法人の電気料金を見直す際「エナリス」がどのような会社なのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。
エナリスは、法人向けの電力小売だけでなく、GX推進支援、コーポレートPPA、アグリゲーション事業、電力ビジネス支援など、電力・エネルギー領域で複数の事業を展開している企業です。
「電気を販売する会社」として見るよりも、エネルギーマネジメントや脱炭素支援にも関わる会社として理解する方が、実態に近いといえます。
- エナリスの会社概要
- 法人向け電気料金の仕組み
- なぜエナリスは「やばい」という評判があるのか
- アグリゲーター事業がもたらすメリット
本記事では、エナリスを「契約すべき会社」「避けるべき会社」と一方的に判断するのではなく、法人向け新電力会社を比較する際の候補のひとつとして、どのように見ればよいのかを解説します。
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目次
株式会社エナリスとは?会社概要から見る「新電力」にとどまらない事業内容

エナリスは、法人向けの電力小売事業とエネルギーマネジメント事業を柱とする企業です。法人向けサービスは主に高圧・特別高圧電力を利用する企業を対象としています。

会社名:株式会社エナリス
所在地:東京都千代田区神田駿河台2-5-1御茶ノ水ファーストビル14F
設立日:2004年12月24日
主な事業領域:電力小売、エネルギーマネジメント、アグリゲーション、GX推進支援、コーポレートPPAなど
親会社:auエネルギーホールディングス株式会社、電源開発株式会社(J-POWER)
また「ただ電気を安く売る」だけの一般的な新電力とは一線を画し、GX推進支援、コーポレートPPA、アグリゲーション、電力ビジネス支援など幅広い事業を展開しています。
近年、再生可能エネルギーの活用やCO₂排出量の削減、電力需給の最適化は、企業の電力契約における重要な判断軸です。電気料金の見直しと同時にこのような課題にも対応したい企業にとって、エナリスは電力小売以上の選択肢といえるでしょう。
低圧電力(一般的な小規模オフィスや店舗など)については、対応状況や条件が異なるため、詳細はエナリスへ直接お問い合わせください。
参考:株式会社エナリス「会社概要」
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KDDIグループ・J-POWERグループが支える強固な事業基盤
エナリスの最大の強みは、その盤石なバックボーンです。通信インフラ大手の「KDDI」と、国内有数の卸電気事業者である「J-POWER(電源開発)」の傘下にあることで、強固な経営体制と安定した電力調達力を誇ります。
この関係は、エナリスを法人向け電力会社の候補として見るうえで、ひとつの判断材料になります。法人契約では、料金の安さだけでなく、長期的に取引できる事業体制や、エネルギー領域でのノウハウも重要になるためです。
ただし、実際の電気料金や契約条件は、企業ごとの使用量・契約電力・エリアによって変わります。
グループ基盤は安心材料のひとつですが、実際の料金は他社との見積もり比較で判断しましょう。
電力小売だけではない「エネルギーマネジメント」の専門性
多くの新電力会社が「仕入れた電気を販売する」ビジネスモデルにとどまる中、エナリスは電力の「使い方」そのものを最適化するエネルギーマネジメントを得意としています。
次のような目的がある場合は、エナリスの事業内容を詳しく確認する価値があります。
- 電気料金の削減だけでなく、使用量や契約電力も見直したい
- 再エネ・脱炭素対応を社内で検討している
- 蓄電池やPPAなど、設備活用も含めて検討したい
- 複数拠点の電力契約を整理したい
- 電力会社を料金だけでなく、事業内容や支援範囲でも比較したい
このような課題を持つ法人にとって、エナリスはエネルギーマネジメントまで含めて比較対象に入れたい企業といえるでしょう。
注目の「アグリゲーター事業」が法人にもたらす価値
エナリスの特徴として、もうひとつ押さえておきたいのがアグリゲーター事業です。
アグリゲーターとは、需要家の電力使用、蓄電池、発電設備などをIoT(Internet of Things)技術でネットワーク化し、電力需給の調整に活用する事業者のことです。法人向けに簡単に言えば、電気を使う側・貯める側・つくる側をまとめ、電力を効率よく活用する役割です。
この技術により、法人は自社の余剰電力を市場で売却して収益化したり、電力ひっ迫時に使用量を抑えることで報酬を得たり(デマンドリスポンス)することが可能になります。
- 工場や倉庫など、電力使用量が大きい
- 太陽光発電や蓄電池の導入を検討している
- 脱炭素・再エネ活用を進めたい
- 電気料金だけでなく、電力の使い方も見直したい
- 将来的にPPAやVPPの活用も視野に入れている
エナリスのアグリゲーター事業は、同社を「新電力会社」としてだけでなく「法人のエネルギー活用を支援する会社」として見るための重要なポイントです。
参考:資源エネルギー庁「電力の需給バランスを調整する司令塔『アグリゲーター』とは?」
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エナリスの法人向け電気料金は本当に安い?見積もり前に知るべき料金の仕組み

法人向けの電力契約において最も気になるのは「結局、安くなるのか?」という点です。
エナリスの法人向け電気料金が自社にとって安いかどうかは、公開情報だけでは判断できません。契約前に知っておくべき料金の仕組みと注意点を解説します。
「エナリス=最安」とは限らない?料金単価の決まり方
法人向け電気料金は、複数の項目で構成されています。見積もりを比較する際は、月額料金の合計だけでなく、どの項目がどのように計算されているかを確認しましょう。
料金項目 | 確認すべきポイント |
基本料金 | 契約電力に対して発生する固定費。契約電力が実態に合っているかを確認 |
電力量料金 | 使用量に応じて発生する費用。季節や時間帯による使用傾向も見る |
燃料費調整額 | 燃料価格などに応じて変動する費用。上限や反映方法を確認 |
再エネ賦課金 | 全国一律で加算される費用。比較時は共通項目として考える |
契約期間・解約条件 | 途中解約時の違約金や更新条件を確認 |
見積もりで注意したいのは、単価だけを見て判断しないことです。電力量料金が安く見えても、基本料金や燃料費調整額、契約条件によって年間コストが変わることがあります。
自社の電力使用の波(プロファイル)と、エナリスの得意とする調達時間帯がマッチして初めて、最大限のコストメリットが生まれます。
出典:資源エネルギー庁「月々の電気料金の内訳」
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市場連動型と固定単価:自社の「リスク許容度」を見極める
エナリスでは、企業のニーズに合わせて柔軟な料金プランを提案しています。
- 固定単価型
契約期間中、電力の基本料金・電力量料金が固定されるプラン。予算管理がしやすく、市場価格高騰のリスクを回避できます。
- 市場連動型
日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格に連動して単価が変動するプラン。市場価格が安い時期は大幅なコスト削減が期待できる反面、電力ひっ迫時には電気代が高騰するリスクがあります。
エナリスを候補に入れる場合も「今の単価が安いか」だけでなく、料金変動の仕組みまで確認することが大切です。
特に、工場や大型店舗のように電力使用量が多い法人では、単価のわずかな差や市場価格の変動が年間コストに大きく影響します。自社が「多少のリスクを取ってでもコストを限界まで下げたい」のか、「予算を安定させたい」のか、リスク許容度を見極めた上でプランを選択することが重要です。
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目先の安さだけで選ぶ前に確認したい契約期間・違約金
エナリスに限らず、法人向け電力契約では「契約期間(原則1年など)」や「途中解約時の違約金(解約金)」が設定されているのが一般的です。
見積もりを取得する際は、単価だけでなく約款や重要事項説明書に目を通し、将来の施設移転や事業縮小などの際のリスクも考慮して比較検討しましょう。
- 契約期間は何年か
- 自動更新の有無
- 途中解約時の違約金
- 契約電力が変わった場合の扱い
- 料金改定の条件
- 契約更新時の見直し可否
- 契約後の問い合わせ窓口やサポート体制
エナリスが向いている法人の特徴と、導入で得られる3つのメリット

数ある新電力会社の中からエナリスを選ぶことで、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか。ここでは3つの具体的なメリットを解説します。
【メリット1】VPP・需給調整を活用した高度なエネルギー最適化
エナリスの特徴のひとつは、VPPや需給調整といったエネルギーマネジメント領域に関わっている点です。
VPPとは、蓄電池や発電設備、需要家側の電力使用をまとめて管理し、仮想的な発電所のように活用する仕組みです。法人担当者にとっては少し専門的な領域ですが、電力の使い方を最適化したい企業にとっては重要な考え方といえるでしょう。
たとえば、工場や大型施設では、電力使用のピークが高くなると契約電力が上がり、基本料金にも影響することがあります。ピークを抑えたり、蓄電池を活用したりできれば、電気料金の見直しにもつながります。
また、太陽光発電や蓄電池を導入している企業では、発電した電気をどのタイミングで使うか、余った電気をどう活用するかも課題です。こうした場面で、需給管理やアグリゲーションの知見が役立つ可能性があります。
参考:資源エネルギー庁「VPP・DRとは」
【メリット2】コーポレートPPAなど脱炭素化を進める選択肢
RE100やSBT(Science Based Targets)といった国際的な環境目標への対応が急務となる中、エナリスは多彩な脱炭素ソリューションを提供しています。
実質再エネ100%の電力供給メニューはもちろん、敷地外の専用太陽光発電所から送電網を通じて再生可能エネルギーを長期調達する「コーポレートPPA」の導入支援など、企業の環境価値向上をワンストップでサポートします。
参考:株式会社エナリス「オフサイトコーポレートPPAの契約締結について」
【メリット3】KDDIグループのガバナンスによる「社内説明・稟議時の安心材料」
KDDIグループの強固な資本と徹底されたガバナンスのもとで運営されているエナリスは、経営の安定性が高く、上司や役員へ稟議を上げる際の「強力な判断材料」となります。エナリスを候補に入れる場合は、料金・契約条件・企業体制をセットで比較材料にできるでしょう。
特に、社内で「どのような会社なのか」「継続的に取引できる体制があるのか」を説明する際には、株主構成や事業内容を整理しておくと稟議を進めやすくなります。
参考:株式会社エナリス「コーポレート・ガバナンス」
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導入前に要確認!エナリスのデメリット・向いていないケース

エナリスの強みが自社のニーズと合致せず、結果的にデメリットに感じてしまうケースも存在します。
「単価の安さ」特化の小売事業者には価格で劣る可能性がある
エナリスは、エネルギーマネジメントやアグリゲーション、脱炭素支援などの「付加価値」に強みを持つ会社です。
そのため、純粋な「単価の安さ」だけで勝負している新電力と比較した場合、電気代の削減額では及ばない可能性があります。
料金の安さだけを前面に出す小売事業者とは、比較すべきポイントが少し異なります。エナリスが高い・安いと一括りに判断するのではなく、自社が何を重視するかを明確にすることです。
- とにかく料金単価を下げたいのか
- 契約電力や使用量も含めて見直したいのか
- 再エネや脱炭素対応も重視するのか
- 事業基盤やサポート体制も確認したいのか
- 複数拠点の電力契約をまとめて見直したいのか
向いていないケース:コスト削減至上主義の企業や小規模施設
次のような企業では、エナリスの強みを十分に活かしにくい場合があります。
- 再エネや脱炭素対応に関心がなく、電気料金の単価だけを最優先したい企業
- 高圧電力ではなく、一般的な低圧電力を利用している小規模なオフィスや飲食店
- 蓄電池、PPA、VPPなどの活用予定がない
特に、小規模なオフィスや店舗では、電力使用量が大きい工場・倉庫・商業施設ほど、エネルギーマネジメントの効果を感じにくいことがあります。
その場合は、シンプルに低圧電力や小規模法人向けプランを比較した方が分かりやすいケースもあります。
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「やばい」「不祥事」「上場廃止」と検索される理由は?過去の経緯と現在の体制

エナリスについて検索すると、「やばい」「不祥事」「上場廃止」といったネガティブなキーワードが目につくことがあります。稟議を通す上で担当者が最も懸念するこのポイントについて、客観的な事実を整理します。
2014年の不適切会計・上場廃止から現在の企業体制の変化
エナリスは、過去に不適切会計に関する問題が報じられたことがあります。そのため「エナリス不祥事」というキーワードで検索されることがあります。
過去に上場していた企業ですが、その後、上場廃止となりました。これも「エナリス上場廃止」と検索される理由のひとつです。
これにより経営体制の刷新を迫られましたが、その後KDDIと電源開発(J-POWER)が共同でTOB(株式公開買付け)を実施し、エナリスは非上場化しました。上場廃止はこれに伴う所定の手続きであり、業績悪化による倒産ではありません。
現在は、KDDIグループのauエネルギーホールディングス株式会社と電源開発株式会社の強力な資本のもと、大企業基準の厳格なコンプライアンス・ガバナンス体制が敷かれており、官公庁や大手企業との取引実績も豊富な優良企業として評価されています。
参考:株式会社エナリス「第三者調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」
ネットの古い口コミと、現在の法人向けサービスの評価を切り離す
ネット上には、過去の事件当時の口コミや、すでに終了した一般向けサービスに関する古い評判が残っていることがあります。
過去の問題は、法人が契約候補を調べるうえで確認すべき情報ですが、過去情報を見る際は次の3点に分けて考えましょう。
- 何が起きたのか
- その後、企業体制にどのような変化があったのか
- 現在の契約判断では何を確認すべきか
ネガティブな情報を無視する必要はありません。しかし、法人として電力切り替えを検討する際は「過去のネット上の噂」と「現在の法人向けエネルギーソリューションの品質」を明確に切り離して評価することが重要です。
導入企業の実例から読み解く、真のコスト削減・環境対策効果
実際にエナリスを導入した法人の事例では、高度な提案力とサポート体制を評価する声が多く見られます。
- 「電力を再生可能エネルギーに切り替えることができた」
- 「VPPに取り組むうえで丁寧な説明でサポートをしてもらえた」
- 「大幅なコストダウンとCO₂削減を両立できる見込み」
導入事例を見るときは「導入している企業があるから安心」と単純に判断するのではなく、自社の課題と近い事例かどうかを確認することが重要です。
- 電気料金を下げたい
- 契約電力や使用量を見直したい
- 再エネ電力を活用したい
- CO₂排出量を削減したい
- 複数拠点の電力契約を整理したい
- 蓄電池やPPAなども含めて検討したい
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エナリス(法人向け)に関するよくある質問(FAQ)

エナリスの法人向けサービスについて、導入担当者が抱きやすい疑問をQ&A形式でまとめました。
エナリスとKDDI、auでんき法人向けサービスの関係性は?
エナリスはKDDIのグループ会社であり、法人向けの電力供給やエネルギーソリューションの根幹を担っています。KDDIが展開する「auでんき法人」などのサービスにおいても、電力の需給管理やバックエンドの専門業務をエナリスが支えるなど、グループ間で強固な連携を図っています。
参考:KDDI株式会社「auでんき:特長」
アグリゲーター事業や脱炭素・再エネの取り組みとは具体的に何ですか?
アグリゲーター事業とは、全国に散らばる太陽光発電や蓄電池をIoTでまとめて制御し、電力の安定供給や市場取引に活かす技術です。また、脱炭素の取り組みとして、実質再エネ100%プランの提供や、遠隔地の太陽光発電所から電力を調達するコーポレートPPAの導入支援などを行っています。
エナリスを候補に入れる場合、他の新電力会社とも比較すべきですか?
比較すべきです。エナリスに限らず、法人向け電力は1社だけで判断しにくい分野です。エナリスを候補に入れる場合も、契約電力・使用量・エリア・プランを揃えた条件で複数社の見積もりを比較することが重要です。
エナリスが上場廃止になった理由は何ですか?
2018年にKDDIと電源開発(J-POWER)が共同でTOBを実施し、2019年3月に東京証券取引所マザーズを上場廃止となりました。上場廃止は、TOBに伴う非上場化の手続きによるものであり、倒産や経営破綻によるものではありません。むしろ大資本の傘下に入り経営基盤を強固にするための前向きなプロセスでした。
参考:日本取引所グループ(JPX/東京証券取引所)
失敗しない法人電力選びは「複数社の一括見積もり」がおすすめ
エナリスは、KDDIグループの安定した基盤と、高度なエネルギーマネジメント技術を併せ持つ国内トップクラスの企業です。
自社の脱炭素化を推進したい、あるいは設備を活かしてエネルギーを最適化したい法人にとっては、これ以上ない強力なパートナーとなるでしょう。
しかし、「自社の条件において、エナリスが最も安く最適な電力会社か?」に対する答えは、他社と比較してみるまで分かりません。法人の電気料金は、事業形態や稼働時間によって驚くほど見積もり額に差が出ます。
「コスト削減至上主義の格安新電力」と「付加価値の高いエナリス」など、特徴の異なる複数社を天秤にかけることで、初めて自社にとっての"正解"が見えてきます。
料金だけでなく、エネルギーマネジメントや脱炭素対応まで視野に入れた電力選びをするなら、エナリスは有力な比較候補のひとつです。まずは一括見積もりで、自社条件での試算から始めてみましょう。
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