コロナ禍である2022年現在、3密を避けるためにもテレワークが推奨されています。
従来の企業では、テレワークで仕事を行うに当たりさまざまな障害がありました。
重要な書類はオフィスに保管してあるため、どうしてもオフィスに行く必要がありましたよね。
また、SDGsの考え方が当たり前になりつつある現在では、ペーパーレス化にも積極的に取り組む必要がでてきています。
ペーパーレス化するには、重要な書類やファイルを保存する場所が必要となります。
その重要な書類やファイルの保存先として、クラウドストレージに保存することを考えてみましょう。
目次
なぜペーパーレス化が必要なのか
ペーパーレス化とは、紙を使わないことであり、電子化することで業務効率化することを指します。
2022年1月1より、電子帳簿保存法という法律の改正が施行されました。
2022年1月1日からは、紙による保存の義務から、電子データでの保存が可能となったのです。
参考サイト:電子帳簿保存法が改正されました - 国税庁
ペーパーレス化のメリット
ペーパーレス化のメリットについて考えてみましょう。
ペーパーレス化を導入することで下記のような5つのメリットがあります。
- SDGs「目標12 持続可能な生産消費形態を確保する」に貢献できる
- コスト削減
- 書類棚が不要になる
- 書類の劣化や破損がない
- 日々の業務の手間を削減
順番に紹介していきます。
1.SDGs「目標12 持続可能な生産消費形態を確保する」に貢献できる
ペーパーレス化は、SDGs「目標12 持続可能な生産消費形態を確保する」に貢献します。
紙の使用を削減することは、限りある資源を守ることに繋がるのです。
参考サイト:SDGs総研 SDGs(持続可能な開発目標)とは?
2.コスト削減
ペーパーレス化はコスト削減になります。
会議書類や資料などを作成する際に「紙」を使わずに「電子データ」を使用するため、紙と複合機などのプリンターを使用しません。
そのため、紙のコストや複合機などの印刷代、メンテナンス代のコストカットができます。
3.書類棚が不要になる
ペーパーレス化が実現すると、書類の保管が不要となります。
そのため、オフィスにある棚も最低限で済みますし、デスクに大量に書類を積む必要もありません。
今までは書類の保管のためにある程度の広さが必要であったオフィスが、ペーパーレス化によってもっと面積が狭いオフィスに移転することが可能になります。
そうすることで、今よりも賃料を抑えられます。
また、従来の書類の保管のために使用していたスペースは、社員のために有効活用することも可能です。
4.書類の劣化や破損がない
ペーパーレス化によって、重要な書類の劣化や破損を防ぐことが可能です。
紙に印刷されたものは、どうしても経年劣化したり、人的ミスで破棄するなどの可能性があります。
5.日々の業務の手間を削減
ペーパーレス化されていない場合、書類や資料を作成して保管するにも時間もかかります。
通常、書類を作成して保管する場合、このような手間が発生します。
➡その用紙をファイリングする
➡保管する為に保管場所に行く
ペーパーレス化を実現することにより、上記の作業をなくすことができます。
細かいことかもしれませんが、こうしたことをなくすだけでも社員の業務効率化につながるのです。
クラウドストレージとは
クラウドストレージとは、ファイルやデータを保管・共有するためのネット上(クラウド上)の保存スペースのことです。
近年、クラウドストレージを導入する企業が増えてきています。
個人向けと法人向けの違い
クラウドストレージには、個人向けのクラウドストレージと法人向けのクラウドストレージがあります。
個人向けのクラウドストレージは、法人向けのクラウドストレージに比べると、利便性などが求められます。
法人向けのクラウドストレージでは、利便性に加えて、セキュリティ面が求められます。
ここでは法人向けのクラウドストレージについて紹介していきます。
法人向けクラウドストレージの5つのメリット
法人向けのクラウドストレージにはこのような5つのメリットがあります。
- どこからでもアクセス可能
- コスト削減
- BCP対策に有効
- セキュリティが強固
- データの復元
順番に紹介していきます。
1.どこからでもアクセス可能
クラウドストレージは、ネット環境があれば、いつでもどこからでもアクセスすることが可能です。
書類や資料を手渡しする必要もありません。
クラウドストレージであれば、Web会議の際に配布する資料を簡単に共有できます。
2.コスト削減
従来であれば自社サーバーが必要でしたが、クラウドストレージを導入すれば、自社サーバーは不要となります。
したがって、自社サーバーを管理する人材も不要です。
なぜなら、クラウドストレージ事業者が管理するようになるから。
自社サーバーがなくなれば、人件費削減につながります。
また、クラウドストレージでは初期コストを抑えられます。
3.BCP対策に有効
BCPとは、災害時などの際の事業継続計画のことです。
災害が発生した場合、紙の書類などが紛失・損傷する可能性があります。
クラウドストレージであれば、ネット上にデータが保管されているので、災害が発生しても書類の紛失・損傷の心配はありません。
4.セキュリティが強固
ネット上でのデータやファイルの保管と聞くと、セキュリティ面について心配される方もみえます。
しかし、近年のクラウドストレージでは、セキュリティ面についても進化しているのです。
例えば、このようなセキュリティ対策が可能です。
- 2段階認証
- 二重暗号
- ワンタイムパスワード
- アクセス制限
今後もどんどんセキュリティ対策が進化していくことが予想されるため、安心してクラウドサービスを利用できます。
5.データの復元
重要な書類を人的ミスで削除してしまうことも考えられます。
人的ミスをゼロにすることはできませんので、心配される人も多いでしょう。
しかし、万が一重要なデータやファイルを削除してしまっても、クラウドストレージ事業者が復元してくれますので安心です。
法人向けクラウドストレージの賢い選び方
自社に合ったクラウドストレージを選択する際に、以下のことを基準に選ぶことをおすすめします。
項目 | 基準 | 内容 |
データ容量 | 自社の用途に合わせて必要画像や動画などの大容量のサイズが必要かどうかを判断 | 100MB〜、1TB〜、無制限など |
セキュリティ面 | データ消失・外部漏洩・ユーザーアカウント漏洩等の危険性が考えられるため、どこまでセキュリティ面を求めるのかどうか | 2段階認証、ワンタイムパスワードなどが可能 |
対応デバイス | どのデバイスからアクセス可能にするのかどうか | パソコン、タブレット、スマートフォン |
操作性 | 操作がシンプルなもの、操作にクセがあるけれど色々な機能があるもの等、自社の現場が求める操作性とマッチさせる必要がある | アップロードの速さや、管理機能がどの程度必要か |
コスト面 | 自社に必要な機能とコストのバランスを調整する必要がある | 容量や使用する人数で違いがある |
サポート体制 | トラブル発生時にどこまで対応してくれるのかどうか | 担当者にしっかり確認することでトラブルを回避できる |
おすすめ法人向けクラウドストレージ4選
1.Dropbox Business
引用元:Dropbox Business
ビジネス版のDropboxです。
Dropboxでは、タブレットやスマートフォンから簡単にファイル共有できます。
コストは比較的抑えめです。
2.OneDrive for Business
ビジネス版のOneDriveですが、なんといってもWindowsとの相性が抜群です。
他のクラウドストレージよりは使い慣れている人が多いでしょう。
Microsoft Office365と合わせて使用すると、さらに便利です。
3.GoogleDrive
引用元:GoogleDrive
Google社のクラウドストレージです。
GoogleDriveでは、GoogleドキュメントなどのWEBアプリとの連携が可能であり、Microsoft Officeのファイルも変換することなくWordやExcelなどを使用することができます。
4.Box Business
引用元:Box Business
Box Businessは、世界中でも多くの企業に支持されているクラウドストレージのひとつです。
7段階のアクセス権限設定など、セキュリティの高さに特徴があります。
また、保存容量が無制限なのも大きな特徴となります。
ペーパーレス化とクラウドストレージ導入はセットで考える
ペーパーレス化を導入する場合、データやファイルの保管場所を確保する必要があります。
その保存先としては、クラウドストレージが最適です。
働き方改革が推進される現在、自由な働き方が求められています。
また、コロナ禍の影響によって、可能な限りテレワークに対応することが求められています。
テレワークを実現するためにも、ペーパーレス化とクラウドストレージをセットに考えることをおすすめします。