「勤怠管理は管理するべきことも多く、コストと手間がかかってしまって困る」と頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか。
勤怠管理システムを導入すれば従業員のスケジュールを管理や申請の集計など、人が作業をするとなると少し時間がかかってしまうということをシステムに全て任せることができ、その労力を別の場所にまわすことができます。
そんな勤怠管理システムですが、種類が多くてどれを選んでいいか分からないという方も多いと思います。
そこで今回は勤怠管理システムを選ぶ際のポイントについて解説していくので、勤怠管理システムの導入を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
勤怠管理システムの選び方
実際に管理システムを選ぼうと思ってインターネットで調べてみると、膨大な数の勤怠管理システムが出てきて、「どの管理システムがいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここからは勤怠管理システムを選ぶ際に「このポイントを外さなければ勤怠管理システム選びは万全」というようなポイントを紹介していきます。
勤怠管理システムを選ぶ際に確認しておきたいポイントですので、ぜひご確認ください。
機能性は十分なのか
勤怠管理システムには以下の機能があります。
導入すればその作業をシステムに任せることができます。
機能 | 内容 |
打刻機能 | 従業員の出勤・退勤した時刻を打刻する機能です。 |
勤怠管理 | 従業員の勤務した時間や、休暇の日数を管理する機能です。 |
スケジュール管理 | 従業員のスケジュールを管理する機能です。 |
集計機能 | 残業や有給、休日出勤の申請を集計し、管理する機能です。 |
シフト作成 | 従業員のスケジュールからシフトを作成する機能です。 |
36協定チェック | 従業員や企業が36協定に違反していないかチェックする機能です。 |
連携機能 | 他のシステムと連携する機能です。 |
通知機能 | 遅刻管理や勤務日数が超えてしまったときなどに通知する機能です。 |
出力機能 | 勤怠データをCSVとして出力する機能です。 |
導入する目的が達成できるか
勤怠管理システムを導入することによって、下記のような様々なメリットを享受することができます。
- 勤怠管理の効率化を図ることができる
- 勤怠スケジュールを正確に把握することができる
- コンプライアンス対策になる
勤怠管理システムを導入することによって受けることのできる一番大きな恩恵は、勤怠管理の効率化でしょう。
システムが勤怠情報を効率よく管理することで、従業員の管理を正確にできるだけでなく、勤怠管理にかけるコストも削減することができます。
また、勤怠に関する法律が変わった際も即座にその法律に対応できるため、コンプライアンス対策にも大きく貢献するでしょう。
勤怠管理システムのメリットについてはこちらの関連記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。
使いやすいかどうか
まず注意したいポイントはそのシステムが使いやすいかどうかです。
どれだけ評価がよかったとしても、自社に合わず使いにくいシステムでは、むしろ作業を増やしてしまう可能性すらあります。
システムを選ぶ際は、従業員の声を大事にして、より働きやすくなるようなシステムを選ぶようにしましょう。
予算に合っているか
そのシステムが自社の予算にあっているかを事前に確認しておくことも大切です。
そもそも勤怠管理システムを導入する際は、「業務の効率を上げたい」、「業務のコストを下げたい」といった願望があり、導入を検討すると思います。
しかし、使うか分からないような多くの機能が搭載されたオーバースペックなシステムを選ぶと、無駄な費用がかさみ”コストを下げるどころか、むしろコストアップ”になってしまいます。
勤怠管理システムを選ぶ際は、自社の予算に合ったシステムを選ぶようにしましょう。
セキュリティがしっかりしているか
セキュリティがしっかりしているかも、ひとつの指標となるでしょう。
セキュリティ対策がしっかりしていないと情報が筒抜けになってしまうということもありえます。
オンプレミス型は自社のネットワーク上で管理するので比較的セキュリティ強度が高いのに対して、クラウドタイプはセキュリティ対策を契約した運営会社に丸投げという形になるので、その強度は運営会社次第ということになります。
セキュリティがしっかりしているかどうか、システムを選ぶ際は気にするようにしましょう。
サポート体制
サポート体制がしっかりしているかどうかも、管理システムを選ぶ際に重要になるポイントのうちのひとつです。
初めて勤怠管理システムを導入するという方はもちろん、以前勤怠管理システムを使ったことあるという方でもサポート体制というものは管理システムを選ぶ際に見ておくべきでしょう。
実際に使う時にマニュアルがあるとはいえ、実際に働いているのは人間ですし、最終的に管理するのも人間です。
マニュアルにないような状況に突然なった際にサポート体制が万全だと、連絡すればその問題にすぐ対応することができるでしょう。
サポート体制がしっかりしていれば、どうすればいいかわからずに慌ててしまうことがありません。
システムの対応範囲
システムの対応範囲というものも確認しておきましょう。
各管理システムにはそれぞれ対応している範囲というものがあり、内包する機能もそれぞれ異なります。
自社で使いたい機能というものがあると思いますが、その機能が足りないとなると勤怠管理システムを導入する意味がなくなってしまいます。
予算との折り合いをつけて、自社で必要な機能を揃えている管理システムを使うようにしましょう。
予算にあっているのか確認しておく
勤怠管理システムを導入する際には、予算にあっているのかをしっかり確認しておくことが重要です。
勤怠管理システムは年単位で使用するシステムであるため、導入段階での初期費用だけでなくランニングコストも継続して発生します。
そのため、予算の確認がおろそかだと勤怠管理システムで効率化を図るつもりが逆に経営の負担となってしまう危険性もあります。
従業員1人当たりで月額料金が変わったり、利用する機能によって追加で料金が発生するなどサービスによって料金形態も異なるので、予算とシステムの機能をしっかりと照らし合わせながら勤怠管理システムを選択しましょう。
必要な機能が搭載されているか確認する
勤怠管理システムを導入する際は、必要な機能が搭載されているかを必ず事前に確認してください。
安価で評価の高いシステムだとしても、搭載されている機能が自社の状況に合っていなければ作業を効率化することはできません。
例えばオフィスに出勤せずに現場に直行直帰する社員が多い業務形態の場合、ICカードや生態認証デバイスによる打刻機能だけでは安心して出退勤を管理できません。
そのような場合は、スマホ等を使用したGPS打刻機能がある勤怠管理システムを選ぶべきです。
自社の業務形態などから必要な機能を洗い出し、サービスをしっかりと比較した上で導入するシステムを選択しましょう。
無料トライアルを試してみる
リサーチを通して導入する勤怠管理システムの目星を付けたら必ず無料トライアルを行うのがおすすめです。
実際にシステムを利用する中でメリット・デメリットが見つかる可能性が高いからです。
勤怠管理システムはリサーチや導入を行なった人だけが使用するシステムではありません。
打刻する際には従業員全員が使用しますし、データの管理を担当する人もいます。
丹念にリサーチしていたとしても、実際にシステムを使用する人たちが使いづらいと感じてしまっては意味がありません。
ほぼすべてのサービスで無料トライアルが可能なので、導入前に必ず無料トライアルを行なうようにしましょう。
その際には過去のデータを入力し管理してみるなど、実際に使用する状況に合わせて機能に過不足がないかしっかりと確認することが重要です。
無料で使える勤怠管理システムに関してはこちらの記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
勤怠管理システム選びの失敗例
勤怠管理システムには、成功例だけでなく失敗例もいくつかあります。
自社で既に導入していたシステムと合わなかったことや、企業の規模とシステムが合わなかったなど導入前に検討していれば防げた失敗が多いです。
失敗しないためにもいくつか例を挙げて紹介します。
ほかのシステムと合わなかった
勤怠管理システムの失敗例として、他のシステムと合わなかったという事例があります。
勤怠管理システムと連携して使われるシステムの多くは給与の算出システムですが、システムの会社によって対応している会社は異なります。
導入していたシステムと新しく導入する勤怠管理システムが連携できないと無駄な費用となってしまうので、あらかじめ調べてからの導入が必須です。
規模が合わなかった
勤怠管理システムと会社規模が合わなかったというのも失敗例のうちのひとつです。
従業員が数名規模の企業が勤怠管理システムを導入しても、費用がかかるだけで無駄になってしまうこともあります。
数名規模であれば事務職員の方が数分で管理できるため、システムを使って時間を確保するメリットが少ないことの方が多いです。
失敗しないためにも、企業の規模と照らし合わせて勤怠システムを決めることが重要です。
失敗しないために勤怠管理システムを選ぶための注意点
失敗しないために勤怠管理を選ぶ際の注意点は多くあります。
使いやすさや、企業の予算、機能面の充実、事前の確認など失敗しないために確認することは多いです。
導入して失敗するのが一番もったいないので、導入前に注意点を把握しておくことが必要です。
使いやすいかどうかを確認しておく
勤怠管理システムの使いやすさやを理解しておくことは重要です。
システムによってデザインも異なるので、企業に属している従業員の年齢層に適したシステムを導入することが必要です。
トライアル前に導入を決めてしまうと、後から契約を解除するのも面倒になるので必ず確認しておきましょう。
予算に合っているかを確認しておく
勤怠管理システムが企業の予算に合っているのかも重要です。
システムの機能や規模によって費用が変わってきますが、自社の予算をオーバーした勤怠管理システムを導入しても不利益なだけです。
自社の予算よりも安い費用であれば、導入して失敗してもまだ取り返しがつくこともあるので、企業の予算に合わせて検討する必要があります。
機能を確認しておく
勤怠管理システムの機能を理解しておくことも重要です。
導入してから必要な機能が組み込まれていなかったとなると、無駄な費用がかかってしまいます。
システム会社の担当としっかり機能面の話をしてから、導入をするのか検討しましょう。
また、必要な機能と不必要な機能は必ずあります。
不必要な機能は、導入しても使わず無駄な費用を払うことになるので、システムの機能にも注意が必要です。
事前のトライアルで確認しておく
”使いやすい”かどうかにもつながるのですが、事前のトライアルは勤怠管理システムの導入にあたり重要です。
トライアルをしないでシステムを導入してしまうと、思っていた操作方法と異なったりとギャップが生まれてしまうこともあります。
導入決定の前にトライアルで操作をして、管理職を含む従業員からも意見をもらうことが必要です。
おすすめの管理システム5選
ここまで、勤怠管理システムを選ぶ際にどのような観点で見たらいいかについて紹介してきました。
ここからは、それに基づきおすすめの管理システムを紹介していきます。
参考にして自社にあうシステムを探してみてください。
KING OF TIME|働き方が変わる勤怠管理システム
KING OF TIMEは東京ガスグループやメルカリなどの大手から中小企業まで、様々な層から導入されている実績のある勤怠管理システムです。
ICカードからスマートフォンなど様々な打刻方法から選ぶことができるだけではなく、運営管理体制がしっかりしていて、もしもの時もオペレーターに繋いで問い合わせることが可能です。
豊富な機能を取り揃えていて、自社のニーズに合わせる事ができるだけではなく、画面がシンプルで誰でも使いやすいので、多種多様な機能を簡単に使うことができるでしょう。
- 【料金】
料金名 | 料金 |
初期費用 | 0円(打刻機器代) |
導入価格 | 300円/人 |
\30日間無料体験!/
ジョブカン|どのような勤務形態にも柔軟に対応できる勤怠管理システム
ジョブカンは月200円から利用でき、中小企業から大企業まで幅広い層で導入することができるため、絶大な人気を誇っています。
その結果シリーズ累計12万社と多くの企業から導入されています。
ジョブカンでは「シフト管理」「スケジュール管理」「休暇・申請管理」など、どれかひとつという使い方だけでなく必要な機能だけを組み合わせて使うことができるので、より従業員の管理を正確にすることができます。
フレックス・変形労働・裁量労働などのイレギュラーな勤務形態に加え、所属や役職などによる設定の運用もできるため、どのような勤務形態にも柔軟に対応しているといえるでしょう。
サポート体制も充実しており、電話、メール、チャットにて無料で問い合わせ対応しているので、初めて使うという方でも安心して導入することができます。
30日無料トライアルもあるので、導入する前に実際に試してみてから導入するといいでしょう。料金は以下のようになっています。
- 【料金】
機能数 | 料金(1ユーザーあたり) |
1~4つ(機能制限あり)※無料プラン | 無料 |
1つ | 200円/月 |
2つ | 300円/月 |
3つ | 400円/月 |
4つ | 500円/月 |
大企業(500名が目安)に関しては、別途見積もりになります。
マネーフォワード クラウド勤怠|幅広いサービスと連携できる勤怠管理システム
マネーフォワード クラウド勤怠は勤怠管理システムだけではなく、マネーフォワードが提供している確定申告や会計など、様々な幅広いサービスと連携することができる勤怠管理システムです。
また、機能としても勤怠チェックからワークフロー管理まで、勤怠管理システムとしても優秀な機能を取り揃えています。
フレックスタイム制にも柔軟に対応しており、労働時間の管理をする際も勤怠の管理画面を見ればひと目で分かるようになっています。
最近主流になりつつあるリモートワークにも対応しており、ICカードやパソコンでの打刻も可能です。
料金は基本料金+従量課金制で以下のようになっています。
- 【料金】
プラン | 基本料金 |
スモールビジネス(小規模事業者) |
|
ビジネス(中小企業) |
|
従量課金に関しては、6名以上の場合1人あたり300円/月が加算されます。
大企業に関しては別途見積もりが必要です。
CLOUZA|だれでも簡単に利用できる勤怠管理システム
CLOUZAは、利用方法がシンプルでだれでも簡単に利用できる勤怠管理システムです。
また、初期費用がかからないのに加え、パソコンだけではなくスマートフォンやタブレットからでも利用できるのが大きな特徴といえるでしょう。
リアルタイムで従業員のデータを把握できるのに加え、集計画面も見やすくなっているため、従業員の管理をしやすい管理システムといえるでしょう。
アラート機能もきちんと搭載されており、残業時間や休日出勤日数が基準値を超えると管理者に通知されるため、コンプライアンス対策も十分なシステムといえるでしょう。
利用料金は以下のようになっています。
- 【料金】
料金名 | 料金 |
初期費用 | 0円 |
基本料金 | 0円 |
月次料金 | 200円/人 |
WiMS勤怠/SaaS 勤務管理システム|新しい働き方に対応する勤怠管理システム
WiMS勤怠/SaaS 勤務管理システムは増加するテレワークや在宅勤務にも対応しているこれからの働き方を見据えた勤怠管理システムです。
このシステムでは豊富な機能を揃えており、普段の勤怠管理の効率を向上させます。
また、テレワークや在宅勤務だけでなくフレックスタイム制など、様々な勤務形態に対応することができるため、これから雇用形態は一般雇用だけではなく複雑化していくと予測されるため、そのように複雑化していったとしても対応することができるでしょう。
また、テレワークで顔を合わせないとしても、ひとりひとりのコンディションを管理することができます。
特にコロナ禍で新社会人になった人は、仕事に慣れない中テレワークが始まったという人も多く、それで気を病んでしまうという人もいますが、WiMS勤怠/SaaS 勤務管理システムではメンタルケアもできてしまいます。
料金は運営会社に問い合わせるという形になります。
また、より多くの勤怠管理システムを比較して選びたい方はこちらの記事もあわせてお読みください。
システムをうまく導入するためには?
ここまで、勤怠管理システムを選ぶ際に気をつけたいポイントや、それに基づくおすすめのシステムの紹介をしてきました。
そのポイントに気を付けていたとしても、失敗してしまうこともあります。
そこで、ここからは上手く導入するために気をつけておきたいポイントについて解説していきます。
システムが自社と合っているか確認する
管理システムが自社と合っているものか確認することが重要です。
これまで説明したポイントを踏まえて、導入するシステムが自社と合っているか、コストカットや業務の効率化につながるかをチェックしましょう。
どのシステムを選ぶ際も、メリットやデメリットがそれぞれ出てくると思います。
まずは絶対に導入したいという機能を決めてから、それを軸にして自社に合った管理システムを見つけていきましょう。
外部システムと連携可能か
外部システムと連携可能かどうかというのも、うまくシステムを導入するには気をつけたいポイントとなります。
もちろん勤怠管理システム単体でも十分に力を発揮することができますが、外部システムを連携することによってその力をさらに発揮することができるでしょう。
連携することでそのシステムにない機能が使えるようになり、足りない部分の補完ができますので、外部連携のできるシステムを選べばシステムを選ぶ幅も広がります。
無料トライアルを試してみる
利用する前に無料トライアルで試してみるというのが導入するうえで一番重要といえるかもしれません。
今まで話してきたものは机上の空論で、実際使ってみないとそのシステムがどのようになっているか使用感が分からないでしょう。
「この機能は使いやすい」、「この機能は使いにくい」というものが実際に使ってみると、記事を見ているよりも手に取って分かるでしょう。
また、無料であるため、そのシステムが使いにくいということであれば、またほかのシステムを探すことができるのでぜひ、無料トライアルから試してみましょう。
また、無料で使える勤怠管理システムは他の記事で紹介していますので、無料で勤怠管理システムを使ってみたいという方はこちらの記事も確認してみてください。
まとめ
ここまで勤務管理システムの選び方とおすすめの勤怠管理システムを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
実際に勤怠管理システムを導入しようと思っても、どのシステムを選んでいいのかわからなかったり選ぶ基準をうまく設定できない方も多くいると思います。
予算、セキュリティ、システムの対応範囲など、各企業によってその勤怠管理システムを選ぶうえで重要視するポイントは異なります。
いちばんは使いやすい勤怠管理システムを選ぶということなので、ぜひ従業員の声を最大限尊重して業務の効率化を図ることができるシステムを導入してみてください。