コンサルタントの仕事が、具体的な仕事のイメージが湧きにくいという方も多いと思います。
「ビジネス用語として聞いたことはあるけど、実際どんな仕事をしているのか分からない」といった方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、そんなコンサルタントの仕事内容や種類、メリット・デメリットまで網羅的に解説します。
この記事を読めばコンサルタントに対する基本的な理解はできますので、ぜひ参考にしてください。
目次
コンサルタントとは
コンサルタントとは、簡潔に言うとコンサルティングを商品として提供する職業です。
コンサルティングとは、企業の経営課題に対して解決策を考え、課題解決・改善を手伝ったり助言を行う仕事です。
つまり、コンサルティングが業務内容を指し、コンサルタントは「コンサルティングをする人」を指すということになります。
コンサルティングの業務内容
コンサルティングの業務内容は、知識や経験を元にクライアント企業の課題の解決策を示し、課題解決や改善を手伝ったり助言することです。
クライアントは主に企業の役員や経営者になることが多く、クライアントの企業を儲けさせることが求められます。
コンサルティングのやりがい
前提として、コンサルタントとして感じるやりがいは人それぞれです。
その上で、様々な企業又は組織の重要な意思決定に携わることができることがコンサルティング業務のやりがいの共通点として挙げられるでしょう。
責任感の大きな仕事だからこそ成し遂げた達成感が大きく、自分の成長にも大きく繋がります。
また、多くの企業・組織に関わることができ、各企業・組織で関わる人たちは経営層や優秀な人材ばかりです。
これらもコンサルティングでのやりがいに大きく繋がっています。
コンサルタントになるには?
コンサルタントになるには、2つの主な方法があります。
1つは、新卒でコンサルティングを専門に行う企業に就職する方法です。
もう1つは、一般企業でキャリアを積み、コンサルティングファームに転職する方法で、こちらの方が主となっています。
能力としては、特に論理的思考力、コミュニケーション力が求められ、転職の場合は業界知識が求められる場合もあります。
コンサルタントの年収
コンサルタントの年収は高く、経営コンサルタントを例にとると平均年収は約1,400万円となっています。
求められる能力も責任感も大きいので、給料は他の職種に比べかなり高いのが特徴です。
年齢に関係なく実力で評価されることが多く、20代で1,000万円以上の年収をもらっていたり、30代で数千万を稼いでいる人もいます。
コンサルティングファームの種類
コンサルティングファームは、提供するコンサルティングに応じていくつかの種類に分けることができます。
ここでは大きく4つに分け、各ファームの特徴と代表的な企業を見ていきましょう。
- 総合系
- 戦略系
- シンクタンク系
- IT系
総合系コンサルティングファーム
総合計コンサルティングファームとは、企業・組織の事業戦略やIT戦略の立案といった上流工程から、各作業工程の改善といった細かいコンサルティングまで、一気通貫で提供するコンサルティングファームのことを指します。
その特徴として、様々な部門・グループファームとの協同プロジェクトも多く、幅広い業界やテーマに対してコンサルティングサービスを提供しています。
代表的な企業として、以下企業が挙げられます。
- デロイトトーマツコンサルティング
- アクセンチュア
- PwCコンサルティング
- アビームコンサルティング
戦略系コンサルティングファーム
戦略系コンサルティングファームとは、主に企業の経営層が抱える事業戦略や経営全体の経営課題に対して、専門的にコンサルティングを提供するファームを指します。
代表的な企業としては、以下が挙げられます。
- マッキンゼー・アンド・カンパニー
- ATカーニー
- ボストン・コンサルティンググループ
- ベイン・アンド・カンパニー
シンクタンク系コンサルティングファーム
クライアントの依頼に対して調査・分析をし、レポートするシンクタンクと違い、シンクタンク系コンサルティングファームとは調査結果を元にして、クライアントのコンサルティングまで行うファームのことを指します。
大手金融機関・証券会社や大手企業をバックに持つことがほとんどで、各バック企業の専門領域の知見を生かしたコンサルティングを提供していることが特徴です。
代表的な企業として、以下が挙げられます。
- 富士通総研
- NTTデータ経営研究所
- 野村総合研究所
- 三菱UFJリサーチアンドコンサルティング
IT系コンサルティングファーム
IT系コンサルティングファームとは、ITの活用を手段として経営課題を解決していくコンサルティングを提供するファームのことです。
最先端のIT技術なども駆使して、DX(デジタルトランスフォーメーション)やセキュリティ強化、企業のイノベーションなどをコンサルティングとして提供しています。
代表的な企業として、以下が挙げられます。
- ガートナージャパン
- フューチャーアーキテクト
- ウルシステムズ
- CDIソリューションズ
コンサルタントを雇うメリットデメリット
ここで、「そもそもコンサルタントを雇うメリットとは?」と感じた方もいるでしょう。
ここからは、コンサルタントを雇うメリット・デメリットについて解説していきます。
コンサルタントを雇うメリット
様々な形で経営課題を解決するコンサルタントですが、コンサルタントを雇うことでどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからはそのメリットについて解説していきます。
- 新たなノウハウを得ることができる
- 情報整理をすることができる
コンサルタントを雇うことで、上記のようなメリットを享受することができます。
メリット①|新たなノウハウを得ることができる
企業がコンサルタントを雇うことで、新たなノウハウを得ることができます。
コンサルタントは特定の分野に関して専門的な知識を有しているため、知識や知識を活用した経験から新たなノウハウを得ることができます。
また、そこで得たノウハウを蓄積し会社にうまく取り込むことができれば、提供されたコンサルティング以上のメリットを得ることもできるでしょう。
メリット②|情報整理をすることができる
財務状況などを含めた自社の経営状況や経営戦略、業界内での立ち位置などを、第三者の視点から客観的に分析し整理することができます。
そうした情報整理は、コンサルティングを受けた後も経営判断の際に中長期的に役に立つ貴重な情報となります。
コンサルタントを雇うデメリット
上記のようなメリットのあるコンサルタントですが、反対にどのようなデメリットがあるのでしょうか。
続いては、考えられるコンサルタントを雇うデメリットについて解説していきます。
- 契約費用が発生する
- 自社に合うコンサルタントを選択しないといけない
コンサルタントを雇うことで、上記のようなデメリットが考えられます。
デメリット①|契約費用が発生する
コンサルタントを雇うには、契約費用が発生します。
コンサルタントに依頼してもすぐに経営状況が改善するとは限らないため、自社の財政状況によってはコンサルタントに依頼することで一時的により厳しい財政状況になってしまう可能性もあります。
デメリット②|自社に合うコンサルタントを選択しないといけない
コンサルタントを選ぶ際は、自社に合うかどうかを慎重に見極めなければなりません。
各コンサルティング企業は、それぞれ専門としている業界があります。
また、各コンサルタント単位でも得意としているスキルがあります。
自社が抱える経営課題に対して相性の良いコンサルティング会社、そしてコンサルタントを選ぶことは、プロジェクトの進捗や最終的な課題解決に大きく影響するでしょう。
コンサルタントに必要な資格・能力5選
ここまで、コンサルタントという職業について解説してきました。
それでは、そのようなコンサルタントになるためにはどのような資格や能力が求められるのでしょうか。
ここからは、コンサルタントになるために必要な資格や能力について解説していきます。
コンサルタントを目指す人は、ぜひ参考にしてください。
1.コミュニケーション能力
コンサルタントの仕事は、クライアントやチームメンバーなどの多くの人間とのコミュニケーションが必要になります。
特に相手の話の要点を瞬時に掴み円滑なコミュニケーションを取ったり、時にはクライアントが言語化できていない考えを理解・整理し、議論の形にする場面もあります。
そのためには、ただ相手と問題なく会話できるだけでなく、より高度なコミュニケーション能力が重要となるでしょう。
2.英語力
コンサルティング業界においては、英語力があるとチャンスが広がります。
というのも、外資系企業などの英語を公用語とする企業とのプロジェクトや自社の海外拠点主導のプロジェクトなど、ワールドワイドなプロジェクトに関わることができる可能性が生まれるからです。
また、そのような理由から就職・転職の際も大きなアドバンテージとなります。
実際に就職・転職の際に英語力を確認する試験を行うこともあるようなので、英語力は上げられるだけ上げておいた方が良いでしょう。
3.業界知識
主に転職でコンサルタントを目指す場合、一定程度の業界知識が求められることがあります。
特定の得意業界を持っているコンサルティング会社などの場合、その業界の知識をある程度持っていないとクライアントの課題理解も解決策の提案もできないからです。
また、新卒での就職を目指す場合、業界知識を求められることは少ないですが、アサインされた業界の知識を素早く習得することができるかどうかといった知識習得力は、コンサルタントに必要な能力として求められていると言えるでしょう。
4.思考能力
コンサルタントとしてコミュニケーション能力と並んで大切とされるのが、思考能力です。
特に、「ロジカルシンキング(論理的思考力)」と呼ばれる、物事を体系的に理解し矛盾なく筋道立てる思考力は、コンサルタントの必須能力と言えるでしょう。
なぜなら、コンサルティングにおける全ての業務において必要となるスキルだからです。
例えば、課題特定には現状を体系的に理解する必要がありますし、特定した課題を矛盾なく筋道立てて解決に導かなければ課題は解決には繋がりません。
このように、コンサルタントにとって思考能力、特にロジカルシンキングは必須と言えます。
5.体力・精神力
コンサルティング業界は、以下のような業界の特性上、長時間労働になりやすいです。
- ある程度の時間枠の中でプロジェクトを進める必要がある
- クライアント優先のサービス業
- 正解がない仕事のなので、やろうと思えばいくらでもやることがある
そのため、ある程度の体力や精神力を求められると言えます。
また、物理的な体力ももちろんですが、頭を使って思考する思考体力をかなり求められる仕事になります。
MBA資格は必要?
特に転職においてはMBA(経営学修士)を取得した上でコンサルティング業界を目指す方も多くいます。
そのため、コンサル転職にはMBAが必須と考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際はMBA資格が必須という訳ではありません。
もちろん資格取得により一定の評価は受けることができます。
しかしそれ以上に、何のためにMBA資格を取得し、取得の過程で何を得て、それらをどう実務に生かしたいと考えているのかをしっかり話すことができるよう考えることが大切になります。
逆に言えば、このようなストーリー性のある話を自身の経験を通して話すことができれば、MBA資格がなくても十分に戦うことができるでしょう。
コンサルタントに向いているのはどのような人?
それでは、コンサルタントに向いているのはどのような人なのでしょうか。
コンサルタントとして働く上で、常に高いレベルでの仕事が求められます。
そのため、高いプレッシャーの中で仕事をすることをプラスに捉えられる人はコンサルタントに向いているでしょう。
また、プロジェクト進行中は仕事量や仕事時間も多くなりがちなので、体力的・精神的にタフである人も向いていると言えます。
コンサルタントはきつい?
最後に、コンサルタントとして働くのはきついのかどうかについて解説します。
先ほども述べたように、コンサルタントは長時間労働になりやすいので、肉体的にも頭脳的にもタフな仕事であることは間違いありません。
責任感も大きく求められるレベルも高いため、精神的にもきついと感じることはあるでしょう。
また、クライアントワークであり、チームで仕事をすることがほとんどで、多くの人間と関わるため、人間関係がうまくいかない場合きついと感じることもあるかもしれません。
まとめ
今回は「コンサルタント」について、よく聞く疑問点に対して答える形で網羅的に解説してきました。
コンサルタントについて詳しく知らなかった方も、理解が深まったと思います。
これをきっかけにコンサルタントにより関心を持った方は、関連記事を参考にさらに詳しい情報を収集してみてください。
ツール選びのサポートをさせて頂きます! ツール選びに迷っている方は、「ミツモルコンシェルジュ」にご相談下さい。 「ミツモル」に貴社のサービスを掲載しませんか?
第三者目線で、貴社の課題解決に最適なサービスをご紹介させて頂きます。
サービスの掲載を通じて、認知度の向上・見込み客の獲得のサポートをさせていただきます。
掲載につきまして初期費用や固定費は頂かず、お見積り依頼時に料金が発生する完全成果報酬型となっております。