ソーシャルメディア分析って何？メディアごとの特徴・おすすめツールと事例を紹介

スマートフォンが普及し、誰でもインターネット上にアクセスできるようになった今、ソーシャルメディアを利用しないということは考えにくくなりました。そんな中、ソーシャルメディアの運用について分析したいといった悩みを持っている人は多いのではないでしょうか。

本記事では、ソーシャルメディア分析の特徴やその事例などについて解説していきます。

ソーシャルメディア分析(SNS分析）の概要と重要性

SNS上に散らばっているビッグデータをいかに素早く効果的に利用できるかが、個人や企業の競争力に広く影響するといわれており、様々な場面で多様なデータ活用がなされています。これまでは、アンケートやコールセンターに寄せられるニーズなどから戦略を練っていましたが、これからはSNS上の生の声もデータとしてとらえられるかが注目されています。

そもそもソーシャルメディア分析って何？

ソーシャルメディア分析とは一体どのようなものなのでしょうか。ソーシャルメディア分析とは、TwitterやInstagram、TikTokなどで発信されている投稿を分析し、プロモーション戦略や満足度の上昇などに役立てる分析手法になります。生活者などの声を重視している企業では、SNSの分析が注目を集めています。

ソーシャルメディア分析の重要性

ビッグデータを迅速かつ効果的に利用できるかどうかは、企業においてサービスや商品の改善、新規開発や生産の効率化など、多くの場面で将来を左右します。アンケートやコールセンターの利用が多かった従来のモデルから、SNSを利用したモデルに移り変わり、活用が注目され始めています。

1.PDCAを素早く回すのに役立つ

SNSをうまく活用することで、PDCAサイクルを素早く回すことが可能になります。リアルタイムで更新されるネット上の声は、アンケートなどとは異なり時期の制約を受けません。そのため、顧客が思っていることがダイレクトに反映され、対応までの時間が短くても済むのです。このようなSNSのリアルタイム性を生かして、売り上げにつなげようとする企業は増えているといわています。

2.生活者の本音を知ることができる

SNSを介して見ることで、脚色されていない生の顧客からの声を聴くことができます。ツイッターなどでは、基本的に自発的な発言ができるため、商品に対する正直な感想が流れていたりします。そのような情報をもとに、企業は潜在的なニーズを掘り出したり、従来の情報獲得方法では得られなかったような要求に答えることができるのです。

3. 競合他社の情報を収集できる

SNSから入手した情報には少なからず「競合他社」のものも含まれています。コールセンターへの問い合わせやアンケート回答など、企業が保有する顧客の声は基本的には自社のサービス内にしかありません。しかし、広大なインターネット上からそれらを入手できると考えると、他社のうわさや口コミなども知ることができるので比較分析がしやすくなります。

4. 分析の目的を明確にしてデータを活用できる

SNSはデータ量が膨大です。これはメリットもありますが、すべてを読み通せなかったり、漠然とした回答ばかりになってしまったりと、活かせないものも混じっています。ビジネスにおいて、データ分析を効果的に行っていくには、データの特性なども考慮して目的に準じた情報分析を行うように心がけることは重要です。

ソーシャルメディア分析の方法は2つ！

ソーシャルメディアの分析方法には、ツールを利用するかレポーティング会社を利用するかの2パターンがあります。ソーシャルメディア分析ツールは、後述する具体的な利用事例として解説していきます。また、レポーティング会社などに依頼する場合は、ソーシャルメディア分析を如何なる目的で利用するのか明確にしておくことが重要といえます。

【特徴一括比較】各ソーシャルメディアの特徴を理解して分析を依頼しよう

SNSの媒体ごとの特徴を生かして分析を依頼することで、自社にとってより効果的なアプローチをとることができます。ここでは、日本でも比較的多くのユーザーがいるいくつかのSNSについて、その特徴などを含めて解説していきます。また、下記に各ソーシャルメディアのメリットとデメリットをまとめた表を設置します。

それぞれ、順を追って解説していきます。

Twitter｜投稿数No1！収集できる情報の幅の広さが特徴

ツイッターは、ほかのメディアに比べて圧倒的な投稿数を誇ることで知られています。アプリやウェブサイトから投稿できるため、非常にリアルタイム性が高いメディアといえます。また、多くの年齢層に受け入れられているため、情報を広く入手できることもポイントです。

一方で、ツイッターには140文字を超えて投稿はできない文字制限があるため、詳細な内容についてはわからないことがあります。また、それ以外にも性別や年齢などを自分で設定できるため、正確な情報をとらえられないというデメリットもあります。

Instagram｜画像投稿No1！画像とハッシュタグからの分析が中心

Instagramは、ツイッターとは異なり「キーワード検索」に対して効果を期待することはできません。

Instagramでの分析は主に、ハッシュタグと画像です。Instagramは画像投稿においてはほとんどすべてのSNSを凌駕しており、ハッシュタグとの併用でさらに効果を期待することができます。

Facebook｜実名性のため投稿の信頼性が高く投稿主の属性も確認できる

Facebookは月間アクティブユーザーが20億人を超える巨大SNSであり、実名制を取り入れているため信頼度も高く大量の譲歩を得られるというメリットがあります。

情報量が膨大で、多角的にデータを得られることはメリットでもありますが、処理の仕様によってはデメリットになることもあります。リアルな消費者の声が聴ける一方で想定していないような情報もとらえてしまうため、アンケートなどと併用することで効果を高められます。

ブログ｜専門的な話題を入手できるのが特徴

ブログは特定のテーマに関する記事として書かれたものが多いというのが特徴です。ペットやカメラなどの機器、鉄道や音楽など専門性が高い話題が多く取り上げられています。

ブログには、専門的な内容やそこでしか得られない情報が得られることがメリットとして挙げられますが、テーマが絞られているブログなどは更新頻度も高いので有益だったりします。

一方で、媒体全体の傾向でブログ離れのような現象もみられるため、知りたい内容が必ず知れるというわけではありません。

レビューサイト｜信頼性が高い情報が載っている可能性が高く、参考になりやすい

Amazonや楽天、価格ドットコムなどの口コミ情報などからレビューとして良し悪しを知ることができます。レビュー情報は、製品に対していい点と悪い点がはっきりと書かれるため、どのような部分を改善すればいいのかが一目瞭然です。

しかし、デメリットとしては、製品後のレビュー件数がそもそも少ないことがあげられます。高額なパソコンや家電には適している一方で、安価な食料品のレビューなどは具体的にポイントを押さえることが難しかったりします。

【料金・特徴一括比較】ソーシャルメディア分析ツールおすすめ3選

ソーシャルメディア分析ツールには、以下のようなものがあります。

ここでは、ソーシャルメディア分析ツールについて、おすすめのものを主に3つほど紹介していきます。SNSやその他ネットメディアの情報を効率的に入手する際に以下について参考にしてみてください。

• NetBase
• BuzzSpreader Powered by クチコミ@係長
• 見える化エンジン

1.NetBase

出典：NetBase公式HP

NetbaseはInstagramやFacebookなどのSNSだけでなく、Amazonや楽天などのECサイトデータの解析ができる機能が搭載されています。ほかにもTwitterやYahoo！、価格ドットコムなど、各ニュースサイトからのデータも取得できます。このように多くのメディアに対応していることが一つの特徴です。

ほかにも、フィルタリング機能やアラート機能なども優れているので、ネガティブな情報が投稿された時に対処しやすくなります。

＼NetBaseの詳細確認はこちら／

NetBase/Twitter、Instagram、Weibo、ブログ、ニュースサイト等を分析できるソーシャルリスニングツール

2022.8.15

リアルタイムに膨大なソーシャルメディアデータを分析！ NetBaseは、Twitter、Instagram、Weibo、ブログ、レビュー、ニュースサイト等を分析対象としており、過去51ヶ月前まで遡って分析が可能です。 多彩なフィルタリング機能を実装しております。ソーシャルデータ上には非常に多くの...

2.BuzzSpreader Powered by クチコミ@係長

出典：BuzzSpreader Powered by クチコミ@係長公式HP

BuzzSpreader Powered by クチコミ@係長は、キーワード入力だけで簡単に口コミ分析ができたり、7秒内に10キーワードの口コミ検索ができる分析ツールになります。

多くの企業に取り入れられており、分析結果を簡単に確認したい場合や、トレンドや傾向を把握したい人に向いているものです。

3.見える化エンジン

出典：見える化エンジン公式HP

見える化エンジンは年度や指定時期ごとに偏って発言されるワードなどを参考にトレンドや傾向の把握を行う分析ツールです。

心理学に基づく感情軸ごとの特徴を可視化したり、重要なリスク情報の把握やネガティブキーワードのキャッチに適した分析機能があるため、詳細なデータ分析をしたい人に向いているといえます。

ソーシャルメディア分析ツールの実際の導入事例

日本では、ツイッターが非常に多く使われており、これは世界的に見ても高い水準にあります。その理由としては、漢字やカタカナ、ひらがななど多くの文字を使って会話しているからだともいわれており、国内外からもその利用動向は注目されています。

ここでは、そのようなソーシャルメディアをはじめとして、様々なSNSデータが、実際にビジネスでどのように生かされるのかを解説していきます。

1. 反響分析（新商品・プロモーションの効果測定）

マーケティング部や広報部で行われる、新サービスなどのプロモーション、これらの反響を知ることを目的とした分析が一つ挙げられます。SNSではリアルタイムで情報が行き来しているため、従来のようなアンケートなどで商品やイベントなどの反響を知るよりも「迅速に」効果を知覚できます。

2. 市場動向・トレンド分析

商品企画部門などで行われる、既存の製品やサービスにとらわれないで、幅広いキーワードからトレンドを見つけ出すことを目的とした分析です。季節を象徴するキーワードなど、浮かび上がってきたものから市場のうねりやトレンドの変化などを察知し、先々の企画のヒントにしていきます。

3. リスクモニタリング

品質管理やコールセンター、人事部門では各所から会社に関するリスクのあるワードが含まれる声を見つけ出して対処するための分析が行われています。開発サイドが脆弱性や粗悪品を促されるようなキーワードを含む書き込みを即座に見つけ対処することで、外部からのリスクは軽減できます。

4. 競合分析

商品開発やマーケティングで行われる、自社と他社の強みの違い、共通点をあぶりだすことを目的とした分析になります。それぞれでSNSデータを収集し、分析することで差別化すべきポイントを押さえ、より優位に市場で立ち回れるようにします。

5. 未充足ニーズ分析

顕在化したニーズは少なくても、サイレントマジョリティのニーズをあぶりだし製品の開発や改善に生かす分析です。ツイッターなどのメディアを通じて、よりサービスに対してとらえにくい感想や思いなどを把握することで、他社だけでなく自社ですら想像していなかったような気づきを得て次へと生かします。

まとめ

今回は、「ソーシャルメディア分析」について解説してきました。注意点やポイントについておさらいしていきましょう。

ソーシャルメディア分析ツールの実際の導入事例

ソーシャルメディア分析は、スマホが浸透したインターネット社会において効率的かつ主流になる可能性の高い分析手法です。自社の製品開発の方向性や、業界のポジションなどを考慮したうえで、あまたある分析ツールの中からあっているものを選び活用することで、さらなる利益をもたらすことが可能になります。

今回紹介した注意点や特徴を参考にしながらソーシャルメディア分析ツールを利用してみてください。