携帯電話の契約には主に、個人が契約する「個人契約」と法人が契約する「法人契約」の2パターンがあり、法人契約されている携帯を「法人携帯」と言います。
法人携帯は、1つの法人で複数の回線を契約できることや法人利用に向いたプランが用意されていてお得に使えるのが特徴です。
法人携帯を契約している人の中には、少しでもお得に利用するために乗り換えを考えている人も多いでしょう。
この記事では、法人携帯の乗り換え(MNP)についての注意点やおすすめの会社などを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
法人携帯の乗り換え(MNP)とは?
MNPとは「Mobile Number Portability」の略で、電話番号を変えることなく携帯会社を変更できるサービスのことです。
法人の携帯でもMNPは可能で、これを活用することで取引先に電話番号を変えたという報告をしなくて済むなどのメリットがあります。
また、携帯料金の引き下げの政策によって、SIMロックの原則禁止やMNP手数料の原則無料などが始まったことで、さらに乗り換えがしやすくなりました。
法人携帯の乗り換え(MNP)にかかる費用
MNPにかかる費用は、乗り換え先の新しい契約の時にかかる契約事務手数料のみです。
契約手数料は、各社共通して3,300円ですが、オンラインなどで契約すると無料になる場合があります。
法人携帯の乗り換えによるメリット
法人携帯に乗り換えるメリットを5つ紹介します。
- 電話番号を継続したまま最適なプランを選択できる
- 法人限定の料金プランが利用できる
- 料金プランの見直しができる
- MNP手数料が0円になる
- 業務効率化につながる
電話番号を継続したまま最適なプランを選択できる
法人携帯は、電話番号をそのままにしながら自社に最適なプランを選択できます。
法人で契約した場合、個人契約よりも対応が手厚くなる場合があります。その理由は法人窓口で手続きができるからです。
法人窓口では、個人契約とは違い法人専用のプランを提案してくれるため、お得で最適なプランを選ぶことができます。
法人限定の料金プランが利用できる
法人携帯には、各キャリアなどの法人窓口やオンラインで契約できる、法人限定のプランが存在します。
しかし、携帯ショップや家電量販店などでは取り扱ってないので、法人窓口に問い合わせて案内を受ける必要がある点には注意が必要です。
各種法人向けにさまざまな割引サービスや特典を提供しているので、乗り換えを検討している方はお問い合わせしてみることをおすすめします。
料金プランの見直しができて通信費を削減できる
法人携帯を乗り換えるメリットとして、料金プランの見直しができるので通信費を削減できる点が挙げられます。
乗り換えをする際に、今の利用状態や使用頻度を把握することで、必要なサービスと不必要なものを分けることが可能です。
そして、必要なサービスだけのプランを契約して割引や特典を受けることで、今より安く法人携帯を利用できます。
MNP手数料が0円になる場合がある
法人携帯の乗り換えに伴う各種手数料が、キャンペーンやサービスを利用することで負担なしで利用できる場合があります。
手数料に関しては、新規契約事務手数料がかかり、場合によってはMNP転出手数料や解除違約料などがあります。
それらの手数料を、法人契約のMNPなら0円で乗り換えが可能になる場合があるのでしっかりと確認することが大切です。
業務効率化につながる
ガラケータイプの法人携帯を利用している会社は、スマートフォンの法人携帯に変えることで、業務の効率化につながります。
スマートフォンには、ビジネスで使える機能が多く存在していて、それらの機能を利用することで、業務の効率化や生産性の向上につながるケースなどがあります。
ガラケーの法人携帯を使っている会社は、スマートフォンの法人携帯乗り換えの検討がおすすめです。
法人携帯の乗り換え(MNP)をするときの気を付けるポイント
法人携帯の乗り換え(MNP)をするときに気を付けるポイントを5つ紹介します。
- キャリアや格安SIMによっては名義変更ができない場合がある
- MNPの予約には15日間の有効期限がある
- 携帯会社によっては今よりも電波が安定しなくなる可能性がある
- キャリアのメールアドレスが使用できなくなる
- 乗り換え先で端末が利用できない場合がある
キャリアや格安SIMによっては名義変更ができない場合がある
乗り換える先の大手キャリアや格安SIMによっては、名義の変更(譲渡)ができないケースがある点には注意が必要です。
法人携帯の乗り換えを検討している会社は、乗り換え先で名義変更(譲渡)ができるかをしっかりと確認するようにしましょう。
MNPの予約には15日間の有効期限がある
MNPで乗り換えをする場合は、最初に乗り換え元の携帯会社で「MNP予約番号」を取得する必要があります。
MNP予約番号には有効期限があり、15日間で乗り換えが完了していない場合、自動でキャンセルされてしまいます。
しかし、MNP予約番号に関しては何度でも取得できるので、キャンセルされてしまっても心配はいりません。
携帯会社によっては今よりも電波が安定しなくなる可能性がある
携帯会社によっては、通信のカバーできる範囲や技術の問題で、乗り換えをした際に電波が安定しなくなる可能性があります。
大手キャリアの場合は広範囲をカバーできるので、地方や山間部でも安定して通信できる可能性があります。
しかし、その他のキャリアによっては電波が届きにくい場合があるので、事前に公式サイトやSNSなどの口コミや評判を参考に確認することが重要です。
キャリアのメールアドレスが使用できなくなる
他社に乗り換えると、現在使用しているキャリアメールは原則として使えなくなります。
個人での契約の場合は、大手のキャリアが提供している「キャリアメール持ち運びサービス」で継続的に利用できますが、法人契約の場合はそのサービスがありません。
キャリアメールを仕事で使っている場合は、フリーのメールアドレスに切り替えることを忘れないようにしましょう。
乗り換え先で端末が利用できない場合がある
現在使用している端末を乗り換える先で使う場合は、端末によって利用できない場合がある点には注意が必要です。
特にAndroidスマホの場合は、同じ機種であっても販売元のキャリアによっては利用できない場合があります。
そのため、同じ端末を使って乗り換えをする場合は、動作確認がされた端末であるかをしっかり確認するようにしましょう。
法人携帯の乗り換えをする方法
法人携帯の乗り換え(MNP)は、現在契約している携帯会社を解約して、新しい携帯会社と契約することです。
法人携帯の乗り換えの方法は、以下のとおりです。
順番 | 必要な手続き | 手続きの詳細 |
---|---|---|
1 | 乗り換え先携帯会社にMNPの相談をする | 乗り換えを検討している携帯会社へMNPに関する見積もりの依頼や書類の準備、番号発行日の決定などをします。 |
2 | 乗り換え元の携帯会社からMNP予約番号を受け取る | 番号の発行日に合わせ、事前に乗り換え元の携帯会社の窓口で申し込みをし、MNP予約番号を取得します。 |
3 | 乗り換え先の携帯電話会社へのMNP申し込みや審査をする | MNP予約番号を伝えてMNP新規申し込み手続きをします。申し込み書類などを提出したら審査があります。 |
4 | 乗り換え先携帯電話会社への開通手続き完了 | 乗り換え先の携帯電話会社への切り替え・開通の手続きが終わった時点で、乗り換え元の携帯会社は解約になります。 |
法人携帯のMNP手続きの手順
法人携帯のMNP手続きの手順を4ステップで紹介します。
- 自社に最適なプランを選択する
- MNP予約番号を発行する
- 転入手続きをする
- 開通手続きをする
自社に最適なプランを選択する
まずは現在の利用状況や目的を明確にし、自社に合った料金プランを選択するのが重要です。
全く使っていないサービスなどがある場合、余計に料金を支払っている場合があるので、無駄になってしまいます。
契約するキャリアによってプランや料金は違ってくるので、しっかりと確認してから決めるようにしましょう。
MNP予約番号を発行する
MNP予約番号は、現在契約している携帯電話会社に依頼することで発行してもらえます。
Webサイトや電話などで手続きができ、必要な書類などもないため簡単に完了します。
MNP予約番号は、有効期限が15日間しかないので、期限までに乗り換えを完了できるように準備することが大切です。
転入手続きをする
MNP予約番号が発行されたら、乗り換え予定の携帯会社で転入の手続きをします。
大手キャリアは店頭やオンラインで手続きができ、格安SIMに関しては基本的にオンラインでの受付です。
必要書類は、法人確認書類や本人確認書類などが必要になりますが、契約する携帯会社によって変わってくるので、詳しく調べてから行いましょう。
開通手続きをする
転入の手続きが終わったら、最後に開通の手続きをします。
店頭でMNPの手続きをした場合は、そのまま開通まで対応してくれます。
しかし、オンラインだと後日SIMカードが送られてくるので、自分で開通の手続きをやる必要がある点には注意が必要です。
開通の手続きが終わると乗り換えが完了し、今まで契約していた元の携帯会社は自動的に解約になります。
法人携帯の乗り換えを安価に済ませる方法
法人携帯乗り換えを安価に済ませる方法を紹介します。
- 自分にとって最適なプランを探してもらう
- 法人営業担当と交渉する
- 複数のキャリアを比較する
- 代理店で契約する
自分にとって最適なプランを探してもらう
現在の利用状況と使う目的を明確にして、最適なプランを提案してもらうことで、乗り換えを安く済ませることが可能です。
あらかじめ、どんな機能をよく使っているかを洗い出すことで、使っていない無駄なものなどが見えてきます。
料金プランやオプションによって使用するデータ量や通話時間などが大きく変化するので、自分に合ったプランをしっかりと提案してもらいましょう。
法人営業担当と交渉する
法人携帯を契約するときは、店頭やコールセンターで問い合わせをすると法人の営業担当が対応してくれることが多くあります。
法人営業の担当と料金プランを交渉して、安価に契約することが可能な場合もあります。
相見積もりを取って交渉したり、決算期を狙って契約に行くなどのやり方があるので、試してみてください。
複数のキャリアを比較する
複数のキャリアの法人向けプランを比較すると、より安価で自分に合ったプランを探せるかもしれません。
選択するキャリアによっては、プランや割引、キャンペーンなどが違ってくるので、しっかりと比較するようにしましょう。
代理店で契約する
法人携帯をMNP契約するには、携帯会社と契約する他にも、代理店と契約する方法があります。
代理店のほうが条件の良い提案をしてくれたり、第三者の目線にたったプランを探してくれたりと、価格交渉がしやすいという利点があります。
法人携帯の乗り換えにおすすめの会社3選
それでは、法人携帯の乗り換えにおすすめの会社を3社紹介します。
- 法人携帯スマホコム
- IHJ法人携帯
- Belong
法人携帯スマホコム
料金プラン | スマホデビュープラン:990円〜 ミニフィットプラン+:2,178円 メリハリ無制限:6,138円 |
---|---|
かけ放題プランの有無 | 有 |
契約期間の縛り | なし |
法人割引の有無 | 有 |
サポート | 導入前後のサポート完備 |
公式サイト |
法人携帯スマホコムは、ソフトバンクが取り扱っている法人携帯の契約会社になります。
特別な法人専用プランを用意している他、解約違約金を含む初期費用なしで法人携帯の乗り換えができるのもポイントです。
また、ソフトバンクの通信を使用しているので、通話やネット環境が安定しているため、外出先でも安心して使えます。
\通話やネット環境が安定している/
IHJ法人携帯
料金プラン | スマホデビュープラン:990円〜 ミニフィットプラン+:2,178円 メリハリ無制限:6,138円 |
---|---|
かけ放題プランの有無 | 有 |
契約期間の縛り | なし |
法人割引の有無 | 有 |
サポート | 契約前後のサポート完備 |
公式サイト |
IHJ法人携帯は、法人専用プランを用意していて、通話・データ容量をお得に契約できるのが特徴です。
携帯のプロが、自社にどんなプランが最適なのかをしっかりと提案してくれるため、安心して契約できるのがポイントです。
また、契約後もプランやサービスの相談から機種変更などをしっかりサポートしてくれるのも特徴になります。
\携帯のプロが最適なプランを提案してくれるから安心/
Belong
料金プラン | レンタルスマホ:月額600円〜 |
---|---|
かけ放題プランの有無 | 記載無し |
契約期間の縛り | なし |
法人割引の有無 | 記載無し |
サポート | メール・電話・チャットでのサポート |
公式サイト |
Belongは、短期から数千大規模の利用まで、携帯電話をレンタルできるプランがある携帯会社になります。
会社のビジネスに合わせてお得に携帯電話やタブレットをレンタルできるのが特徴です。
また、高品質な中古のスマホ・タブレットの販売や、不要になった端末の買取などを行っているのも特徴になります。
\お得に携帯電話やタブレットのレンタルができる/
まとめ:法人携帯の乗り換えを適切に活用してお得に利用しよう
法人携帯は、法人専用のプランなどが用意されているので、自社の利用状況に応じてプランを決める必要があります。
法人携帯を乗り換える際には、名義変更ができない場合があることやキャリアメールが使えなくなるなどの注意点があるので、しっかりと確認することが大切です。
法人携帯の乗り換えは、プランや割引などのサービスをしっかりと利用して、お得に利用しましょう。