SNS広告とは?媒体別に特徴やメリット・注意点をご紹介

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インターネット回線の発達や、スマートフォンの普及により、SNS市場は我々の生活に欠かせないものとなってきています。

常に1日1回は何かしらの発信を行い、発信内容を他人からイイね!やシェアされることを求め、バズるという言葉も流行語となりました。

SNS情報をもとに実際に認知だけでなく購入や問合せといった消費行動にもつながる傾向も増えており、SNS上の広告も各SNS媒体によって様々登場してきています。

企業においても、よりアクティブなユーザーが集まるSNS広告に出稿することは、自社の商材やサービスのブランディングだけでなく、売上向上につなげる上で効果的に運用するようになってきています。

とはいえ、「SNS広告を検討しているが、種類が多くてわからない」「出稿にはいくらくらいかかるの?」「どこから始めたらいいの?」と悩まれる担当者も少なくありません。

そこで今回は、注目度が高まるSNS広告について、媒体別にみる概要や特徴、費用目安などについてポイントを中心に紹介していきます。 

 

SNS広告の特徴とは?

SNS広告の費用に関して、どのようなSNS媒体であっても決まった金額が設定されているわけではありません

SNS広告は、基本的には運用型広告と呼ばれる手法を取っており、実際に出稿された後の状況に応じて費用が決まります。

例えば、インプレッション課金型やクリック課金型、動画視聴型やエンゲージメント課金型など、選定するプランに応じて、得られる効果によって金額は異なります。

通常のWeb広告やテレビや雑誌の広告であれば、1ヵ月掲載で〇〇円といった期間指定が多くなりますが、SNS広告においてはこのような縛りはありません。

自社の求める効果に応じて広告手法を選択でき、その効果が得られる場で掲載されるため、CV数やそれに伴うCPAなどを計算しやすいメリットがあります。

とはいえ、一般的なSNS広告の出稿費用の相場でいうと、月30万円から50万円程度が多い傾向にはあります。

ただ、これはあくまで目安となり、少ない予算でSNS広告を出稿することも出来ますし、大々的に数百万円から数千万円かけたプロモーションを行うことも可能です。

一口にSNSといっても各プラットフォームによって抱えるユーザーの年齢層も趣味嗜好なども異なります。

どのようなSNS媒体のどういった手法で広告出稿するかは、その後の成果につながりますので、それぞれの特徴をふまえ、自社の商材やサービスの特徴と照らし合わせながら選定していくことが重要です。

SNS広告の主な目的

このようなSNS広告の特徴をふまえ、企業としてはどのようにマーケティング施策に落とし込めば効果を最大化できるのでしょうか?SNS広告の効果的な活用方法としては、「キャンペーンなどの認知獲得」と「トライアルなどのリスト獲得」の2つが挙げられます。

①キャンペーンなど認知獲得

SNS広告は、先ほどメリットでもふれたように自社の商材やサービスをまだ知らない潜在層の顧客に対して広くアプローチする上では有効な手法となります。

SNSは1日数回利用するほどアクティブなユーザーが多く集まる傾向にあります。そのような中でキャンペーンや割引特典などとともに、詳細なターゲティングをもとに訴求を行うことで、売上増加といった効果につなげることが期待できます。

②トライアルなどのリスト獲得

また、SNSは自社の商材やサービスを何度も利用・購入してくれるようなファンを獲得する上でも有効です。

各SNSにはイイね!やシェアといったユーザーからエンゲージを受ける仕組みが搭載されています。

自社の商材やサービスを上手く訴求できれば、SNS上のファンが増え、そこからの拡散性によって新たなファンを生み出す流れを構築することも可能です。

良質なリスト獲得につなげる施策もSNS広告の効果を最大化するためには非常に効果的です。

媒体別にみるSNS広告のメリット・注意点

SNS広告はそれぞれ特徴や仕様が異なるため、メリットやデメリットも各SNSによって変わってきます。

そのため、SNS広告を運用する前に、各SNSの特徴を正しく理解しておくことは非常に重要です。

Facebook広告

Facebookは他のSNSとは異なり唯一実名制のアカウント登録となっていますので、広告出稿の際には細かく正確なターゲティングができるのが特徴です。ユーザーの年齢層も幅広く、且つビジネスとして利用するユーザーも多いことからBtoBの広告プロモーションとしても期待できます。

Facebook広告のメリット

Facebook広告は低予算から出稿できるのがメリットの一つです。クリック課金型であれば100円からスタートも可能ですので、自社の商材やサービスがSNS広告でどのような効果につながるのか、まずは様子見で運用を始めたい場合におすすめです。

また、細かなターゲット設定ができるため、広告の無駄を減らし費用対効果を高めた配信も可能です。ビジネスユーザーが多く集まる傾向にあることから、SNS媒体の中では最もBtoBの商材やサービスに向いた広告展開が期待できます。

Facebook広告のデメリット

一方でFacebook広告のデメリットは、他のSNS広告に比べると若干アプローチ可能な層が狭い点が挙げられます。実名制である点や、ターゲットを細かく設定できる分、アプローチ可能なユーザー数は減るため、適切に運用していくことが求められます。

広告出稿に際しては細かなパラメータ設定なども必要になるため、ある程度の運用知識が無いと効果検証を正しく行うことも難しい可能性があります。

 

Instagram広告

Instagram広告は、写真や画像素材をタイムラインやストーリーズなどを用いて効果的に宣伝することが可能なSNS広告です。若者が多く利用しているSNSになることから、特に若い女性向けの商材やサービスの訴求を行う際に効果的です。

Instagram広告のメリット

Instagram広告のメリットは、目的に応じて様々なフォーマットの広告が出稿できることです。写真・画像素材をもとにアプローチしやすい仕様となっているため、ユーザーに視覚的に訴えることが可能です。

また、状況や場面に合わせて広告配信をすることができるため、画像、動画広告で自社製品やサービスをアピールしたり、カルーセル広告で自社のブランドの宣伝、ショッピング広告でECサイトの訴求、アンケート広告でユーザーからの反応率を測定するなど、状況や場面に応じたアプローチができます。

Instagram広告のデメリット

一方でInstagramのデメリットには、他のSNS広告と比べると若干拡散力に乏しい点が挙げられます。FacebookやTwitterのように簡素的にユーザー同士でシェアをする機能がないため、一気に話題性を広げる上では不向きな傾向にあります。

また、Instagram広告ではタイムラインやストーリーズで画像や動画によって広告配信ができますが、その分魅力のないコンテンツは素通りされる傾向もあります。そのため、広告のクリエイティブには特に力を入れる必要があります。

 

Twitter広告

Twitter広告は、他のSNS媒体に比べてリツイートやいいねといった機能があるため、非常に高い拡散力が期待できるSNS広告となります。魅力的なコンテンツを作成し広告配信することができれば、広く拡散され自社の売上増加につながる可能性も高まります。

Twitter広告のメリット

Twitter広告の一番のメリットは、拡散性の高さから多くのユーザーにアプローチ出来る点です。商材やサービス、広告クリエイティブなどによってユーザーの興味を惹くことが出来れば、あっという間に拡散され多くのユーザーにアプローチすることが可能です。

また、出稿したTwitter広告が、ユーザーによってリツイートされ、そのツイートからさらに商材やサービスの購入や申し込みといったアクションに結びついたとしても、追加で費用は発生しません。そのため、Twitter広告は拡散すればするほど費用対効果が高まります。

さらに、Twitter広告ではユーザーの趣味嗜好や検索キーワードによってターゲティングを行うことができるため、潜在層から拡散していくことで新たな潜在層を見つけ出すことも期待できます。

戦略を練った運用を行うことで、費用対効果を高めつつ広くアプローチすることが出来る点は魅力の一つです。

Twitter広告のデメリット

一方でTwitter広告のデメリットには、そこまで細かなユーザー属性が無い点がまず挙げられます。Twitterアカウントの登録時には年齢や性別を入力する必要はないため、Facebookのように細かなターゲティングは出来ません。趣味嗜好や検索キーワードによっては可能ですが、ベースとなるユーザー情報が少ない点は考慮しておく必要があります。

また、拡散力が高いがゆえに、一歩間違えれば広告出稿することで炎上につながるリスクもあります。一度炎上してしまうと、その情報を消すことは現実的には不可能です。炎上が起こることで、商材やサービスだけでなく企業としての信頼度も一気に落ちてしまう可能性がありますので、広告出稿には十分注意する必要がある点もデメリットの一つです。

 

LINE広告

LINE広告は、一日に何度もアクセスするアクティブユーザーが集まるLINE上に、広告展開が出来るのが特徴のSNS広告です。LINEの登録ユーザーは現在8,400万人となり、且つ広告配信できる枠も多いことから、幅広い層に広くアプローチすることが可能です。

LINE広告のメリット

LINE広告のメリットは、幅広いユーザーが集まるにもかかわらず、その中でもターゲティング精度が高いという点です。アクティブユーザー数が多く、その分保有しているデータも多いため、より自社のニーズにあわせて適切なターゲットに向けて広告を配信することができます。

年齢層も幅広いため、若年層だけでなくシニア層を狙った訴求も可能です。運用型広告であれば低予算で始められる点も魅力の一つです。

LINE広告のデメリット

一方LINE広告のデメリットは、広告出稿における審査が他のSNSに比べて厳しいことが挙げられます。広告の内容はもとより、そもそも広告出稿がNGな商材やサービスもありますので、審査項目はしっかりと事前に確認しておく必要があります。

特に、化粧品や健康食品など特定の業種のサービスにおいては、審査がさらに厳しくなる傾向もあるため注意が必要です。

また、LINE広告はInstagram広告と同じように拡散力が低い傾向もあります。認知度を高めたり、ブランディングを図る上では拡散性が弱い点は考慮しておくと効果的です。

 

TikTok広告

TikTok広告は、他のSNS媒体よりも特に若年層のユーザーが多い傾向があるTikTok上でアプローチできるSNS広告です。ユーザーが参加するキャンペーンなども広告として実施しやすく、話題性などが高まれば一気にバズり拡散される可能性も高いことから注目されています。

TikTok広告のメリット

Tiktok広告のメリットは、ショートムービーで訴求でき、ユーザーに気軽に視聴してもらえやすい点が挙げられます。起動画面広告であれば3~4.9秒、インフィード広告は5秒~訴求できるため、動画視聴に慣れている若年層のユーザーに対して効果的に訴求しやすい特徴があります。

画像よりも動画はユーザーの印象に残る傾向がありますので、自社の商材やサービスにあった動画をもとにアプローチできれば効果につながる可能性は高くなります。

TikTok広告のデメリット

一方でTiktok広告のデメリットは、他のSNS媒体に比べて広告費用が高額になる傾向がある点が挙げられます。先ほどの起動画面広告であれば1,000回再生で770円程度となり、予算の相場としては500万円ほどになります。

また、インフィード広告は42万円から出稿可能で、ユーザー参加型のハッシュタグチャレンジ広告はベーシックプランで1000万円程度が相場になります。このように、TikTok広告は他のSNS広告と比べて非常に費用が高い傾向にあるため、ベンチャー企業や中小企業では少々手が出しづらい点がデメリットとなります。

 

YouTube広告

YouTube広告は、ユーザーによって動画が視聴(再生)されたときのみ費用が発生する動画を用いたSNS広告となります。TikTok広告と同様に動画で訴求ができるため、テキストや画像よりも多くの情報をユーザーに届けることが可能です。

基本的には広告がスキップされずに視聴された時のみの課金となりますので、ターゲットを絞って運用すれば費用対効果を高めることが期待できます。

YouTube広告のメリット

YouTube 広告の最大のメリットは、動きや音によって今までテキストや静止画では伝えづらかった詳細やサービスを伝えることが出来る点が挙げられます

地域や性別、年齢以外にもユーザーの好みや検索キーワード、時間帯、曜日によってもセグメントできるため、興味を持ったユーザーにインパクトを持って訴求することが可能です。さらに、広告種類によっては視聴されない限りは課金されませんので、費用対効果を高めた運用も期待できます。

また、テレビCMなどと異なり、広告動画から自社サイトへのリンクも簡単にできるため、消費者行動にもつなげやすい利点もあります。

YouTube広告のデメリット

一方でYouTube広告のデメリットとしては、いかにユーザーの興味を惹く動画を作成できるかという点が挙げられます。動画のクリエイティブが悪ければ、どれだけ広告出稿してもユーザーには響きません。

特にスキップ付きのインストリーム広告では、スキップされるだけで効果につながらないことも起こり得ます。

また、ターゲットと動画内容のズレが生じた場合、広告動画が流れることでユーザーに不快感や不信感を持たれるなど、逆に商材や企業のイメージダウンにつながる怖れもあります。動画作成にはもちろん通常のテキストや画像よりも多くの工数とコストがかかります。このように、せっかく作成したにもかかわらず、上手く行わなければマイナスにつながる可能性がある点はデメリットの一つといえるでしょう。

SNS広告で費用対効果を高めるコツ

最後に、SNS広告で費用対効果を改善していくためのコツについても紹介していきます。

①KPIを整理してどこに課題があるか確認

どのようなSNS広告に出稿するにせよ、事前に自社の目的(KPI)をしっかりと定めておくことは重要です。「最新のSNSだから」「みんな出稿しているから」といった漠然とした理由で広告出稿しても効果にはつながりません。

また、SNS広告を出稿すると、インプレッションが増えた、クリックが増えたということで満足してしまう傾向もあります。ブランディング目的であればまだしも、多くの場合、広告出稿の目的はコンバージョン増加にあります。

コンバージョンを常に意識し、逆算しながら広告手法や出稿媒体を見直しながら、PDCAを回していくことが重要です。

②媒体の特徴を理解する

今回それぞれの特徴で紹介したように、各SNSで扱える機能は異なり、それに伴ってユーザーの年齢層や属性も異なります。そのため、各SNS媒体の特徴を正しく理解し、その特性を活かした広告手法を選択して出稿することが重要です。

例えば、シニア層がターゲットの商材をTikTok広告で訴求しても意味がありませんし、YouTube広告にテキストや画像だけでアプローチしても効果にはつながりません。

媒体に応じた広告の見せ方や手法を検討し、自社のターゲットにマッチしたものを採用すると効果的です。

③SNS広告だから安いということはない

SNS広告は、今や多くの企業が参入しており競合性も高まっています

全てのSNS広告では運用型広告を採用しており、低コストで参入できたり、上限予算を設定することも可能ですが、費用を抑えつつ効果につなげるためには、ターゲット分析や広告クリエイティブの精査などで他社と違う点を上手く訴求しなければなりません。

単にSNS広告だから安く出稿できるという訳ではありませんので、この点は注意が必要です。

まとめ

SNS広告は、各SNS媒体のメリットや特徴をふまえて正しく運用することで、費用対効果を最大化することが期待できます。

SNSニーズの高まりにより、SNS広告にも多くの企業が参入してきているため、競合性も年々高くなり、いかに効果的な訴求ができるかが重要になります。

今回紹介したポイントも参考に、自社のコンバージョン増加に向けて効果的な運用を心掛けていきましょう。

 

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