス」にも対応。いつでもどこでもオフィス内と変わりなく仕事ができますよ。
おすすめポイント |
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価格 | 44,000円〜55,880円 |
プラネックスコミュニケーションズ株式会社 VR500-OV1
プラネックコミュニケーションズ株式会社のVR500-OV01は、通信速度が安定している&安全にインターネット回線を利用できる「OpenVPN」に対応しているVPNルーターです。
OpenVPNは、使うデバイスに左右されずに使うことができます。「相性が悪くて安定した通信ができない」という問題も起きないため、タブレット・スマートフォンに最適と言えます。
またVR500-OV01は、本体の設定をせずにインターネット環境を構築できます。具体的な手順は、接続したいタブレット・スマートフォン・パソコンにOpenVPN接続アプリをインストールし、VR500-OV01から接続プロファイルをダウンロードするだけ!
従来のVPNルーターと比べて簡単に導入できるので、機械が弱い方にもおすすめできる商品です。
おすすめポイント |
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価格 | 25,000円 |
まとめ
VPNルーターは、多種多様な拠点ネットワークの間でVPN接続機能を持つルーターです。
VPNを用いたネットワーク環境を整えるために、必須のルーターと言えるでしょう。
ルーターによって同時接続数が異なるので、自社の規模と照らし合わせて選ぶ必要があります。
この記事で紹介したおすすめのVPNルーターを導入すれば、安心・安全な接続が実現可能です。