「経理が突然退職してしまった」辞める4つの理由と対処法を解説

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経理担当は、会社のお金を管理する業務を担います。

給与の管理や売り上げの管理などを経理が管理しているからこそ、他の部署は安心して仕事ができるといえるでしょう。

そんな経理担当が突然やめてしまうことになると、会社の業務が滞ってしまいます。経理が辞めてしまうとなり、どう対応すればいいかわからない人も多いのではないでしょうか。

この記事では経理が退職する理由と併せて、退職時のリスクや対処法について解説しています。ぜひ参考にしてください。

会社がやばい?経理が退職するよくある4つの理由

Whyの文字と吹き出し

経理担当が退職する主な理由として、以下の4つがあげられます。

  • 人間関係にストレスを感じている
  • 今の業務でスキルアップする気がしない
  • 給料が微妙
  • 会社が倒産する恐怖を感じた

 

4つの理由について、詳しくみていきましょう。

人間関係にストレスを感じている

人間関係にストレスを感じて退職するのは、経理が退職する一番多い理由となっています。

経理担当は営業と違い、社外の人間とのかかわりが少ないです。そのため、社内の人間関係に不満を抱くと、働きにくさや居心地の悪さを感じてしまいます。

ローテーションや異動がほとんどないというのもストレスを感じる原因で、働く環境が変わりにくいことから退職を選ぶ人が多いです。

今の業務でスキルアップする気がしない

経理職の場合、自分の努力だけでスキルアップするのは環境的に難しいと考えるためです。会社の規模や経理の人数などが起因して、携われる業務が限られてしまう場面は多々あります。

スキルアップを理由とする、具体的な退職理由は以下の通りです。

  • 決算業務に携わりたい
  • 細分化された経理業務から幅を広げたい
  • 上場企業の経理に携わりたい
  • 管理会計に携わりたい

 

上記のように、今の会社でスキルアップを目指せない場合に退職を選択する人が多くなっています。

給料が微妙

給料に不満を抱いている場合にも、経理が退職するケースは多いです。実際は経理に限った話ではないものの、他の部署よりも退職につながりやすいといえます。

給料に関連する具体的な退職理由としては、以下の通りです。

  • これ以上の給与アップが見込めない
  • 昇給率が低く、理想の年収には程遠い
  • 業務内容に対して給与が見合っていない

 

給与と他の不満が相まってしまい、経理担当は退職を選んでしまいます。

会社が倒産する恐怖を感じた

常に会社の売り上げやお金の流れを見ている経理担当は、他の部署の人よりも会社の現状を把握しています。

そのため、会社が倒産する恐怖を感じて退職を選択するのは、経理担当ならではの理由です。

例えば、著しく売り上げが落ちた・赤字が何か月も続いているなどの現状があれば、倒産を意識してしまうのは仕方のないことといえるでしょう。

いかに業績を安定させられるかが、経理担当を退職させないためのカギです。

経理で退職を考える方へ|退職理由の伝え方とタイミング

経理で退職を考えている人は、以下のポイントを考える必要があります。

  • 経理が退職を伝えるタイミング
  • 経理の退職理由や具体的な伝え方

上記のポイントを考慮すると、退職をスムーズにできます。

経理が退職を伝えるタイミングは?

退職を伝えるタイミングは法律などで決められているわけではありません。労働者がやめたいと思ったタイミングで、意向を伝えましょう。

ただし、2週間前までに伝えることは法律で決まっています。中には、繁忙期などで退職することに罪悪感を感じる人もいますが、退職の意思はいつ伝えても構いません。

経理の退職理由 具体的な伝え方

経理の退職理由を伝える場合、以下のポイントを意識しましょう。

  • そのまま伝えてOKな場合
  • 言い替えるべきな場合
  • 避けるべき経理の退職理由

上記の3パターンを意識して、自分に合った方法で退職を伝えると、転職面接も円滑に進みます。

1.そのまま伝えてOKな場合

そのまま伝えてOKな退職理由は、前向きであるかどうかが重要です。

勤めていた会社の倒産やリストラ、専門知識の習得や経験の蓄積、キャリアアップなどが当てはまります。前向きな理由で退職した場合、転職活動の場でそれを伝えるだけで相手に好印象を与えられるのがメリットです。

転職活動では、退職の理由は必ず聞かれる質問となっています。前向きな理由であれば、わかりやすくまとめたうえで経緯や気持ちを素直に伝えましょう。

2.言い替えるべきな場合

人間関係や職場での待遇が理由で退職した場合、そのまま伝えると相手に不安を与えてしまいます。人間関係で会社をやめたのであれば、話の内容によっては自己中心的な人物だと思われるかもしれません。

また、給与面や残業、休日について不満を素直に言いすぎると同じ理由で退職されると考えられてしまいます。上記の理由から、言葉選びに気をつけて柔らかく退職の経緯を伝えるのがおすすめです。

3.避けるべき経理の退職理由

退職時に伝えることを避けるべきなのは、仕事に対するネガティブな理由での退職です。

仕事に対する不満を理由に退職したとわかれば、相手は同じ理由で辞めてしまうのではと不安になり、採用を見送ります。

同様の理由で、疾患やプライベート、辞めた会社の経営に対するネガティブな発言も避けましょう。転職活動だけでなく、退職の段階であっても上記の理由については見直しが必要な場合もあります。

経理が退職すると危ない!会社にとって考えられる3つのリスク

リスクの文字列

経理担当が退職することによる会社側のリスクとして、以下の3つが考えられます。

    • 引き継ぎ業務が滞ってしまう
    • 経理業務がブラックボックスになってしまっている
    • 人的・経済的・時間的リソースがかかる

 

考えられる3つのリスクについて詳しくみていきましょう。

引き継ぎ業務が滞ってしまう

経理が退職するときは、その人が担当していた経理業務を引き継がなければなりません。そして、経理業務の引継ぎを短期間で終わらせるのは難しいです。

主に引継ぎが必要になる業務として、以下のようなものがあげられます。

日次業務
  • 現金出納管理
  • 伝票の起票や整理
  • 領収書の入力や整理
  • 売掛金や買掛金の入力
  • 仮払金管理
  • 立替経費精算
月次業務
  • 給与計算
  • 請求書作成
  • 支払業務
  • 帳簿管理
  • 月次決算
  • 試算表の作成
年次業務
  • 決算作業
  • 賞与支払い
  • 源泉所得税の納付
  • 各種保険料の納付
  • 半期事業計画などの集計
  • 年末調整法定調書などの提出
  • 棚卸し
  • 厚生年金保険料率の改定

基本的な業務だけでもかなりの数があるため、引き継ぎに時間がかかってしまうことは避けられないといえるでしょう。

経理業務がブラックボックスになってしまっている

経理業務は、会社の中でも他の部署から業務内容が見えづらいです。そのため、経理業務はブラックボックス化しやすいといえます。

ブラックボックス化してしまうと外部から人を入れにくく、新しい人を入れても業務に慣れるまで時間がかかってしまうでしょう。

また、同じ経理であってもやり方が異なり、属人化してしまうケースは多々あります。

あらかじめ業務の見える化やプロセスの管理をしておき、経理業務をブラックボックス化させないことが重要です。

人的・経済的・時間的リソースがかかる

経理が退職してしまうと、さまざまなコストやリソースがかかってしまいます。

採用にかかる人的コストや経済コスト、新しい人が見つかるまでの他の社員のリソース、経理業務のチェック作業にかかる時間的なコストなどがあげられるでしょう。

一人退職するだけで周囲にも負担がかかってしまうため、いかにコスト削減やリソースを抑えられるかが重要です、

経理が退職する前に進めておくべき3つのこと

3を示す手元

経理が退職する前に進めておくべきこととして、以下の3つがあげられます。

  • 事前に経理業務に対して確認しておく
  • 担当社員を分散させておく
  • 経理業務のマニュアルを構築しておく

 

事前に上記の対策をしておくことで、経理担当の急な退職時でも十分に対応できるでしょう。

事前に経理業務に対して確認しておく

経理担当が退職することを見越して、事前に経理業務の内容を確認しておきましょう。あらかじめ確認しておくことで、急な退職にも対応できます。

特に業務内容や手順などを確認しておけば、担当社員が退職した後も基本的な処理や必要最低限の対応が可能です。

可能であればマニュアルや手順書を作成し、見れば誰でもわかるようにしておくのが理想といえます。

担当社員を分散させておく

経理担当が複数いるのであれば、担当業務を分散させておくのがおすすめです。

一人にすべての業務を任せてしまうと、業務の属人化につながり、該当する社員が退職した後に誰もわからない事態に発展します。

このとき、もし余裕があれば2人以上が1つの業務のやり方を知っておくようにしましょう。

2人以上がやり方を知っていれば、万が一片方が退職しても業務が滞ることがありません。

経理業務のマニュアルを構築しておく

経理業務は、同じ業務を日次や月次で繰り返すことが多いです。マニュアルを構築しておけば、新しい人が入ってきても対応しやすくなります。

業務手順は会社によって異なり、転職してきた人が前職で同じ業務を担当していたとしても、手順が全く違うケースは多いです。

マニュアルを用意しておけば記載の手順に沿って進めるだけでよくなるため、簡易的なものであれば誰でも経理業務を進められるようになります。

経理が退職してしまった場合の2つの対処法

対処法のイメージ画像

経理が退職してしまった場合は、以下2つの方法で対処可能です。

  • 後任の人材を見つける
  • 経理代行サービスを活用する

 

それぞれの方法について、詳しくみていきましょう。

後任の人材を見つける

次の人材を見つけるのに時間的余裕があるなら、後任の人材を見つけるのがおすすめです。

スキルの高さや自社のカラーになど、求める人材像に合わせて公認を探せます。

ただし、先に言ったように時間的なコストがかかることに加えて、採用にかかる費用や人的なコストが発生するのも事実です。

後任の人材を見つけるのは、決して簡単なことではないことも理解しておきましょう。

経理代行サービスを活用する

経理代行サービスを利用すれば、退職してしまった経理担当の穴をすぐに埋められます。

経理代行サービスとはその名の通り、「会社の経理業務をアウトソーシングできるサービス」のことです。

経理代行を依頼することで、人件費の削減やリソースの確保が可能になるなど、さまざまなメリットがあります。

詳しくは下記の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。

経理の退職に関するQ&A

Q&Aのイメージ画像

経理の退職について、以下のような疑問を抱いている人が多く見られました。

  • 決算間近に経理が退職した場合は?
  • 経理の適切な退職時期はいつ?

 

2つの疑問について、詳しくみていきましょう。

決算間近に経理が退職した場合は?

体調や家庭の事情など、やむを得ない理由で経理が退職してしまうケースはまれにあります。そんなときに新人を採用して決算業務を任せるのは現実的ではありません。

他に決算業務ができる人がいないのであれば、経理代行サービスの利用を検討してみましょう。

経理代行サービスでは決算仕訳の入力、決算書・税務申告書などを作成する業務を担っていることが多いです。

決算業務が滞ると、税金や税務処理にも影響を及ぼします。決算処理は時間もかかるため、プロに依頼してしまうのが安全で確実な方法といえます。

経理の適切な退職時期はいつ?

経理担当の適切な退職時期とされているのは、8~10月が適切とされています。8~10月は経理業務の閑散期とされており、退職しても会社への影響が少ないです。

退職を希望する場合には最低でも1ヶ月、可能であれば2~3か月前から申し出るようにしておきましょう。退職までの期間が短いと、引継ぎが十分にできません。

もし次の仕事も経理なのであれば、閑散期に転職することで業務の流れや手順を掴む時間の余裕も生まれ、新しい職場での繁忙期にも対応できます。

属人的な経理業務はアウトソーシングがおすすめ

今回は経理担当が退職する理由や対処法について解説してきました。

結論として、経理担当が退職する理由は人間関係や給与などさまざまです。そのため、実際に会社側が対策できることはありません。

退職に関しての対策は難しいですが、経理業務の手順や流れを明確にしておけば、急な退職にも対応しやすいといえます。

また経理が担当してしまい、業務の進行が滞るのであればアウトソーシングの利用も検討してみましょう。

この記事で紹介した内容をもとに、経理の急な退職に備えてください。

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