トイレのIoT化とは?ビジネス向けのメリットと実際の導入
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近年、IoTトイレというキーワードがちらほらと聞こえてくるようになってきました。しかし、まだまだIoTトイレがどういうものなのか、何ができるのかを詳しく説明できる方はそう多くないでしょう。

そこで今回は、以下の点について掘り下げていきます。

  • IoTトイレとは一体なんなのか
  • 何ができるのか
  • メリットとは
  • 実際の導入事例

ぜひ本記事を参考に、IoTへの理解を深めるとともにIoTの導入を検討してください。

トイレIoTシステムとは?

「IoTトイレ」はまだまだ聞きなれないキーワードかもしれませんが、IoTについては「耳にしたことくらいはある」という方も含めて認知度は高くなってきていると思います。

IoTとは「モノとインターネット」という意味で使われることが多く、端的に言えば様々なものをインターネットに繋ぐ仕組みのことを言います。

家、家電、車、電子機器などをインターネットに繋ぐことによって外出先から家電などを遠隔で操作することができたり、家や車などの現状を把握することができたりするなど、多くのメリットをもたらすことができます。

では、「トイレIoTシステム」とはなんなのか。それは言葉の通り、トイレをインターネットに接続するシステムのことを言います。トイレをIoTシステム化することによって、トイレの空室の管理ができる、故障の検知ができる等の様々なメリットを享受する事ができるようになります。

では、トイレIoT化について詳しくみてみましょう。

トイレIoT化の歴史

トイレIoT化が広く認知されたのはつい最近のようですが、実は歴史は思いのほか長く10年ほど前からシステム自体は存在していました。

トイレIoT化の主な機能は、トイレの空き状況を把握することから始まりました。それからトイレIoT化は開発が続けられながら進化を続け、実用化の例が多くみられるようになってきて現在に至ります。

トイレIoT化が10年もの間進化をし続けた理由は、トイレは全ての人が使う場所であり、生活をする中で必ず必要な場所であるからです。誰もが使う場所であるからこそ、より便利・効率的に活用しようとする動きは当然と言えるでしょう。

誰もが使うトイレIoT化はトイレ使用者のみならず、管理者においても多くのメリットがあるため長年に渡り進化をし続けてきたのです。

トイレIoTのメリット

では、トイレIoT化はどのようなメリットがあるのでしょうか。今回は、以下の5つの点からトイレIoT化のメリットを解説していきます。

  1. 空室の管理ができる
  2. 節水ができる
  3. 清掃の効率化を図れる
  4. 故障を検知・予測できる
  5. 健康管理につながる

それぞれ詳しくみてみましょう。

メリット①:空室の管理ができる

トイレIoT化がもたらす最初のメリットは、トイレの空室の管理ができるということです。

高速道路のサービスエリア、ビルやイベント会場のトイレなど、多くの人が使うトイレが混雑してなかなか使うことができないことがよくあります。そこで、トイレIoT化により現在空いているトイレを検索することができるようになります。

現在空いているトイレがなかったとしても、混雑しているトイレの中から待ち時間の目安が表示されるので、待ち時間の短いトイレを探すことができます。

トイレの空室状況は、トイレのドアに取り付けられたセンサーによって判断するシステムが一般的に使われています。空室管理システムの導入によりトイレの混雑の偏りを解消し、利用者のトイレ利用を効率的に誘導することができます。

メリット②:節水ができる

トイレIoT化における続いてのメリットは、水を制御することによる節水の機能です。

トイレ個室内に取り付けられた人感センサーにより、トイレ利用者一人一人の利用時間を計測します。その利用時間に合わせて流す水の量を制御し、節水するという仕組みです。

トイレ洗浄時に使われる水の量は、古いタイプのもので1回につき13L、比較的新しいものだと大で約6L、小で4〜5L程となっています。トイレ利用時間が短ければ少量の水、長ければ多めの水で流せば、節水効果が十分に見込めるのです。

利用者が多く、ひっきりなしにトイレが使われている状態の商業施設やオフィスビルなどは、一回に1〜2リットルの水量の違いは積み重なれば大きなものとなります。実際に、50%以上の節水と水道代のコスト削減に成功している事例も出てきています。

メリット③:清掃の効率化を図れる

トイレの使用状況・使用時間・使用頻度を把握することができるということは、トイレの汚れ具合を予測することができるということになります。トイレの汚れ具合を予測することができれば、清掃も効率的に行うことができます。

使用回数が一定の回数を超えた場所から清掃をすれば、効率的に清掃を行え利用者はいつも綺麗なトイレを使用することが可能になります。またその効果は清掃に限らず、トイレットペーパーや液体石鹸の交換なども、使用頻度を参考に無駄なく行うことできるメリットがあります。

トイレ清掃の効率化は清掃の時短・人材不足の解消につながり、費用削減に大きく貢献することが期待できます。

メリット④:故障を検知・予測できる

トイレの故障というのはなかなか発見しにくいものです。故障に気づかず、利用者の苦情によって故障を知りその後で修繕に取り掛かるようでは、利用者に大きなストレスを与えてしまいます。また、管理する上でも交渉チェックという大きな負担を追わせることとなります。

トイレIoT化は、センサーにより水漏れなどの水回りの異常を検知し管理者へ通知をすることにより、スピーディな故障対応を可能にします。トイレIoT化によりトイレに設置されたセンサーは、異常を検知した際に連結しているトイレIoTシステムから管理者へ通報し、直ちに故障に対して対応が可能になります。

また、異常が発生する兆候が見られるとすぐにアラートを出し、事前に点検作業を行うこともできます。トイレIoT化は故障対応、故障予防にも大きな力を発揮することができるのも大きなメリットの一つです。

メリット⑤:健康管理につながる

10年もの間進化をし続けてきたトイレIoT化ですが、現在トイレ利用者の健康管理を目的としたサービスも注目を集めています。トイレIoT化による健康管理は、排泄物の匂いを感知するセンサーによって健康状態を把握するシステムです。

トイレIoT化による健康管理システムは、介護施設や病院などでの活躍が期待できる機能とされています。トイレIoT化による健康管理システムは現在、ニオイによる健康管理にとどまらず、カメラ機能を活用し排泄物の水分量・微量の血液を検知し健康状態を管理できるシステムも開発されています。

トイレIoT化による健康管理は日々進化しており、特にこれから病気の早期発見に有効とされている注目のサービスです。忙しい日々の生活の中、短時間での健康管理が必要とされている昨今、毎日のトイレ使用で健康管理ができるこの機能はますます期待の的となっています。

トイレIoTが効率的な場所

多くのメリットが見込まれるトイレIoT化ですが、どのような施設・場所で効率的に利用できるでしょうか。

やはり、トイレIoT化は多くの人々が使う施設での利用がその効果を発揮します。一番にあげられるのは、オフィスビルや商業施設です。オフィスビルや商業施設ではトイレの出入りは頻繁で、ほぼ常時トイレが使用されている状況です。

球場や劇場なども、同様の理由でトイレIoT化は有効です。球場や劇場は、休憩時間など任意の時間に一気にトイレ利用者が押し寄せる状況が予想されます。そんな時に混雑状況を把握できるトイレIoT化は、効率的に混雑していないトイレを選択することができます。

病院や介護施設は、まだ導入が進んでいないものの今後トイレIoT化が期待できる施設です。混雑の緩和はもちろんの事、患者や施設利用者の健康管理を行う上でもトイレIoT化は期待されています。特に、トイレIoT化の健康管理サービスが次々に開発されている昨今、これからの活躍が期待できる分野と言えるでしょう。

その他交通機関、学校・図書館などもトイレIoT化を利用するにおいて効率的な場所として期待が持てます。

トイレIoTが抱える課題

トイレIoT化は、多くの施設で有効な施策と言えます。しかし、大きな課題も残していると言えます。

それは、誰がコスト負担をするかという問題です。前に述べた通り、トイレIoTの活躍の場は大型公共施設です。特に、多くのテナントが入っている商業施設ではトイレのIoT化にかかる費用を誰が負担するのかという問題が発生します。建物のオーナーが負担するのか、テナントが負担するのかといった課題は、設備投資となるトイレのIoT化にかかるコスト費用負担問題は大きな課題となります。

トイレIoT化は、そこで働く従業員の福利厚生という観点と、長時間使用を抑止する経営者の観点もあります。また、お客様の利便性を考慮したサービスの一環と見る視点もあります。これらの多角的な視点から見た上で、コスト負担を誰がするかという判断が必要になってきます。

トイレIoTの事例は?実際の事例を紹介!

トイレIoT化は様々なメリットをもたらすソリューションですが、実際の事例にはどのようなものがあるでしょうか。今回は、以下の3つを事例として取り上げて見てみましょう。

  • 国際競技大会で多目的トイレの空室状況をマップ表示
  • パブリックトイレを効果的に運用する
  • 個室トイレの空き状況をアプリで見える化

事例①:国際競技大会で多目的トイレの空室状況をマップ表示

株式会社バカンは、トイレのIoT化を利用してトイレの空室状況を配信するサービスを行なっています。

神奈川県川崎市とNTT東日本とで連携して、2019年5月5日と6日に開催された「サイバスロン車いすシリーズ日本2019」で会場及びその周辺の多目的トイレ満席状況をリアルタイムに地図上で確認できるサービスを提供しました。

事例②:パブリックトイレを効果的に運用する

株式会社LIXILとソフトバンク株式会社は、「福岡ヤフオク!ドーム」でIoT技術を用いたパブリックトイレを効果的に運用する実験を行いました。

実験運用では、LIXILがこれまでに開発した大便器・小便器・電気温水器・自動水石けん器などの機器の稼働データや、トイレットペーパーや水石鹸などの消費データを収集します。

収集したデータをソフトバンクのもつ人流データ・基幹設備データ・各種センサーデータと連携させ、効果的な清掃方法についての施策立案・故障探知・予測による水回り機器の最適な保守などで、パブリックトイレを効果的に運用することを目的としました。

事例③:個室トイレの空き状況をアプリで見える化

2017年6月7日より、「小田急アプリ」では運用状況のみではなく腰室トイレの空き状況がわかる機能も搭載しました。これは、KDDIが開発した「KDDI IoTクラウド〜トイレ空室管理〜」により実現したものです。

プロジェクトを主導した小田急電鉄IT推進部の山田 聖氏は、導入にいたる背景をこう説明しています。

「前例のない取り組みでしたので、万が一お客さまの反応が悪ければ、センサーを撤去する可能性があることも含めて導入方法を検討いただき、始めることができました。実施が決まってからは、KDDIソリューション営業本部の宮川様には、毎週のように当社にお越しいただき、具体的な内容を詰めました。アプリのリリースに間に合うように限られた時間の中で開発を進めたこともあり、実現のためにかなりのお力添えをいただきました」(引用元:KDDI公式HP

この小田急電鉄の試みは、顧客満足度を追求するためのトイレIOT化の実例として大変参考となるアイデアと言えるでしょう。

トイレIoT化を進めるなら「ToiletMaster」がおすすめ!

 

最後に、トイレIoTを進めるためにおすすめのサービスをご紹介します。それが、「ToiletMaster」です。

ToiletMasterは、オフィスのトイレの利用状況を把握することができるIoTサービスです。導入することでオフィス内のトイレにおけるさまざまな課題を解決することができます。

トイレの利用者だけでなく、オフィスの管理者やビルの管理者が普段悩みを抱える課題も解決できるため、多くの施設で導入されているソリューションサービスです。

ToiletMasterの特徴は、次のようになっています。

  1. 使いやすさを追求した分かりやすい画面
  2. 利用状況のモニタリングから分析まで可能
  3. 導入が容易
  4. メンテナンスも楽ちん

さらに詳しく知りたい方は、次の記事をご参照ください。

まとめ

トイレIoT化サービスは、現在進行形で進化しているサービスです。コスト面での課題はあるものの、顧客満足度の追求、従業員への福利厚生として、トイレ利用者の健康管理とトイレIoT化は多くのメリットが期待できます。

ビルのオーナーや管理者は、トイレのIoT化を注視しておく必要もあるでしょう。

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