チャットボットが何なのか、どう活用するのが効果的か、イメージできないのではないでしょうか?
チャットボットを導入すれば、業務効率改善が図れたり、顧客満足度を向上できたりします。
この記事では、チャットボットとは何か、チャットボットの種類、導入するメリット・デメリットを解説します。
導入事例も紹介しているので、チャットボットを導入を検討する際の参考にしてください。
チャットボットツールの選び方、おすすめのチャットボットは下記の記事で詳しく解説しています。
チャットボットとは?分かりやすく解説
チャットボットとは、テキストコミュニケーションである「チャット」と「ロボット」を掛け合わせた造語です。
主にユーザーからの問い合わせに対応するためのツールであり、対面や電話ではない新しいカスタマーサポート手法として注目されるようになりました。
身近なところだと、携帯電話や光回線などの通信会社、電気・ガス・水道などのインフラ会社をはじめ、
ECサイトのFAQページ等でも活用されているのを見かけたことのある人も多いでしょう。
多種多様な業種と相性がよく、導入にハードルがないことも特徴として挙げられます。
チャットボットを導入するメリット
チャットボットを導入するメリットは以下の通りです。
- 24時間365日対応可能になる
- 使い慣れたチャットUIで問い合わせ難易度が軽くなる
- 対応の効率化と人件費削減
- 業務システムを簡単にすることが出来る
- 顧客満足度の向上につながる
- 顧客接点を促進できる
- 自動でリードの獲得になる
- 運用をしっかりする事でCVRの最大化
導入のメリットを正しく知り、自社にとって旨味があるか確認していきましょう。
24時間365日対応可能になる
チャットボットを使うことで、24時間365日問い合わせ対応ができます。
自動化されたメッセージを返答してくれるため、個別で対応するカスタマーサポート要員を常に待機させておく必要がありません。
人件費や夜中の光熱費を削減しやすく、コストカットにも貢献します。
また、疑問が出たときにいつでも問い合わせできるため、ユーザー側の利便性も高くなるでしょう。
使い慣れたチャットUIで問い合わせ難易度が軽くなる
LINEやFacebookメッセンジャーなどのメッセージアプリの発達により、
短いテキストコミュニケーションの利便性が注目されるようになりました。
チャットボットも同様の短文テキストコミュニケーションであるため、チャット形式でテンポよく会話できることが魅力となっています。
問い合わせへの難易度が軽くなるため、自社とユーザーの接点が多くなるでしょう。
どんな悩みを抱えているのか知りやすく、自社内に情報とナレッジを蓄積しやすくなります。
対応の効率化と人件費削減
前述の通り、カスタマーサポート要員を削減することで、人件費を減らしやすくなります。
また、FAQに掲載されているような簡単な問い合わせへの対応にはチャットボットを用いることも可能です。
カスタマーサポート要員は、より専門的な情報の参照が必要な高レベルな問い合わせにのみ集中できるため、対応の効率化も図れます。
稼働時間を削減すること、従業員を削減すること、どちらも同時に叶えられる手法だと分かります。
業務システムを簡単にすることが出来る
問い合わせがある度にメールを返信したり、手を止めて電話対応したりする仕組みをなくすることで、業務システムそのものを簡単にできることも魅力です。
チャットボットは問い合わせに対し自動返答してくれるため、定期的なメンテナンスを欠かさずおこなっておけば、他の業務に集中しやすくなるでしょう。
問い合わせ解決までの手法も可視化しやすいため、カスタマーサポートの効率化も図れます。
顧客満足度の向上につながる
チャットボットはシステムを利用したカスタマーサポート手法であるため、24時間365日対応できます。
営業時間内に電話問い合わせできないビジネスマンや、急ぎで問題を解決したいユーザーなどと相性がよく、顧客満足度向上を図れます。
「困ったときにいつでも助けてくれる会社」であるとして、会社自体の印象もよくなるでしょう。
顧客接点を促進できる
チャットボットは、相手がロボットであるため問い合わせへのハードルを低くできます。
そのため、些細な質問であっても気軽に質問しやすく、顧客接点を多く生み出せるでしょう。
ユーザーがどんな悩みを持っているか正確に把握する意味でも、役立ちます。
自動でリードの獲得になる
Webサイト上にチャットボットを設置することで、リードの獲得がしやすくなります。
購入(利用)を迷ってるユーザーへ対話を呼びかけたり、ピンポイントでメッセージを投げかけたりしやすく、
潜在的に自社へ興味を持つ「リード客」の獲得が叶うのです。
収益改善を図る手法としても有名な理由は、リードの獲得がしやすいからだと分かります。
運用をしっかりする事でCVRの最大化
チャットボットを定期的にメンテナンスし、より高いレベルでユーザーニーズに応えられるシステムにすることで、CVR(コンバージョン率)を向上できます。
獲得したリードを顧客に変える戦略的な取り組みであり、購入(利用)の後押しがしやすくなるでしょう。
最終的なゴールをCVR向上に定めている企業も多く、売上の面で確かな効果が期待できます。
チャットボットを導入するデメリット
反対に、チャットボットを導入するデメリットも解説します。
②費用対効果が得られない可能性がある
メリットだけでなくデメリットも知り、ミスマッチにならないよう配慮していきましょう。
①導入する為に手間と時間がかかる
チャットボットの導入には、少なからず手間と時間がかかります。
導入サポートが手厚いツールを選んだり、オンボーディングが分かりやすいシステムを活用したりしても、完全にゼロにすることはできません。
導入をスタートしたい時期から逆算し、いつまでに相談しておくべきか、スケジュールを立てておく必要があるでしょう。
また、それに見合った人員を確保しておくことも必須です。
②費用対効果が得られない可能性がある
チャットボットは非常に利便性の高いツールではありますが、100%の費用対効果が期待できるとは限りません。
コストパフォーマンスの悪いツールを選定してしまったり、メンテナンス不足で想定通りの効果が得られなかったりする場合、デメリットの方が勝ってしまう恐れがあります。
成功のためには何が必要か調べながら、焦りすぎることなく準備していく必要があるでしょう。
チャットボットの種類
チャットボットは、大きくわけて「AI搭載型(人工知能型)」と「人工無能型」の2種類に分かれます。
ここでは、それぞれの特徴を確認していきましょう。
AI搭載型(人工知能型)の特徴
AI搭載型(人工知能型)は、文字通りAI(人工知能)がチャットボットシステムに搭載されていることが特徴です。
使えば使うほど正確な返答をしてくれるようになる他、複数の外国語に対応できるマルチリンガル機能や、必要に応じて必要な部署に問い合わせを振り分ける機能が備わっている場合もあります。
運用の手間がかからず、より精度の高いチャットボットとして成長させられるでしょう。
人工無能型の特徴
人工無能型は、AI(人工知能)を搭載していないチャットボットシステムです。
返答のパターンをあからじめ入力・設定していくことで問い合わせ対応を自動化するシステムであり、導入前の手間がかかります。
しかし、運用コストが安く、こまめにメンテナンスする余裕がある企業には向いています。
どちらが自社に合っているか確認しながら、選定していきましょう。
チャットボットの活用事例
最後に、実際にチャットボットを活用している事例を紹介します。
社名を挙げながら導入目的や効果について触れていくため、参考までにお役立てください。
1.アスクル株式会社
アスクル株式会社は、オフィスで使う消耗品のオンライン販売を手掛ける企業です。
サポート欄にチャットボットを設置しており、問い合わせの3分の1を自動対応することに成功しました。
最終的に6.5人分のカスタマーサポート要員削減を叶え、人件費削減に大きく貢献しています。
人件費削減や業務効率改善に、大きな効果があると分かる事例です。
引用元:アスクル
2.ライフネット生命保険株式会社
ライフネット生命保険株式会社は、生命保険の提供を手掛ける企業です。
HP上だけでなくLINEやFacebookメッセンジャー上にチャットボットを設置し、
メッセージアプリを介して手軽に問い合わせを呼ぶような仕組みづくりをおこないました。
結果として新規加入者を大幅に増やし、「強い勧誘をされてしまうかもしれない」という
ユーザー障壁を取り除く事にも成功しています。
リード層を獲得するための取り組みとして、チャットボットが有効であると分かる事例です。
引用元:ライフネット生命
3.東日本旅客鉄道株式会社
東日本旅客鉄道株式会社は、JR東日本を展開する鉄道会社です。
遅延や運休などリアルタイムの運行情報を知らせることに加え、
運賃や乗り換えに関する情報提供を叶えるようになりました。
また、忘れ物・落とし物に関する情報検索ができるよう対策し、駅係員の負担を軽減しています。
社員が本業に集中できるよう、チャットボットを導入している例だと分かります。
引用元:東日本旅客鉄道株式会社
4.国税庁
国税庁では、確定申告や年末調整など、税務申告用のFAQチャットボットを設置しています。
その他、医療費控除・住宅ローン減税・ふるさと納税など、各種取り組みの概要をアナウンスしています。
申請期限直前の窓口および電話回線の混雑を緩和する効果があり、
インターネット上での電子申請比率向上にも貢献したとされています。
正しい税金知識の習得にも役立つサイトとして、今後も更に発展していくでしょう。
引用元:国税庁
まとめ
チャットボットには、メリットもデメリットも、どちらも存在します。
また、AI搭載型(人工知能型)と人工無能型に分かれたり、目的に応じて活用事例が違ったり、多種多様な使い方ができることも特徴として挙げられます。
自社課題が何なのか、チャットボットを使うことでどんなゴールを達成したいか考えながら、最適なツールを選定していきましょう。
下記の記事でおすすめのチャットボットも紹介していますので合わせてお読みください。